クイズに情熱を燃やし、卓越した知性をもつ東大生・東大OBが多くを占めるYouTuberグループ、それがクイズノック(QuizKnock)です。
クイズノックの基本メンバーは以下の7名。
- オールマイティーなクイズ王である伊沢さん(元東大王)
なぞなぞやダジャレにも強い秀才、インテリ風の派手なボケ方も見どころ
- ナイスガイなムードメーカーの須貝さん
いい意味で理系っぽくない雰囲気をおもちの人
文系なのに理系にもかなり強い川上さん相手との駆け引き、ゲーム的な戦略思考、計算力がすごい(思考力系のクイズなら伊沢さんより上かも)
- 理系なのに文系にもかなり強い山本さん
漢字の知識量がすごいうえに達筆でモテそう(なんとなく見た目は関ジャニ∞の安田さんっぽい)
- 法学と歴史に強いけど「朝からそれ正解!」では面白い回答を見せてくれるこうちゃん
基本的にはにこやかですが、リアルガチのときは真面目な顔
- いつもにこやか山上さん
理系やエンタメ系の問題にも強いなどムラのない強さ
- 「朝からそれ正解!」でaboveという伝説的な回答を放った河村さん
肌がキレイで問題文の読み上げがウマイ
- パズルと編集に強いが野菜にはやたら弱い福良さん
一般人でも野菜クイズだけなら勝てるという希望をもたせてくれました
YouTubeでの出番は少ないですが、もしかしたら鶴崎さんがNo1のクイズ実力者かもしれません。
鶴崎さんがクイズにのみ注力したらクイズノック内でも無双しそうですが、天才的な頭脳は数学の分野で活かした方がいいのかも。


クイズ系の人間や高学歴のYouTuberは他にもたくさんいますが、なぜ彼らには抜きんでた人気(面白さと魅力)があるのでしょうか。
簡単にいうとクイズノックに人気がある理由はギャップと企画力にあると思います。今回はこちらについて見ていきましょう。
これから副業でYouTubeに参入しようとしている人にも参考になると思います。
クイズノックはなぜ人気なのか
さて、日本人の半分くらいは希望の高校・大学に入るために受験勉強をするものです(残り半分は推薦入学か、大学には進学しない)。
こういった一般入試の頂点にあるのが東京大学ですから、東大生の凄さは身をもって知っている人が多いでしょう。これが東大ブランドの根源だといえます。
東大に入るには結構な勉強量が必要ですから、「東大生=牛乳瓶メガネをかけ、人間味には欠け、分厚い六法全書をわきに抱えた堅物のガリ勉で、卒業後はエリート官僚」みたいなステレオタイプがありました。

でも、クイズノックのメンバーはそれをよい方向に裏切ってくれました。
彼らの知性が素晴らしいのはいうまでもありませんが、全体的なノリは普通の明るい男子高生という感じなのです。
誤答や鮮やかな正答、難問が出た際のツッコミやガヤもテレビのバラエティー番組並みに活発化しますが、そこには高度なワードセンスがさりげなく込められています。
ああいったツッコミやガヤは台本なのか、それともアドリブなのか気になるところです(たぶんアドリブが多いと思います)。
それから彼らは難しいクイズに正解したときでさえも偉ぶりません。そこではフィクションに出てくる高学歴キャラにありがちな嫌味をまるで感じません。これが好感度の高さにつながっているでしょう。


メンバーはクイズを心底楽しんでいる
彼らはクイズが大好きで好奇心旺盛な少年のようによく笑います。アニメ・声優や芸能など学術以外の分野もかなり詳しいです。頭が柔らかくないと解けない、なぞなぞにも強いです。
化学物質のおつかいではナレーションが小学生向けになっていたり、Vacaクイズでは伊沢さんがVaca(バカ:スペイン語で牛)になりきっていました。
筆者のように東大生といえば堅物だと思い込んでいた視聴者は、そういった人間味や頭の柔らかさを見るとよい意味で裏切られます。

一般にオタクは自分の専門分野になると一方的に長い話をしがちです。クイズノックでもたまに長い言い訳みたいなのが始まるときがありますが、それは概ねカットされています。
クイズノックの編集者は視聴者が「つまらない」と思いそうな部分が見えているのでしょう。やはり自分たちを客観視できるYouTuberは強いです。
メンバーの情熱と行動力はホンモノ
彼らはどんな企画でも楽しそうにクイズに取り組んでいます。
YouTubeの視聴者は他人が熱中しているところを見るのが大好きですから、知的な東大生が斬新なクイズに熱中しているところに引き込まれます。
須貝さんがiPhoneの綴りを、伊沢さんが漢検の解答欄を間違えていたときでさえも、逆に「東大生でさえもケアレスミスをすることがあるのか」と安心したくらいです。



日本の学校で勉強は苦痛感が漂うものですがクイズノックの動画を見ると「これから勉強しよう」「もっと勉強しておけばよかった」という想いにも駆られるものです。
また「クイズノックのメンバーのような人が学生時代の担任ならよかったのに」と思う人はかなり多いはず。
とくにクイズノックの動画で捻った問題が出たときに、正解へ至る道筋をわかりやすく解説しているところには高いセンスを感じます。
企画力も優れている
それからクイズノックには企画力があります。とくに印象的なのは、
- 【0文字クイズ】クイズ王、文字がなくても正解できる説
- 【世界最長のクイズ】3択かと思ったら4000択!?ガチ早押しが超頭脳ゲームになった
- 小学校で習う漢字を書けない東大生がいます
- 超高速早押し【ウルトラマンDASH】
- 【理系ホイホイ】高学歴はじめてのおつかい!インテリ夏の大冒険スペシャル【元素をお買い物】
- 有名中学入試の難問に東大生3人で挑む!開成と灘のプライドをかけてスピード勝負!
- 【検証】東大生クイズ王なら弁護士になれるのか?司法試験問題に挑戦!
といったところ。
”【0文字クイズ】クイズ王、文字がなくても正解できる説”はカッコや句読点だけの問題文というクイズ。これは相当な知識がないと溶けません。
4000択クイズは答えを二重に推理しないと正解に行きつかなった点が面白かったです。
”小学校で習う漢字を書けない東大生がいます”は漢字そのものは小学校で習いますが、読み方がかなりマイナーで難しいというクイズ。
「東大生なのに小学校で習う漢字を書けないってどういうこと?」と思ってこの動画をクリックした人は多いはずです。

超高速早押しの回は「朝からそれ正解」でもないのに基本メンバーがすべてそろっているうえに、伊沢さんのリアルガチと須貝さんの戸惑いが強く見えた回なので印象に残っています。
このときの回答のすさまじい速さは凡人とは根本的に違う何か専門的に訓練されたアスリートのような能力を感じました。
多くの人にとってクイズは娯楽みたいなものですが、クイズノックのメンバーは、とくにガチのときは競技志向ですから根本的に違うのだと思います。
筆者自身もクイズマジックアカデミーというゲームではドラゴン組(最上位クラス)にいた経験があるのですが、そこの上位者よりも圧倒的にスゴイと感じました。
”有名中学入試の難問に東大生3人で挑む!開成と灘のプライドをかけてスピード勝負!”の回は、今はいなくなった川上さんが活躍する回。
いつもは緊張しない川上さんですが、この回の最後だけはかなり緊張しているように見えました。
また”【検証】東大生クイズ王なら弁護士になれるのか?司法試験問題に挑戦!”はこうちゃんと法律が主役に見えますが、再現シーンの河村さんの気迫あふれる演技力が印象深い回。



個人的には日本テレビがクイズノックとコラボして「アメリカ横断ウルトラクイズ」や「マジカル頭脳パワー」をスペシャル番組として復活させたら面白いと思います。
とくにアメリカ横断ウルトラクイズなら視聴者も参加できます。
どうですか?日テレさん。

メンバーにふさわしい職業は何か
最後に余計なお世話でしょうが、クイズノックのメンバーにふさわしい職業の候補をあげてみました。
彼らにはどんな職業が望ましいのでしょうか。
- このままYouTuber
副業として続けたり、外国語圏に進出するのもありかな。
- 起業家
すでに法人化されていますが、他の分野にも拡大しながら乗り込むのはどうでしょうか。
そしてゆくゆくは上場企業へ。



- 官僚
東大生の就職先の定番といえば官僚。でも、クイズノックのメンバーは「官僚なんてつまらない」とか思っていそうな気もします。
それに官僚の仕事ではクイズノックのメンバーの能力が活きない感じもします。
- 大学教授
あれだけ博学だと大学教授にもなれるでしょう。
クイズを学問として研究する人は少ないでしょうから、意外と需要がありそうです。
学生からも好かれそうですし、学生もやる気を出しそう。
- 国会議員、とくに文部科学大臣
クイズノックのメンバーが国会議員や文科大臣になれば、全国的な政策レベルで教育の現場にクイズを導入することもありそう。
そもそも勉強の基本事項についてはクイズのごとく暗記することも必要。
そして伊沢さんが専門外の医学クイズでも正解を連発していたように、知っている基本事項から正解を導く思考力も必要です。
教育行政を担う人には教育の現場を効率化してほしいと思います。
- エリート企業の従業員
東大生が就職先として好む民間企業といえば、財閥や半官半民の名門企業。
でも、伝統的な大企業よりも新興企業の方がクイズノックの感性は役立つような気もします。


- 予備校講師
予備校講師は林先生のように実力次第でエリート企業の幹部よりも高い収入を得られます。
ですから、予備校講師なんていう道も意外とあると思います。
- クイズ作家
クイズをつくる需要が堅調であれば、クイズ作家になるのもありでしょう。
作家業とYouTubeは両立しやすいでしょうし。
