英語

読解力をつけるコツ【英語にも通用します】

2020年10月7日

読解の基本

今回は日本語および英語の読解力の鍛え方(コツ)について、社会科学の分野で商業出版実績がある私が解説します。

日本語を母語とする人が英文読解力を上げたい場合、まず日本語の読解力がないと英文読解力も上がりません。

母語で読めない文章は外国語でも読めないからです。

この点、日本語の読解力がある人は、英語の語彙や文法力を学べば英語でも読解力を発揮できるはずです。

読解力をつけると学業はもちろん、ビジネスでも大いに役立ちますよ。

このページのタイトルは【高校生レベル~】としましたが、中学生でも理解できなくはないと思います。

読解力のつけ方のコツ

読解力を鍛える方法として意識すべきは以下のようなこと。

  • 語彙(ごい)を増やそう
  • 一文一文を見る
  • パラフレーズを意識しよう
  • 精読の量を増やそう
  • やや批判的に読む
  • 思い込みをもたない
  • 要約してみる
  • 自分でも文を書いてみる
  • 論理展開に注目しよう
  • 読解問題を解こう

まずは語彙(ごい)について。語彙とは単語の集まりという意味。

もっと言うと「語」は言葉(単語)、「彙」は同類の集まりを意味します。

「日本語の語彙」「英語の語彙」というように、語彙とは特定の単位ごとの言葉の集まりとお考えください。

たとえば「彼は元気になった」という表現は「彼は元気な体を取り戻した」「彼は元に回復した」などと別の表現にすることができます。

いつも同じ表現だと文章はつまらないですし、読者から語彙が貧困だと批判されますから、文章の作者は表現を変えてくるわけです。

単語をおぼえよう

そもそも国語にしても英語にしても文章は一つ一つの単語からできています。

それゆえ単語は多く知っておいた方が読解にとって有利です。

書店の大学受験コーナーを見ると、英単語集はもちろん、現代文の読解を有利に進める用語集(日本語)が売っていますから、それを買って対策するのがいいと思います。

現代文の用語集は背景知識も簡単に解説してありますから役立ちますよ。

英単語については出現頻度の低いマイナーな単語よりも中高レベルの単語をマスターする方が重要です。

英語にしても日本語にしてもわからない単語に出くわしたら意味を調べてみよう。
マイナーな単語・用法でなければ覚える価値があるよ。

根幹となる主語と述語を見抜こう

次に一文一文の構造について。

一文一文の構造を見る際に大切なのは、根幹となる主語とそれに対応するメインの述語を見抜くことです。

困難は分割せよ」という名言もあるように読解はいきなり長文に取り組むのではなく、一文一文の構造を見抜くことに重きを置くと効果的ですよ。

  • 私は彼のことがだれかわかっていたので、自分の記憶が曖昧な彼に私は助言し、それによって彼は記憶を回復した。

上の文の場合、「私は彼のことがだれかわかっていた」「私は助言し」「彼は記憶を回復した」の3つがありますが、根幹となるのは「彼は記憶を回復した」です。

根幹となる主語と述語は専門用語で主節といいます。主節と対になるのが従属節。従属節は主節を補ったり主節と独立した働きをします。

ただし、英語は主節と従属節を論理的・文法的に見分けやすい一方で、日本語はその区別が曖昧な傾向があります。

そのため日本語の文法は日本語の研究者でもない限り厳密に考えすぎない方がいいです。

英語でも日本語でも主語と述語は命令文や感嘆文以外はかならずあるよ。
でも、日本語だと主語は省略されやすい点に要注意。

日本語で重要な述語は文末に置かれやすいです。

ちなみにNHKが運営する「ゴガクル」というサイトを見ると英語を理解するのに基本的な一文一文がたくさん載っていて便利ですよ。

ゴガクルのおすすめの使い方は、テストや日常会話で使われる頻度が高いながらも、あなたがまだ覚えてない表現ばかりを自分のフレーズ集に登録して繰り返し見たり聴いたりすること。

読解問題ではパラフレーズ(言い換え)を意識しよう

英語でも国語でも読解で重要なコツはパラフレーズを見抜くことです。これは読解問題の選択肢を選ぶ際にとくに役立ちます。

パラフレーズとは言い換えること。

まずは次の2つの例文をご覧ください。

  1. 彼は自分のことがよく思い出せなかったが、彼のことを知っている私の助言を頼りながら自分への記憶を取り戻した。
  2. 私は彼のことがだれかわかっていたので、自分の記憶が曖昧な彼に私は助言し、それによって彼は記憶を回復した。

この2つの文は内容がほぼ同じだとわかりますか。

サンクトペテルブルクの地下鉄エスカレーター

  1. 彼は自分のことがよく思い出せなかったが、彼のことを知っている私の助言を頼りながら自分への記憶を取り戻した。
  2. 私は彼のことをよく知っていたので、自分の記憶が曖昧な彼に私は助言し、それによって彼は自分の記憶を回復した。

同じ色を塗った部分はそれぞれ同じ意味を別の形で表しています。一文全体としても同じ意味です。

ただし1は「思い出せなかったが、…取り戻した」とあるように逆接で、2は「知っていたので、…回復した」とあるように順接です。

順接とは、文の接続において順当な関係になっていること。

逆接とは、文の接続において逆の関係を結びつけること。

「私は彼をよく知っていたので、私は彼に教えた」というのが順接として自然な形です。

「私は彼のことをよく知っていたが~」と逆接にするなら、その後は「~あえて私は彼に教えてあげなかった」という感じにするのが自然です。

悪文だと順接と逆接が区別できていませんが、まともな読解テストで使われる文章は順接と逆接がきちんと区別できています。

さきほどの2つの文の根幹の内容は「彼は自分の記憶を取り戻した(回復した)」です。

その枝葉の内容として「彼は自分の記憶が曖昧」「私は彼を知っている」「私は彼に助言した」があります。

当たり前ですが、2つの文で使われている単語が似通っているとしても、文が否定形だったり主語が違うと文全体の意味も違ってきたりします。

たとえば、3番目の文として以下のような文があるとします。

3.彼は私のことを思い出すと、彼に対する記憶が曖昧だった私に助言し、それによって私は彼に対する記憶を取り戻した。

上の文の根幹は「私は彼に対する記憶を取り戻した」であり、1と2の根幹である「彼は自分の記憶を取り戻した」とは明らかに違うことがわかります。

読解においては、使われている単語の類似性ではなく文全体の主旨(おもな意味)を見抜くことが重要です。

パラフレーズにおいては最初に根幹の内容を見抜き、その次に枝葉の内容が間違っていなければ同じ内容だと判断しましょう。

今回のパラフレーズは割と簡単ですが、これが英語だとそれよりは少し難しく感じるでしょう。

さらに大学受験以上のレベルの現代文テストで問われるのはもっと長くて難しい内容になります。

読解力に自信のない方はまずは短い単位、具体的には一文一文のパラフレーズで練習するのがいいと思います。

訓練を積めばそのうちもっと長くて複雑なパラフレーズを読み解けるようになりますよ。

量を増やそう

パラフレーズを見抜くには精読、とくに読解問題の問題文と選択肢の精読が必要です。

精読とは、じっくり読むこと。

じっくり読んでわからない文章は速く読んでもわかるわけがありませんから、読解力を鍛える場合、まずは精読が基本です。

速読は文章の難易度が低かったり、あなたがすでに知っている分野の文章において有効な読み方です。

そして当たり前ですが、読解力がない人は読む量を増やさないと読解力は上がりませんから読む量を増やすべき。

読解がとくに苦手な人、読書にアレルギーをもっている人は、まずはあなたが好きな分野の本を読むことをおすすめします。そうでないと読み進めるのがツライからです。

読み慣れてきたら他分野の本も読んでみましょう。

やや批判的に読む:思い込みはダメ

ただ単に読んでいるだけでは読解力はつきにくいです。

このとき効果的なのがやや批判的に読むということ。

ノンフィクションの本には高い確率で筆者の主張が載っており、それについて「本当に正しいのかな」と主張や根拠に疑問をもてば批判的だといえます。

たとえばホリエモンの本にはかならずといっていいほどホリエモンの主張と根拠が書かれています。

そこで彼の主張と根拠に疑問をもち自身の考え方を深めるのです。これはクリティカルリーディングとも呼ばれます。

ただし、これには一つ重大な注意点があります。それは読む前の時点で作者や話題について強い思い込みがあると、読み間違えてしまいやすいということです。

そもそも文章読解の基本は書かれている文章をありのままに読み取ることです。

しかし、ホリエモンについて先入観の強い人は文章の解釈や現実を捻じ曲げてでもホリエモン批判につなげたりします。これでは読解力はつきませんし、フェアな批判とはいえません。

ホリエモンはフェアではない批判を聞いても無視しますし、誹謗中傷にあたるでしょうから、フェアではない批判はすべきではありません。

文章を読むときは先入観をもたず、なおかつ少し批判的に読んでみましょう。

読解の際に先入観をもつことはいけないのですが、常識的な推察は必要です。

たとえば、このページのタイトルは「読解力をつけるコツ【英語にも通用します】」となっており、日本語とは書いていません。

しかし、日本語で【英語にも通用します】と書いてありますから、日本語だけでなく英語の読解にさえも通用するコツと考えるのが自然です。

要約してみる

それから要約も効果的です。

要約とは文章の論旨を簡潔に表すこと。段落ごと、あるいは章ごとに要約すると読解力がつきますよ。

ビジネス書のように文章の作者が何らかの主張を展開している場合、作者が最も伝えたいことが要約のポイントになっている場合が多いです。このとき余計な情報は思い切って削いでみましょう。

小説や古典のようなフィクションだと、話の大まかな展開をおさえればそれが要約になります。具体的にはおもな登場人物の心情・関係と目立つ行動・出来事に注目しましょう。

とんでもなく難しい本だと一文ごとに要約しないと読み進められないよ。そういう本は上級者向け。

現代文や英語の読解問題でも要約に関する問題は多いですから、要約力は大事です。

自分でも文を書いてみる

パラフレーズや要約の練習としては、文章を読み込むだけでなく実際に文を書いてみるのも効果があります。

すなわち、あなたが文章を読んでいて気になる箇所があったらパラフレーズあるいは要約してみるのです。

このとき順接と逆接はきちんと使い分けましょう。

読解問題では要約型の論述問題もありますから実際に書いてみるのも重要です。

ちなみに英語の英作文テストは作文力だけでなく読解力も試されています。

そもそも日本語と英語は語法も語順も文法がまるで違う言語。そのため日本語を英訳する際はお題の日本語を英訳しやすい日本語に読み替える必要があるからです。

たとえば英作文のお題に日本語で「勉強ができる生徒は~」とあったら、「成績がよい生徒は~」「賢い生徒は~」と読み替えて考えた方がうまくいきやすいですよ。

論理展開に注目しよう

英語や現代文の論説文には論理展開を示すキーワードがあります。それは以下のような感じ。

  • 逆接 (but、しかし)
  • 言い換え (in other words、言い換えれば)
  • 列挙・追加 (in addition、そのうえ)
  • 例 (for example、たとえば)
  • 結論 (therefore、したがって)

こういった言葉に注目して論理展開を追いましょう。

読解問題を解こう

自分に読解力がついているのか否かを判定するには読解問題を解くのが一番です。

読解問題を解く際のコツは、本文だけでなく問題文と解答の選択肢もよく読み、本文を根拠に解答を出すことです。

あなたの感想や思い込みではなく、あくまで本文を根拠とするところがとても重要です。

引っかけの選択肢は、本文と同じ言葉が使われているものの、文全体の主旨は間違っているものが使われやすいです。

そして解答が選択式なら消去法で考えるのが基本です。

なぜ消去法がいいのかというと、現代文の選択肢が5つあると、2つは明らかな間違い、1つは普通の間違い、1つは微妙、1つは正答となっており、ここで消去法を使わないと微妙な選択肢を可能性が高まるから。

なぜ読解問題の制作者は微妙な選択肢を入れるのかというと、もし明らかな間違いが4つで、正答を1つにすると難易度が下がりすぎてしまうからです。

書店に行くと読解問題は英語も国語もレベル別に問題集が売っていますから、あなたに合うものを買いましょう。

英語のリスニング問題は音声が流れて聴き終わった後に解くという形式になっている場合が多いです。

このとき不慣れな人だと解くときには直前まで流れていた内容をすぐに忘れてしまいますが、練習を繰り返してきた人なら要点は覚えることができます。

これは文章読解と同じで、英語の文・音声に多く触れ問題を解きまくることで対策できます。

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