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社会・教育

機会費用の典型例は大学進学にあり

2020年7月24日

経済学には機会費用という考え方があります。これは教育や投資など広く役立ちます。

わかりやすく解説していきますので見ていきましょう。

機会費用の例として有名な大学進学

機会費用とは、ある選択肢をとったために放棄することになった別の選択肢の利益(正確にはそのうち最大の利益)を意味します。

たとえば、大学在学4年間の機会費用は、大学に入学せず社員としてフルタイムで働いていれば得られたはずのお金である賃金があてまります。

もし高卒後4年間の平均年収は250万円だとすると、大学4年間の機会費用は1000万円になります。

また大学4年間の学費が400万円だとすると、大卒者は機会費用に学費400万円を足した1400万円以上を、高卒で就職したときの生涯賃金にプラスできなければ、大学に進学しない方が得だといえます。

企業経営は機会費用を考察することの連続

企業においても、たとえば資金10億円を新規事業に投じるのなら、それによって放棄することになった事業の利益を考慮する必要があります。

利益の最大化を目的とする企業にあっては、実際にとる選択肢は放棄した選択肢よりも高い収益を得られなければならないからです。

金銭だけが幸福や評価の要素ではない

ただし、たとえば大学進学の損得は金銭だけで計れるものではありません。

大学にはよい友人ができるとか、自尊心が満たされるとか、素晴らしい授業を経験できるといった金銭では換算できない価値もあります。

ですから、あまりに金銭上の損得勘定にとらわれると、それはそれで人間の最大の目的である「幸福」にはたどり着けないのかもしれません。

また企業経営においても、金銭的な利益は小さいとしても企業のイメージアップとしては優れた効果がある事業にお金を投じるべき場合もあるでしょう。

お金や幸福をめぐる選択肢は複雑なのです。

経済学の権威ある研究によると、年収600万円くらいまでは収入が増えるほど幸福感も増えやすい。でも、それ以上の年収は単純に幸福度と比例しない傾向があるとのこと。
年収とその他の充実度のバランスをとる必要があるね。

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