動物・食事

日本人の食べ物に対するこだわりの理由

2020年8月30日

食事の多様性

街に出向いて食事するとき、あるいはスーパーマーケットで食材を買うときに日本人の多くは「和食、中華、朝鮮、東南アジア、イタリアン、フレンチ、アメリカ系ファストフードのどれにしようかな」と考えるはずです。

世界的には毎日同じようなメニューばかりを食べている民族が多い中で、日本人の食はかなり多様です。

酒に関しても専門店に行けば世界各地の酒類が手に入ります。

SNSでも食べ物ネタは多いよね。

要するに日本人は食べ物にこだわる(うるさい)わけですが、なぜ日本人は食べ物に執着するのでしょうか。

簡単にいうと以下のような理由が原因です。

日本人が食べ物にこだわる理由(結果でもある)

  • 宗教的なこだわりが低いから何でも食べて舌が肥えた
  • 衛生や流通網が高い水準で整っているため生でも食べる
  • いろいろな料理店がそろっている
  • 北は雪国、南は南国という島国であるため食材が豊富
  • 「もったいない」の精神
  • マスコミに影響されている

わかりやすく解説していきますのでご覧ください。

日本人が食べ物にうるさい理由

まず日本人の多くは特定の一神教を信じず、なんとなく多神教の人が多いです。

一神教とは一つの神を信じる宗教のこと。たとえば、キリスト教、仏教、イスラム教、ユダヤ教など。

年末になるとクリスマスを楽しんだと思ったら、大晦日に除夜の鐘を聞いて、元旦に神社に初詣に行くのはその典型。

ここではキリスト教と仏教と神道のイベントを立て続けに味わっているのです。

結婚式なんかもキリスト教徒でもないのにチャペルで行い、アルバイトの白人の前で永遠の愛を誓っているでしょう。

そのためか、日本人の多くは食べ物に宗教的なこだわりを持ち込まず、うまければ何でも食べるという感じ。日本人は食べ物に関してはとても実利的なのです。

ロッテの雪見だいふくのように洋(バニラアイス)と和(おもち)を混ぜた和洋折衷お菓子も見られるなど食に関しては貪欲で発想が豊か。

日本のコロッケも元をたどれば明治時代にフランス料理のクロケットを改良したことから始まったといわれています。

明治時代は政治的にも「欧米を見習え、欧米を追い越せ」みたいなことが盛んにいわれていたように、もともと欧米に対する憧れが強いのかもしれません。

クリスマスの料理はキリスト教的、正月のおせち料理は仏教と神道が混ざったような発想。
最近では洋風おせち料理もあるね。

以上は、キリスト教徒が「タコは悪魔」、イスラム教徒が「豚肉は食べてはいけない」などと宗教的な観点から特定の食べ物を嫌っていることとは対照的。

かつて日本人の生食は世界中から不気味がられていましたし。

一神教の人は食べ物について宗教的な観点から好き嫌いを持ち込みやすいと思います。

アメリカは人種が多様だけど、食については一部のアジア系以外は多様ではないんだよな。

日本人は魚や卵をよく生で食べます。刺し身、卵かけご飯、牛丼やすき焼きにかける生卵などはその典型。

魚や卵を生で安心して食べるには衛生や流通網を高いレベルで整える必要があります。

宗教にこだわらないからこそ食にこだわる

この点、日本人は宗教にこだわらないからこそ、さまざまな食べ物を食べます。

そのため飲食店の経営者としても多様な店舗展開をします。大都市に行けば、それこそ世界各地の料理店がそろっています。

田舎は田舎で郷土料理や地酒が豊富です。まるで「オラの村の料理と酒こそ日本一」だと主張しているよう。

酒が多様だと、それぞれの酒に合う肴や料理も開発したくなるよね。

調理法・食材に関しても、たとえば大豆においては、もやし、納豆、枝豆、きな粉、味噌汁、醤油、豆乳、豆腐、油揚げなど実に多様です。

食感についても、山芋のネバネバ感、軟骨のコリコリ感、お餅のモチモチ感、ハイチュウの溶ける食感などは外国人から見るとかなり独特だといいます。

そうやっていろんな食べ物を食べると必然的に舌が肥えます。日本人の多くはそれらの食感を独特とは思っていないでしょう。

食べ物に対しては思想的に偏見がないことこそ日本人が食べ物にうるさいことの主因だといえます。

日本人があまり食べないのは、ベトナムあたりではよく食べる昆虫料理くらいかな。
日本では蜂の子やイナゴの佃煮を食べる地域もあるけどメジャーな食べ物ではないね。

日本列島は食材に恵まれている

それから日本列島は北海道や東北・北陸は雪国である一方、沖縄あたりは南国と、一国の領土だけで北国から南国まで揃っています。

そのうえ日本は島国ですから漁業資源にも恵まれています。淡水も実に豊富。

和牛や黒豚の肉質は世界中から評価されているように畜産業のレベルも高いです。

また日本には「もったいない」という精神もありますから、家畜は骨の髄までダシとしても利用します。

和食やラーメンにおける本格的なダシの取り方は、フランス料理でいうフォン(洋風ダシ)よりもきめ細かい感じがするなどこだわりが強いです。

さらにフグやコンニャク芋は強い毒素がある食べ物ですが、日本人は安全に食べられるように工夫をこらしてきました。

このように自然環境と食材と調理法が豊富だと食べる側としてもこれまた舌が肥えるところです。

サイゼリヤや鳥貴族のような安い飲食店に行っても価格の割に質は高いと思う。
格安チェーンでも日本人がもとめる水準は高いよね。
この点、日本以外の先進国の飲食店の価格は総じて高い。
日本は飲食店に関しては起業・廃業はかなり激しいから価格競争も厳しい。そのため、外食店の価格は一部の高級店をのぞくと安い。
その起業パワーが他業種でも生かされればいいのに。

「もったいない」の精神

さらに日本人は料理に対して「もったいない」の精神をもっています。

たとえば大根の皮をもとにつくった切り干し大根、芋がら、おから、酒粕といった食材は日本人だからこそ食材と認識しているのであって、外国人からするとどれも食材に見えないでしょう。

日本人は外国人から見たら捨てるような食材を使って料理に仕上げているのです。

日本人は肉牛についてメインの身の部分はもちろん、内臓の類もほとんど食べますし、骨をダシ取りにも使います。

「もったいない」の精神をもっているからこそ多様な料理ができあがったといえます。

日本では冷蔵庫にある残り物を利用したレシピなんかも充実している。
日本人が食材につちえ「もったいない」の精神を確立したのは、江戸時代の飢饉、太平洋戦争、そして度重なる天災によって食糧不足を経験したからか。

メディアの影響

日本は食材と調理法と飲食店について多様性があります。

そのためか、テレビでも食べ物が出てくる頻度は世界一だと思います。

「COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン」というNHKのテレビ番組で外国人も日本のテレビ番組で食べ物が出てくる頻度に驚いていました。

将棋の中継でも食事は注目されますし、スタジオジブリのアニメ作品でも食べ物がおいしそうに見えます。

『美味しんぼ』や『クッキングパパ』みたいなウンチクまみれの本格的な料理漫画は諸外国では見られません。

こういったメディアから影響を受けた日本人は食に対する感性が発達しています。

ただ、たとえば日本のクリスマスは「ケーキを食べる」みたいな欧米では見られない妙な価値観が刷り込まれているのはマスコミからの負の影響といえるかもしれません。

まとめ

日本人は食にこだわります。

日本人からすれば「外国人は逆に食べ物にこだわらなさすぎ」と言いたくなるくらいです。

ただし、日本人は食にこだわる割に外食店は残飯が多いのが残念なところ。

食にこだわるのなら残飯を少なくすることにもこだわってほしいものです。

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