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社会・教育

大学の文系授業がつまらない理由【対策も教えます】

2020年9月20日

私は総合政策学部といって、いろいろな学問に取り組める学部を卒業しました。

また今では社会科学系の本を商業出版した実績もあります。そのため、さまざまな文系学問の概要を知っています。

今回はそれらの経験からいえる大学の文系授業がつまらない理由を示します。理系分野にも通じることは多いと思います。

後半では大学の授業がつまらないと感じる人のために対策も教えますよ。

大学の文系授業がつまらない理由

  • その学問とあなたの相性がよくない
  • 動機づけに欠ける
  • 大学の授業は学術性を重視するのであって実利性や生活性を軽視する(役に立たない感が強い)
  • 教授の教え方が下手

まず考えられるのが学問とあなたの相性がよくないという可能性。

たとえば、法学部は法律が好きではないなら進学すべきではない学部です。

しかし、法学部は日本の文系の中では偏差値がトップレベルで高いだけに文系で偏差値重視の人は進学してしまったりします。

当たり前ですが、あなたの学力が高いとしても法学との相性がよいとは限りません。

学問は相性も重要ですよ。

動機づけに欠けるとつまらない

次に人間は動機づけに欠けると授業がつまらなく映るという点について。

先輩から「楽に単位がとれる」と紹介されたけれども授業の内容はつまらないなんていうのはその典型的なパターンです。

こういう授業は出席点は低いけれどもテストは過去問対策すれば楽勝であるため、授業に出るだけの動機づけに欠けます。

教授の側としても、自分の授業を履修する人に授業の目的や効果を大して説明せず、いきなり専門的な内容に入っていく人がいますが、こういう授業は好きになることが難しいです。

やはり学びが面白くなるには学ぶだけの強い動機づけも必要です。

大学は専門性と学術性を尊ぶところ

次に考えられるのが大学の学術性。これが大学の授業がつまらないことの最も大きな原因かもしれません。

一般に大学は生活感のある知識よりも学術的で権威ある知識を重視します。

たとえば経済学の場合、株式投資や年金みたいな身近で生活感がある経済分野にはあまり触れず「価格はどうやって形成されるのか」「財の種類はどんなものがあるか」みたいな根本的な経済現象を探究します。

高校時代の社会科の教科書を思い出してみてください。そこでは社会ですぐに役立つ生活知識よりも大学での学問の前段階のような内容になっています。

政経の教科書はその典型で、年金、労働法、道路交通法みたいな生活感のある知識よりも、マクロ経済政策や国際法など学術的な知識を重視します。

もともと大学は学問を研究する場であり学術性と専門性が高くなるのは当たり前ですから、おかしいのは中高ともいえます。

公立の中高では大学に進学しない人も結構おり、その人たちには学術的な知識よりも生活感のある知識を教えるべきだからです。

文学部の日本文学科なら万葉集や源氏物語のような古典、明治時代の文豪など高校の教科書に載っているレベルの作品をおもに扱うのであって、現代の大衆小説は少ししか扱いません。

心理学科なら古典的な理論や理系じみた統計、そして普遍的に通用しうる実験を扱うのであって、DaiGoさんのような軽いノリで学べる心理・メンタリズムはあまり学べません。

DaiGoさんの引用は欧米の権威ある研究であることが多い。

このように大学で勉強する内容は基本的には堅苦しくて権威的な内容が多いと覚えておきましょう。

大衆的で軽い感じの内容は研究対象になりにくいのです。

また経済学や政治学、心理学などでは意外にも数学や統計学が関わってきますから数学アレルギーの人は覚悟すべき。

学術上の理論は現実社会に部分的にしか通用しませんし。

日本は大卒の方が有利な社会。そのため学問が好きではない人も進学した方が有利なため、学問のミスマッチが生じやすい。

教え方が下手

大学教授は基本的に研究者であって教育者ではありません。そのため教えるのが下手だったりつまらなかったりします。

そこでは教科書に書いてある内容をそのままボソボソ一方的にしゃべり続ける授業は珍しくありません。それでいて板書も見づらかったりします。

授業がつまらないとしても、せめて講義の内容をパワーポイントやレジュメで示して欲しい。

それから大学教授の中には思想が左に偏りすぎていて参考にならない人もいます。

私は教授や学生に「右翼になれ」とかいっているのではなく、歴史や思想について公平な見方をしてほしいのです。極左や極右みたいな極端な思想は学問の場ではふさわしくなく、中道左派~中道右派が望ましいというだけのこと。

民間企業の出身の教授や講師だと面白くなったりしますが、そういう人の授業は学術的な権威に欠けます。

大学受験の人気予備校講師の方が面白いしわかりやすかったな。
学習系YouTuberや人気予備校講師の話は面白くてわかりやすいだけに、それに慣れた学生は大学とのギャップにとまどうのかも。
大学受験向けの本も予備校講師のわかりやすかったけど、大学の教科書は堅苦しくてとっつきにくい。
高校や予備校の授業は1コマ45分から60分くらい。でも大学は1コマ90分だから集中力が持続しにくいというのもつまらなさの原因かな。

大学のつまらなさを打破するための対策

次に大学の授業がつまらないと考える人のために対策を示します。

これは入学する前の対策(認識)と、入学後の対策とがあります。

大学に入る前の認識と、つまらないと思ったときの対策

  • 大学は学問を探究する場だと再認識しよう
  • YouTubeで大学の授業動画を見よう
  • 自分でも勉強しよう
  • 大学側に主張しよう
  • 転部・編入という手もある
  • それでも「大学をやめる」という選択肢は慎重に

まず入学前にしても入学後にしても大学は学問を探究する場だと再認識すべき。

やはり大学は就職予備校とは違って学問に重きを置く機関ですから。

大学の学問は苦手だけれど就活は有利にしたい人はダブルスクールにしたり、学内で就職に有利なサークル・体育会などに参加してみましょう。

大学の授業動画を見よう

さきほど学問は相性の問題、偏差値の高い人に法学部が合うとは限らないと指摘しました。

こういったミスマッチを防ぐべくYouTubeでは大学の授業動画を見ることができます。

オープンキャンパスに参加しなくても大学の授業はどんな感じかわかるのです。

たとえば、法学部への進学を考えている人は法律関係の授業動画を見るべき。

大学のレベルによって法学の授業レベルも多少違いますが、大きな差はないでしょうから他大学の授業も参考になります。

それがつまらなかったら他学科を考えましょう。

最近では海外の大学の授業動画もありますよ。

たとえば法律の授業は同じ民法だとしても専門学校と大学とでは違います。専門学校の授業は公務員や法曹の合格に向けて必要なことだけを合理的に教えるという感じ。基本的に資格試験の過去問を重視します。

これに対して大学の民法は教養や学術的な深さを意識して掘り下げるという感じです。

自分でも勉強しよう

さきほど大学の授業がつまらないのは教授の教え方が下手だからだと指摘しましたが、逆に学生の方としても教わるだけの姿勢や技量を整える必要があります。

もしかしたら、あなたがつまらないと嘆いている学問は学ぶのに素地が必要なのかもしれません。

たとえば、一般入試を経なかった人が歴史の授業はつまらないと感じたら、大学受験レベルの歴史知識が欠けているためつまらないと感じるのかもしれません。

やはり学問は下地となる知識があれば面白くなります。

中高や予備校では先生がわかりやすく教えてくれたかもしれませんが、大学生はもっと自主的に取り組むべきでしょう。

大学側に改善を主張しよう

学生が教わるだけの素地を身につけたとしても、海外の大学の授業などと比べると、なおも教え方がひどい教授はいるでしょう。

その場合、大学側に改善を要望するというのも一つの手です。

昨今では学生が授業を評価することは珍しくありませんから、この機会に主張しましょう。

改善を主張する際は妙な感情論ではなく大学生らしく理路整然と行うべきです。

転部・編入という手もある

それから他学部に転部・編入するという手もあります。

これは学部ごとに難易度がありますから調べてみてください。

ちなみに筆者が卒業した慶應義塾大学の総合政策学部は一応文系ですが、理系の授業も多く履修できる学部として知られています。

昨今は文系でもIT系の素養が必要なので、いろんな授業をとりたい人にはおすすめですよ。中途半端という欠点もありますが。

中退はおすすめしない

最後に大学中退は基本的におすすめしません。

日本の企業や公的機関で従業員・職員は大学を卒業しているというだけで大卒区分の給与が適用され、これは高卒よりも優遇されているからです。就活時の新卒チケットも大きいです。

よくビジネス系YouTuberは「大学教育に意味はない」と主張していますが、それはYouTuberとして稼げるレベルにある人の主張。

大多数の一般人は大学の授業がつまらないとしても大学を卒業した方がおトクです。

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