一般的に「暗い性格の人(内向的な人)」の特徴として
- 物事を悲観的に見る
- 口数が少ない
- 自信がない
- 表情や声が快活ではない
- 内向的
- 友達が少ない
などがあると思います。
こういうのは悪いことなのでしょうか。
筆者の意見としては、それはよい悪いというよりも損だと思いますが(とくに学生時代)、社会人になると事情は変わるということです。
どういうことか解説してまいります。
暗い性格は悪いのか:学生時代は損だが悲観することはない
まず、あなたの中学高校時代を思い返してみると、クラスのリーダー・人気者は性格が明るくて社交的でスポーツがそれなりにできる人が多かったと思います。
それはネットスラングでいうリア充みたいなもの。
学生時代に魅力的な異性と付き合いたいだとか、クラスで上位カーストに入りたいとかいうなら明るい性格の方が有利でしょう。
明るい人は周りから話しやすい印象がもたれるため、クラスのみんなとワイワイ楽しくやるには有利なのです。
逆に暗い人には近寄りづらかったり、まわりに怖い印象を与えてしまいがちです。
しかし、それは学生生活を多くの人間と「ウェーイw」という感じで過ごすうえでは損という程度のもので、人間性がよい悪いという問題ではないはずです。
そのため、そんなに深刻に考える必要はありません。



社会人では暗さが生きる場面がある
ただ、社会人になると様相は結構変わります。ここでは暗さが生きる職種や場面もかなりあるからです。
営業マンや販売員として活躍したいのなら明るく社交的な性格の方が適していますが、明るさがもとめられない職種もかなりあります。


具体的には経理、製造ライン、研究、乗り物の運転業務などでは黙々と働く時間が多いでしょう。
しかし、こういう職種で働くにしても会社では周りの人とコミュニケーションをとらなけれならない時間帯もあります。
また、面接での印象があまりに暗いとそもそも入社すらできません。
そのため、性格が暗いとしても最低限のコミュニケーション能力は必要です。
暗い性格の人がほどほどに明るくなること(最低限のコミュニケーション)は重要。
でも、もともと暗い性格の人が明るい性格の人を上回るほどに無理に明るくなろうとするのは効率的ではありません。
暗い性格の人は内向性を活かした価値を身につけた方が効率的です。
社会人は悲観的に見た方がよい場合もある
経営者や投資家にしても業績や社会情勢について悲観的に見るべき場合も多くあります。
経営者は事業環境がよいときには会社の拡大方針、悪いときには撤退・縮小方針をとるべき存在だからです。
事業環境が悪いときに下手に楽観的になって会社を拡大させると会社が傾いてしまうため、悲観的になるべき時期もあるのです。
投資についてもポジティブ一辺倒でうまくいくほど甘くありません。
また経営者が従業員と過剰になれ合うと、会社の経営にとってプラスにならないと考える人は多いと聞きます。
経営者は、ときにはリストラをするなどして従業員にキツク振る舞わないと厳しい状況を乗り切れないからです。


暗い人は暗さを活かそう
お笑い芸人についても学生時代はイケてなかったタイプが人気者になるパターンはかなりあります(芸人になったら明るくなった)。
リア充タイプの人間はそこらじゅうにいますが、性格が暗いのになぜか面白いというタイプはあまりいないため芸能界では希少価値があります。こういう個性的な人はうまく潜在能力を発揮できればすごい人気者になれます。
暗い性格の人は派手に失敗したり周りから冷たくされた経験があるため、恥をかくことに慣れています。それをバネにしたり面白くひけらかせば人気者になれるのです。
実際、テレビでよく見る人気芸人はネガティブな経験でさえも面白く話しますし、滑ってもへこたれずまた笑いをとりに行くでしょう?
この点、学生時代の人気者はネガティブな経験がないため、恥をかくことに慣れていません。
ただ、「ウェーイw」というノリで騒ぐだけの人は学校では人気者になれても、芸能界では人気者になりにくいのです。
暗い人は内向きに熟考する能力に長ける
たんぽぽの2人、ハリセンボンの箕輪さん、麒麟の川島さん、オリラジの中田さん、スピードワゴンの小沢さん、ハライチの岩井さん、平成ノブシコブシの吉村さんは若いころは暗かったですが、今は売れっ子になりました。
彼・彼女らはアメトーーク!の「中学イケてない芸人」や「最初暗かったけど明るくなってきた芸人」では暗かった時代のエピソードを面白く話してくれました。
盛り上げ役としての芸人なら明るい性格が必要でしょうが、又吉さんのようなクリエイティブな芸人だと、内向きに熟考するなかでよいひらめきを生んでいる気がします。
内向きに熟考するとは、言葉に出す前に自分の中だけでいろいろ考えること。いわゆる自問自答です。
暗い性格の人は事あるごとに立ち止まって自問自答し、黙々と作業する傾向があります。こういう自問自答やストイックな行動はクリエイティブな成果を生み出すのに役立ちます。

あなたがもし周りから「暗い」といわれていたとしても、それは表面上の姿であって内面ではかなり明るくて面白いのかもしれません。
逆にフワちゃんみたいな底抜けに明るいタイプは、私生活やカメラで撮られていないところではおとなしかったりします。人間なんて大体は二面性をもっているんですよ。
結婚相手として人気あり
また結婚適齢期になると、男の場合、社交的で浮気しそうな人よりも落ち着きがあって浮気しそうにない人の方が人気があったりします。
それに暗い性格の人は自分から話すのは不得意でも、他人の話を聞いてあげるのはうまかったりします。ですから、おしゃべりな女性の相手をするのも悪くありません。
極端に暗くない限り、暗い性格は深刻に考える必要はないのです。
暗い人におすすめなのは何かワンポイントだけでも強みをもつこと。
- 暗いけど、行動力はある
- 暗いけど、手先が器用
- 暗いけど、パソコンやプログラミングには詳しい
「あいつは暗いだけ」で終わるのではなく「ちょっと暗いけど、あいつはすげーな」という強みをもっていると世間はいい方に見てくれますよ。
まとめ:暗さを活かせるポジションをめざそう
暗い性格の人すべてにあてはまるとは限りませんが彼らは、
- まわりを気づかうゆえの観察力
- 内向き思考で培ったクリエイティブさ
- 浮気なんぞしない真面目さ
- 事業環境を悲観的に見て事業を縮小させること
などにおいて長けています。
学生時代はそういう暗さは役立ちにくかったりしますが、社会人になると活かせるポジションはどこかに確実にあります。
社会人生活では暗い性格をうまく活かせれば案外明るい人生がおくれるはず。
学生時代は暗さを理由とした転属(転校)が難しいでしょうが、社会人になると学生時代よりは転属(転職)がしやすくなります。
そのため暗い社会人は暗い性格について何もかも悲観的になるのではなく、むしろ暗さを活かせるポジションを探すべきです。




暗い性格を変えるのは大変ですし、よほどひどくなければ変える必要はないと思います。
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