英語

前置詞を中学生レベルでわかりやすく解説

2020年6月3日

前置詞

今回は「前置詞(ぜんちし)」という言葉について中学生レベルで超わかりやすく解説します。

この記事を読めばあなたも「前置詞マスター…」といきたいところですが、前置詞は日本人にとって永久の課題となる難しい言葉なんです。

前置詞は応用レベルは難しいですが、このページで紹介するような基本レベルなら難しくありません。

前置詞をわかりやすく解説【中学生レベル~】

まずは前置詞という言葉を分解してみます。

すなわち「前」「置」「詞」となります。

「詞」は歌詞の「詞」みたいに言葉という意味を一語で表した漢字。

要するに、前置詞は「前に置く言葉の総称」なんです。

ちなみに名詞は本やパソコンなど名前を表す言葉の総称。

でも、「前に置く言葉の総称」だけだと「???」と思うでしょう。

日本語と英語は語順が異なる

そこでご覧いただきたいのが前置詞toを使った次の例文。

I go to school.

直訳すると「私は学校へ行く」となります。

ここで思い出していただきたいのは、英語と日本語は語順が違うということ。

これを踏まえて例文を分解して日本語訳を対応させると以下のようになります。

前置詞

英語は主語の次に動詞(述語)が来るのが原則ですが、日本語は動詞が後に来やすいです。

ここでさらにわかりやすくするため、両方の文から主語と動詞を消します。そうすると残るのが以下の部分。

英語では名詞の前に「to」が置かれますから前置詞、日本語だと名詞の後に「へ」が置かれますから後置詞(こうちし)と呼ばれます。

要するに前置詞は「to」「for」など名詞の前に置かれる言葉で、後置詞は「へ」「に」など名詞の後に置かれる言葉なんです。

英語でいう前置詞にあてはまる言葉が、日本語では後置詞ともいえます。

前置詞が日本人にとって難しいのは、日本語には前置詞がないからだよ。
逆に英語圏の人は日本語の後置詞に戸惑うわけか。

有名な歌を思い出してみよう

I go to school.私は学校行く。

この場合の「to」と「へ」は、主語が学校へと向かい学校に到達するという意味。

前置詞の「to」を見聞きしたら、基本的には下の画像のように対象に向かって動いて到達するイメージをもちましょう。

前置詞toのイメージ

あなたは「Happy birthday to you~, Happy birthday to you~」という有名な誕生日ソングを知っているかと思います。

あれは「Happy birthday(=誕生日おめでとう)」という祝いの言葉を「to you(=あなたへ)」と歌っているのです。

英語は理屈っぽいが日本語は曖昧

前置詞は名詞の前に置かれる言葉という点はおわかりいただけたでしょう。

ここで注目すべき点は、前置詞は日本語の後置詞よりもかなり理屈っぽいということです。

たとえば下の「名詞+後置詞」5パターンを見てください。

  • その電車へ
  • その電車に
  • その電車で
  • その電車へと
  • その電車から

日本語ではこれらは曖昧な感じで使い分けます。

一方、英語の「前置詞+名詞」はもっと理屈っぽく使い分けます。

基本的なイメージ日本語訳の例
to the trainその電車に向かって動き、その電車に到達するその電車へ、その電車に
for the trainその電車を目標として動くが、まだ到達していないその電車へ
in the trainその電車という場所の中でその電車で
at the trainその電車という場所の中で(inよりも狭い範囲)その電車で
on the trainその電車の上に接触して(乗っている感じ)その電車に、その電車で
off the trainその電車から離れて(もともとあった場所から離れて)その電車から
by the trainその電車に寄り添ってその電車で
from the trainその電車から離れて(目的をもって離れる感じ)その電車から
around the trainその電車の周りでその電車の周りで
over the trainその電車の向こうでその電車の向こうで
the train of Japan所有や所属(A of Bという形でBのA)日本の電車
前置詞は名前を表す言葉の塊の前に置かれる。だから「at the train」みたいに冠詞(=a, the)を挟んだ言い方になるんだよ。
あるいはby the small carみたいな感じで「前置詞+冠詞+形容詞+名詞」という形にもよくなる。

「at the train」は「in the train」よりも狭いという点はあまり気にしないでください。

英語学習を続けているうちにその違いはなんとなくわかるようになります。

実質的な意味をよく考えよう

次に見比べていただきたいのが2つの例文。

I slept on the train.
私は電車寝た。
I travel by the train.
私は電車旅行する。

「on the train」と「by the train」という部分について日本語ではどちらも「電車で」と訳してあります。

しかし、両者は日本語では同じように「電車で」と訳されるとしても文の実質的な意味はかなり違います。

「I slept on the train」の「on」は「私は電車内で寝た」という意味での「~で」を意味します。

一方、「I travel by the train」は「私は電車という手段を使って旅行する」という意味での「~で」を意味します。

要するに「on」は乗り物に乗っている意味としての「~で」、そして「by」は手段としての「~で」なのです。この違いはかなり大きいところ。

日本語の訳は同じ「~で」だとしても英語では前置詞を理屈っぽく使い分けないと通じません。

これが前置詞を学習するうえで最も重要な点です。

「I slept on the train」は「I slept in the train」と言っても通じます。

ちなみに「I slept by the train」というと「電車のそばで寝た」みたいな意味になってしまいます。

「〇〇〇+名詞」という形で使ってこそ前置詞

前置詞に関して次に重要なのは、英語は同じ言葉でも組み合わせによって品詞が変わるという点です。

たとえば「around the train」といったら「その列車の周りで」という意味になります。

しかし、「travel around」といったら「あちこち旅をする」という意味になり、このあとには名詞をつけなくても通じます。

なぜ「travel around」の後ろには名詞がないのでしょうか。

それは、この場合の「around」は副詞として使っているからです。

つまり、「around+名詞」の形で使うからこそ「around」は前置詞になるのであって、「around」には副詞としての使い方もあるということです。

英語は同じ単語でも組み合わせ次第で品詞や解釈が変わる機能的な言語だという点は忘れるべきではありません。

「to+動詞の原形」で不定詞になるのは有名だね。
前置詞とは違うけど、たとえば「light」は名詞、形容詞、副詞、動詞として使うことができるよ。品詞の判別は文法学習では重要。

after,beforeは接続詞でも前置詞でも使うことができます。

たとえば「after she left USA,(彼女がアメリカを離れた後、)」などafter,beforeの直後に主語+動詞という構造が来たら接続詞です。

前置詞を使った有名なイディオム

最後に前置詞toを使った有名なイディオムを一つ紹介します。

man to man(man-to-man)

manは一人の人間、一人の男を意味します。そして「man to man」を解釈すると「一人の人間に対する一人の人間」となります。要するに「man to man」は1対1を意味します。

「man to man」がよく使われるのはスポーツの場面でしょう。

サッカーやバスケでは相手チームの一人一人にマークをつけるディフェンスをマンツーマン・ディフェンスと呼びます。

マンツーマン・ディフェンスは「オレは相手チームの背番号10選手がどこに行こうがひたすら付きまとってやる」というタイプのディフェンスです。

ちなみにマンツーマン・ディフェンスと対照的な守り方はゾーン・ディフェンス(zone defense)といいます。

ゾーン・ディフェンスは「オレは自陣右サイドの地点だけはどの選手が来ようとも守ってやる」という感じで場所を基準に守ることを意味します。

「man to man」は家庭教師なんかにもあてはまる有名なイディオムです。

まとめ

前置詞は日本語にはないため日本人にとっては難しい言葉です。

実際、ここは「in」と表記されているけど「at」でもいいんじゃない?と思うことはたまにあります。

イギリス式とアメリカ式でもちょっと違いますし。

しかし、高校・大学受験レベルやTOEICレベルではそんなに微妙な判定を迫られる問題は出ません。

微妙な判定を迫られる問題だと「そんなの悪問だ!」と批判されてしまうからです。

微妙な判定は気にせず基本的な学習を積み重ねれば前置詞に関する問題は得点源になりますよ。

会話で使うときについても明らかに間違った用法でなければ通じる確率は高いと思います。細かすぎる違いは気にせず使っていきましょう。

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