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株式投資

寄り天の意味と実際の失敗談

2020年6月14日

株式投資には初心者がとっつきにくい妙な用語がいくつかあります。

寄り天(よりてん)もその一つです。

しかし、内容はまったく難しくありませんし、一般常識として覚えておいて損もありません。

寄り天の意味

寄り天とは、寄付の株価(=始値)がその日の高値(天井)になるのを略した言葉。

寄付(よりつき)とは株式市場の営業日に最初に成立した取引を意味します。

それを動詞にした言葉が「寄り付く」「寄った」で、こちらは株式の取引が成立して銘柄に価格(株価)がついたことを意味します。

寄ると株価ボードにはその日の始値が表示され株価は動いていきます。

取引が成立しないほど売り注文や買い注文がどちらか一辺倒になると、値幅制限(ストップ安、ストップ高)となります。これは「寄らない」と呼ばれます。

それも数分待てば寄ることが多いのですが、たまにそのままずっと寄らないこともあります。これは引けでストップ高あるいはストップ安となります。

こういうのは「寄らずのストップ高」「寄らずのストップ安」と呼ばれます。

寄り天からの失敗

寄り天からの失敗とは、朝一で買い注文を入れて高めの価格で手に入れ、さらに上がると思ったらどんどん下がっていくことです。つまり、朝一で高値掴みをしてしまったわけです。

安く寄ったとしても寄り天になる場合もあるよ。

寄り天はその1日だけで見たら失敗ですが、持ち越せば上がる場合もありえますので1日単位で見なければ失敗とは言い切れません。

筆者は、前日引け後(取引終了後)に大きな好材料が出現したゲーム株に成行注文を入れ、それが大きくギャップアップし、さらに上がると思っていたら意外にも売りが多く入って派手に撃沈されたというパターンが印象に残っています。

ギャップアップとは、当日の始値が前日の終値よりも高い位置で寄り付くこと。

戻り売りと寄り底

寄り天と同時に覚えるべきは戻り売りという現象です。

戻り売りとは、それまで不調だった銘柄の株価が一時的に上がると売り注文が集まって株価は結局下がることを意味します。

寄付で株価が回復し、さらに伸びると思ったら売りが強くなってしまうというパターンは戻り売りの典型です。

寄付は株価が激しく動くよ!落ち着いた取引がいいならそれ以外の時間にすべき。

戻り売りは、地合いがいまいちのとき・悪いときに発生しやすいです。つまり、地合いがよければ強気で伸びていったかもしれませんが、地合いが悪いと悲観(売り)が強まってしまうというわけです。

また、それまで不調な銘柄に好材料が生まれてギャップアップしたときも戻り売りが発生しやすいかもしれません。

たとえ好材料が出現したとしても、それまでが不調な銘柄だと好材料が弱く見えてしまうからです。

寄り底も覚えよう

なお寄り天の反対・対義語は寄り底です。

寄り底とは、寄付がその日の安値でそのあと株価は上がっていくパターンのこと。

株価が下がると予想した銘柄に寄付で空売りを入れたら寄り底になって買い戻す(損切り)というパターンは空売り失敗の典型です。

一般にマイナス材料が出ると寄付株価は安くなりますが、そこで売り方の利益確定(=買い戻し)が重なると、寄った後は意外と株価が上がってしまったりするのです。

寄り天や寄り底といった概念は個別銘柄だけでなく日経平均株価にも通用するよ。

朝一は「好材料の強弱+地合い+寄付価格」を総合的に考えて売買しましょう。たとえば、好材料の度合いが弱い割に寄付価格が高いと寄り天になる可能性が高まります。

逆に好材料の度合いが強い割に寄付価格が安いと寄り底になるでしょう。

好材料には強い好材料と弱い好材料があるというのがポイント。悪材料でも同じ。地合いはそれらの規模を大きくする。

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