テニス

振動止めの種類と効果

2020年10月19日

テニスの振動止めの種類

テニスにおいてはプレイヤーがラケットを振りボールがガットにあたると、ラケットとボールとガットの弾力(しなり)によってボールは飛んでいきます。

この場合の弾力(しなり)とは、大袈裟に言うとトランポリンのように「びよーん」という感じで反発する状態を思い浮かべてください。

さらに、そのときスイングスピードは弱いとしてもガット自体も細かく振動しています。

それは弦楽器の弦を弾くと細かく震えるのと似たようなもの。

物体が振動すると音が出ます(音=振動)。

こういったガットの細かい振動を止めるのが振動止めです。

振動止めは弾力には大して影響せず、弦楽器のような細かい震えを止めるためにあるのです。

振動止めの材質は、ゴム、シリコン、ポリウレタンのいずれか、またはそれらの混合。

なおソフトテニスの公式大会では振動止めは日本ソフトテニス連盟によって使用禁止が明記されていますので、ご注意ください。

振動止めの効果

振動止めはガットの細かな震えを抑えることができます。

音=振動ですから、振動止めをつけるとガットの小さな震えが少なくなるとともに打球音も変わります。

打球感と打球音が変わるとプレイヤーの精神状態も変わります。

テニスは精神状態もプレイに大きく影響しますから、環境や道具は変えられるのであれば自分にとって心地よい方に設定するのが基本です。

つまり、振動止めをつけた方があなたにとって打球の快適感が上がるのであれば、振動止めをつける価値があります。

振動止めの物理的な効果は弱く精神的な効果が少しあるだけですが、その少しの精神的な効果がプレイを少し上向かせるのです。

振動止めをつけると、打球はほんのわずかに飛ばなくなる気もします。
ちなみに野球の投球練習でキャッチャーがいい音で捕りたがるのは、その方が投手の気分はよくなるから。

プロテニスプレーヤーは振動止めをつけているの?

振動止めはアマチュアだけでなくプロも使っています。

世界的に有名なプロテニスプレーヤーの振動止めの基本的な使用状況は以下のとおり(非公式戦や練習では変える場合もあり)。

カッコ内はラケットメーカーです。おそらく彼らの振動止めのメーカーはラケットメーカーと同じでしょう。

  • フェデラーつけない(ウィルソン)
  • ナダルつける(バボラ)
  • ジョコビッチつける(ヘッド)
  • ズベレフつける(ヘッド)
  • 錦織圭つける(ウィルソン)
  • 大坂なおみつける(ヨネックス)
  • セリーナ・ウィリアムズつけない(ウィルソン)

プロのテニスプレイヤーは基本的には振動止めをつけている率が高めです。プロにとっても振動止めはつける方が心地よいのでしょう。

振動止めをつけないフェデラーとセリーナはラケットメーカーがウィルソンという共通点があります。

その意味ではウィルソンのラケットは振動止めが適さないかに見えますが、錦織選手のラケットはウィルソンでありながら振動止めをつけています。

そのため振動止めはラケットメーカーとの相性というより、あなたの好みが重要だといえます。

ちなみに筆者は振動止めをつけています。その方が個人的には打球感と打球音が心地よいと思うからです。

振動止めのメリットとデメリット

振動止めのメリット

  • 打球感と打球音が心地よくなる場合がある
  • ガットの小さな振動が抑えられる
  • デザインが多様なので個性を示すことができる

振動止めのデメリット

  • 打球感と打球音が心地悪くなる場合がある
  • たまにラケットから外れる場合があるため外れてなくすと経済的な損失になる
  • 振動止めは月日とともに劣化する
  • ボールが振動止めにあたるとボールの軌道が悪くなる(振動止めをつける場所自体がスイートスポットからだいぶズレていますが)

打球感と打球音の感想は個人の主観によるところが大きいため、一度試すことをおすすめします。

振動止めは200円~1000円くらいなので買いやすいですし、友人のを借りても簡単に試せますし。

ただし、振動止めの効果はガットの材質・テンションとラケットとの組み合わせ、そして振動止めの種類によっても少し変わります。

プロのようにボールをつぶす感じで強くスイングし、それがスイートスポットにあたると「スコーン」という感じでいい打球音が出ます。

「ポヨーン」という感じの打球音は基本的によくないです。

振動止めの選び方

次は振動止めの種類と選び方について見ていきましょう。

  • 形状はワンポイントかスティックか紐状か
  • ラケットメーカーと同じ会社が出している振動止めにすべきか
  • ラケットの色と同じにすべきか

この中で振動止めの選び方にとって重要なのは「形状はワンポイントかスティック紐状か」です。

他の項目はあなたの好みを優先すればOK

ちなみに市場シェアを大まかに表すと全体が20として、ワンポイント16:スティック3:紐状1、という感じ。

ワンポイントタイプが圧倒しています。

ワンポイントタイプの振動止めの特徴

次にワンポイントタイプの振動止めについて見ていきましょう。

ワンポイントタイプの振動止めとは小さな円形・正方形・三角形のサイズの振動止めのこと。

テニスの振動止め

ワンポイントタイプの振動止めの特徴は下のとおり。

  • スティックタイプに比べると外れやすい
  • スティックタイプに比べると衝撃吸収効果は少し弱い
  • デザインの選択肢が豊富
  • プロもアマも使っている人がとても多い

ワンポイントタイプの振動止めはスティックタイプよりもガットと接触する本数が少ないです。

そのためワンポイントタイプはスティックタイプと比べると衝撃吸収効果が少し弱く、また外れやすいです。

細かいことをいうとワンポイントタイプの振動止めは三層構造や中空タイプがあります。

しかし、打っているだけで構造の違いがわかる人はほとんどいませんから、そんなに気にする必要はありません。

振動止めの付け方

ワンポイントタイプの振動止めの付け方は以下のとおり。

  1. 縦ガットの中央2本の最下部を外側に広げる
  2. その2本のガットの下部に挟むように振動止めを入れる
  3. 横ガットの最下段に振動止めの上部が接触するように、振動止めを下から上へとスライドさせる

ワンポイントタイプの振動止めは縦ガット2本分をまたいで少し余るくらいの幅です。しかし、縦ガット2本分の横幅はラケットによって微妙に異なります。

基本的にはガットの幅が狭いほど外れにくいです。

なおワンポイントタイプの振動止めはもう一段上のところに付けた方が外れにくいと考えた人もいるでしょう。確かにそれだと振動止めの下部も横ガットに接するため外れにくいです。

しかし、それをやると振動止めがスイートスポットに近づいたことによってボールが振動止めにあたってしまう確率が高まります。

そのため振動止めは横ガットの最下段に振動止めの上部が接触するように付けるのが基本です。

スティックタイプの振動止めの特徴

次にスティックタイプの振動止めとは、細い棒状の振動止めのこと。

スティックタイプの振動止め

縦ガット8本分をまたいで少し余るくらいのサイズです。

スティックタイプの振動止めの特徴は、

  • ワンポイントタイプに比べると外れにくい
  • ワンポイントタイプに比べると衝撃吸収効果は少し強い
  • デザインの選択肢は少ない
  • 両端のツメが折れやすい
  • 使っているプロは少ない

スティックタイプはガット8本分くらいを横断するようにして付けます。

スティックタイプはワンポイントタイプよりもガットと接触する本数が多いため、外れにくく、衝撃吸収効果が高いのです。

ただし、スティックタイプは両端のツメ(ガットに引っ掛けるためのツメ)が折れやすいです。

実際、筆者もボールが何度かぶつかったら折れてしまいました。

両端のツメが折れても機能は一応果たすのですが、ツメがあったときよりも外れやすくなってしまったことは確実です。

これを嫌う方にはワンポイントタイプをおすすめします。

紐状タイプの振動止めの特徴:輪ゴムでも代用可

紐状タイプの振動止めとは、本体が紐状でガットに結びつけるようにして装着する振動止めのこと。

紐状の振動止め

紐状タイプの振動止めはガット2~4本分くらいのところに装着します。

紐状タイプの振動止めの特徴は、

  • 1本あたりの価格は安い
  • 太い輪ゴムでも代用できる
  • 衝撃吸収効果は少し弱い
  • 使っているプロはごくわずか
  • 打っている最中に気になるかも

紐状タイプは結びつけるように装着します。これは蝶結びのような輪っか部分がヒラヒラするためプレイヤーにとって少し目障りかもしれません。

紐状タイプの振動止めを使っているプロはごくわずかしかいませんから、あまりおすすめできないといえます。

ただし、太い輪ゴムを装着するのはお手軽に実現できるので、見た目はともかく感覚だけ確かめるなら手っ取り早いです。

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