日本に新聞社の数は大小100社以上もあります。
今回はその中でも全国紙(主要紙)5つを比較し、さらに各社の特徴をそれぞれ紹介していきます。
新聞は発行部数の比較がしにくい
まずは主要5紙の全体的な比較から。
紙版の朝・夕刊セット 1ヶ月購読料 |
実売部数※ | 思想の特徴 | 平日朝刊のページ数(広告込み) | |
産経新聞 | 朝刊のみ3034円 | 押し紙? | 右翼 | 24~30 |
日経新聞 | 4900円 | 押し紙? | 中道右派 | 28~44 |
読売新聞 | 4400円 | 押し紙? | 中道右派 | 28~38 |
毎日新聞 | 4037円 | 押し紙? | 中道左派 | 24~30 |
朝日新聞 | 4037円 | 押し紙? | 左翼 | 24~36 |
※一般に右翼系の新聞は自民党に賛同的であるのに対して、左翼系の新聞は自民党に反発的だとお考えください。
※平日朝刊のページ数は日経新聞が多いです。しかし、日経新聞は他の新聞よりも市況(金融商品の価格)が細かくたくさん載っています。これは投資家向けの数字の羅列ですから記事とは言い難いです。
※正確な比較は難しいですが、紙面における広告の量が多いのはおそらく読売と日経。それは広告主から人気があることの証ともいえます。

日本は押し紙があふれているため部数比較が難しい
さきほどの表中の押し紙とは新聞社が新聞販売店に押し付けた新聞のこと。
そもそも新聞社にとって発行部数は多い方が望ましいです。その方が広告主からより多くの広告料がもらえるから。
そこで新聞社は必要以上の新聞を刷って新聞販売店に売りつけるのです(=発行部数の水増し)。これが押し紙。
主要5紙はどこも大量の押し紙を抱えているため、まともに販売部数を比較することができないのです。
ただし、現代では紙版の売上が大きく下がって電子版の売上が微増しているため、紙版の発行部数・販売部数を見る意味がなくなってきています。
それでも5紙の販売部数をランキング化すると、
- 読売
- 朝日
- 毎日と日経が同じくらい
- 産経
という感じです。
新聞紙の材質は再生紙を使っているとしても、印刷や運送にはそれなりのエネルギーを消費しています。
押し紙の多い新聞社はそれだけ資源を無駄にしているということ。そんな押し紙まみれの新聞社に環境問題を批判する資格があるのでしょうか。
新聞各紙の特徴の比較:理想は複数を比べること
新聞は2紙以上を購読して読み比べることが理想的。
朝日と毎日は両方とも左派ですから、朝日と毎日のうち1紙、産経と読売と日経のうち1紙をとるといいでしょう。
その方が思想が偏らないからです。
しかし「2紙以上をとるのは面倒」「2紙以上をとるのは経済負担が厳しい」と考える人も多いでしょう。
そこで次からは1紙だけとりたい人のために各紙の特徴について述べていきます。
産経新聞の特徴:神話を信じる
産経新聞の紙面を見ると特徴的なのが神話時代の天皇の存在を信じていること。
いや、神話時代の天皇の存在を信じること自体は個人・法人の自由ですが、大手の報道機関がそれにもとづいた記事を流布するのはいかがなものでしょうか。
報道とは現実の出来事を知らせることであって神話を広めることではありませんからね。
とくに神話時代の最初の天皇である神武天皇は127歳まで生きたとされます。紀元前の医療や食料水準で127歳まで生きたのはどう考えても無理があるでしょう。
そうなると「神武天皇の存在はかなり疑わしい⇒それを信じ込んでいる産経新聞も疑わしい」という図式が成立してしまうのです。
実際、産経は世論調査について不正をやらかしたこともあります。
2020年の緊急事態宣言中に産経と朝日新聞の社員は東京高検の黒川検事長と賭け麻雀を行っていました。
また2020年12月には産経新聞の記者による写真の盗用も発覚しました。それでも産経や朝日をとりたい方はどうぞ。私はとりませんが。
読売新聞の特徴:大衆的で親米保守路線をとる
世界で最多の発行部数を誇るのが読売新聞です。あの巨人軍の親会社としても有名ですね。
基本的に紙面は大衆的で穏和な親米保守という印象を受けます。
ページ数も広告主も5紙の中では充実している方です。
新聞を1紙だけ購読したいという人にとっては読売新聞が一番無難な感じがします。
日経新聞の特徴:経済情報は充実しているが飛ばしと提灯記事もある
日経新聞は企業の幹部や投資家が購読している率が高いように経済情報がとても充実しています。
そのため日経新聞は投資をやっている人や企業人と話を合わせたい就活生・大学生・転職者におすすめです。

日経新聞の欠点は飛ばしと提灯記事です。
飛ばしとは、裏付けが確かでないまま出した早とちり的な記事のこと。投資家にとって重要情報は早く出る方が望ましいですから、たまに飛ばしを出してしまうのだと思います。
さらに提灯記事とは特定の会社を持ち上げるための記事のこと。宴席で言う太鼓持ちみたいなものです。
たとえば日経新聞が上場企業のH社について提灯記事を発表すると、H社の株価は上がることもあります。

斜陽ぶりと卑猥な報道で有名な毎日新聞
毎日新聞社は一度倒産したことで有名。現在も部数および経営は斜陽です。
10年ほど前には根拠のない卑猥な報道を英語版で配信し続けていたことで有名になりました。
毎日新聞の数少ない功績は旧石器の捏造をしていた人をスクープしたことくらいか。
この事件を境に日本史の教科書まで変わったくらいですから。
2021年には森元首相の女性差別発言を批判していますが、かつて卑猥な記事を垂れ流していた新聞社が批判できるのでしょうか。
朝日新聞の特徴:戦前は開戦を煽っていたのに平和主義に転じた
朝日は、戦前は太平洋戦争の開戦を煽っていたのに今は平和主義っぽいことを強く主張している妙な新聞。
そういう恥ずかしい歴史があるのなら普通は社名や新聞名を変えますが変えていません。
さらに朝日新聞は社是として「反自民党」があり、それにこだわった結果、ウソの報道をしてしまったことが何回もあります。
朝日新聞は「反自民党」をやめてもっと公平に報道した方が評価は報道機関としての評価は高まりますが、「反自民党」の記事ばかりが欲しい読者を確保したいのでしょう。
基本的に綺麗事や理想論が好きです。
大学教授は朝日新聞を読んでいる率が高いといわれるように大学受験で朝日新聞の紙面が採用される率は他紙よりも高いです。朝日系列のウェブメディアでは他紙よりも受験ニュースに力を入れています。
そのため、受験を少しでも有利にすすめたい人にはおすすめします。
まとめ:1紙だけ購読するなら
- 無難な新聞がいいのなら読売
- 投資や就活を有利にすすめたい、あるいはビジネスに活かしたいのなら日経
- 受験を少しでも有利にしたいのなら朝日
ちなみに私自身は新聞は購読せずネットニュースを比較しながら読んでいます。
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