2本の鉄の軌道(=rail/railway)に沿って走る列車は英語でtrainといいます。発音記号は[tréɪn]。
スペルも意味もブルーハーツの超名曲『TRAIN-TRAIN』と同じです。
ただし、電気で動くということを出したいのならelectric train、地下鉄はsubwayというようにいろいろな表現方法があります。
そこで今回は電車に関する英語表現をまとめて紹介します。
英語と日本語では表現の発想が違って面白いところもありますよ。
ちなみに軽油で動く車両はdiesel train(日本語では気動車)と呼ばれます。
車両の屋根にパンタグラフ(集電装置)がなく、うるさいエンジン音をあげている車両が駅にあったら、それはディーゼルトレインです。
電車に関する英語をまとめて紹介
まずは電車に関する基本的な動詞の確認から。
- (乗り物に)乗るget on/board/take
- (乗り物から)降りるget off
- 乗り換えるtransfer/change
- 通過するpass
- 停車するstop
- 出発するleave/depart
- 到着するarrive
- 乗り遅れるmiss
- 通勤するcommute
上の箇条書きのうち「乗り換える」~「到着する」までの英単語はfor, at, to, fromといった前置詞と組み合わせるパターンが多いです。
ちなみに乗るは乗るでもタクシーをつかまえて乗るなんていう場合はcatchを、バイクや馬に乗る場合はrideを使います。
あるいは飛行機の出発(=離陸)はtake offというように乗り物特有の表現もあります。
電車・列車の種類
次は列車の種類について簡単に見ていきましょう。
- 地下鉄subway/underground train/tube/metro
地下鉄=subwayとunderground trainはどこでも通じるでしょうが、tubeは多義的な言葉であるため通じない可能性もあります。
- 機関車locomotive
機関車とはディズニーランドのウエスタンリバー鉄道の先頭車両のように乗務員だけが乗れる動力車を意味します。
その動力が電気であればelectric locomotive、蒸気であればsteam locomotive(=SL)、ディーゼルであればdiesel locomotiveです。
ちなみに機関車に引っ張られるだけの客車はpassenger car、貨車はfreight carといいます。
- 路面電車tram/tramway/streetcar
とくに低床式の路面電車はLRT(Light Rail Transit)と呼ばれます。日本では富山市や広島市のLRTが有名。
- モノレール(レールが1本の鉄道)monorail
monorailは単独や独占を表す接頭辞mono-とrailが合わさった英単語です。
~線はローマ字式の固有名詞+Line
次に山手線のような各路線はYamanote Lineというように「ローマ字式の固有名詞+Line」で表します。
たとえば全国各地の東西線はTozai Lineと表すのであってEast-West Lineなどとは表現しません。
ついでにいうと、たとえば青山一丁目駅はAoyama-itchome Stationと表します。
他の表現方法もありますが、最も多いのは○丁目をそのままローマ字式に表す方法です。
駅名は「ローマ字式の固有名詞+Station」と表すと覚えておきましょう。
JR東日本は会社名の英語版としてはEast Japan Railway Companyと名乗っています。ここでは東をEastと英訳しているんですよね。
ついでにJR東海はCentral Japan Railway Companyと名乗っています。
指定席と自由席の発想は日英で異なる
このページをご覧になっているあなたは新幹線に乗った経験が一度はあると思います。
そのときには気づかなかったかもしれませんが、新幹線の自由席は英語でnon-reserved(seat)、そして指定席はreserved(seat)といいます。
決してfree seatなどとはいわないのです。
英語で自由席か指定席かはnon-reservedかreserved、すなわち事前に予約したか否かが焦点になっているのです。
団体の貸し切り列車についてはReservedやPartyを表示する場合が多いです。
ちなみに新幹線はShinkansenとローマ字式に表現すれば通じるでしょうが、通じない場合はbullet trainやsuper expressといえば通じます。
bullet trainとは直訳すると「弾丸列車」という意味で新幹線のような高速鉄道を示します。
~号車はcar
日本の新幹線はおよそ6両~17両で運行されています。
このとき、たとえば9号車といいたい場合、car number 9と表現しましょう。
列車全体はtrainですが、一つ一つの車両はcarなのです。
ちなみに16両編成は16 carsと表現します。
上り下りの発想も日英で異なる
次は上り下りについて。
ここでいう上り下りとは階段の登り降りではなく東京方面に向かうという意味の上り、東京から離れるという意味の下りです。
この意味で直接的に対応した言葉は英語には存在しません。
近い言葉としては形容詞のinboundとoutboundがあります。
inboundは「市内に向かう」outboundは「市外に向かう」という意味です。
英語による列車の種別・種類
次は列車の種別について。
要するにどのくらい通過駅があるのかということです。
- 各停local
- 快速rapid
- 急行express
- その他の快速special rapid
- 特急limited Express(略称の例:LtdExp)
鉄道会社によって表現は多少違いますが、大まかにいうと上記のようになります。
その他の快速とは通勤快速や特快、新快速など。これは通常の快速(rapid)より速いということを表せばいいのでSpecial rapidとなります。
ちなみに回送や試運転という種別はout of serviceあるいはnot in serviceといいます。
out of~は「~から外の」みたいな意味ですから、それがservice(運転業務)から外れれば回送や試運転になるというわけ。
日本語だと回送と試運転では意味が違いますが、旅客に対する英語表記としては区別する必要がないのです。
まとめて覚えよう
最後は他に役立つ表現をまとめて紹介します。
- 行き先destination
- 次の停車駅the next stop
- 次の次の停車駅the stop after next
- 乗り場(番線)track
- 9番線track No9(track number 9)
- 改札ticket gate
- きっぷticket
- ICカードtrain card/IC card
- 運転士train driver/train operator
- 車掌conductor
- 定刻どおりon schedule/on time
- 遅れdelay
- (時間が)遅いlate
- (動作が)遅いslow
- まもなくsoon/shortly
- この電車は東京行きだThis train is bound for Tokyo.
- 東京経由 via Tokyo/by way of Tokyo
- この電車はとても混雑しているThis train is very crowded.
- グリーン車green car/first class car/upper class car
- 大手私鉄major private railways
- 国有鉄道、国鉄national railways(日本の旧国鉄ならJapanese National Railways)
- 公共交通機関public transportation
- 踏切railroad crossing