投資

株式分割を時価総額や出来高とともにわかりやすく解説

2020年6月14日

投資のイメージ

株式分割とは、株式を細分化して発行数を増やすことを意味します。それは↓のような形。

株式分割

要するに、株価が1万円だと100株買うのに100万円もかかって買いにくいですから、たとえば4分割して買いやすくするのです。

そこでは分割直前に100株=100万円分もっていた人は、分割直後には400株=100万円分(2500円×400株)となります。

しかし、この説明だけではよくわからない人もいるでしょう。株式分割は時価総額や出来高と合わせておぼえるべき用語だからです。

それらの用語は基本レベルであり難しくありません。

以上の言葉が理解できると、投資のイメージはもちろん世界経済のイメージも膨らむはずです。

まずは時価総額と出来高の意味を確認しましょう。

株式分割は時価総額や出来高とともにおぼえよう

たとえば、株価が1000円で株式の発行数が1000万株の銘柄Aがあるとします。

株式会社の価値は株価×発行株数なので、1000円×1000万株でA社の価値は100億円になります。これを時価総額といいます。

株価は時価なので、それに発行株数をかけると株式会社の価値総額が出るわけです。

時価総額が大きいとそれだけ買収にはお金がかかるから買収されにくくなるよ。

株価と同時に動く出来高にも注目

次に、たとえば株価が5000円で発行済み株式数が200万株のB社があるとします。B社の時価総額は100億円です。

ここで重要なのは、A社とB社は株価や発行済み株式数は異なっても時価総額は同じだという点。

株式会社の価値

A社とB社が同じ業種で業績にも大した差がなければ、何か特別な材料でもない限りA社の出来高はB社の出来高を大きく上回ります。

B社株を売買するには最低50万円もかかりますが、A社株は10万円から買うことができるなど取引しやすいからです。

出来高とは、一般には収穫高や生産量を意味し、株式投資では売買が成立した株数をいいます。

出来高はその銘柄がどれだけ取引が活発化しているかを示すので、何か大きな材料が出現すれば一気に出来高が増えます。出来高は売買全体の人気指標になっているといえます。

出来高が多い銘柄の特徴

一般に出来高は、

  • 有名企業であること
  • 発行済み株式数が多いこと
  • 取引しやすい安い価格であること

という条件を大きく満たしているほど多い傾向があります。

出来高は直近数日から数週間の出来高を見比べるなどして、どの程度の水準がその企業にとって多いか少ないかを見極める必要があります。

1日の出来高がどのくらいあれば投資候補になるの?
基本的に出来高はある程度多い方がいい。まず最低10万株は欲しいところ。ただし、これは自分が100株か200株くらいしか買わない場合。もっと多い量を頻繁に売買する場合は50万株以上は必要。これはかなり大雑把な目安だからご自身で試行錯誤してみて。

値嵩株の出来高は小さくなりやすい

ここでA社の業績は絶好調で将来もきわめてよい見通しなので、株価はその後3年間で1万円まで上がったとします。

発行数が変わっていないとすると時価総額(株価1万円×発行数1000万株=1000億円)は3年前の10倍です。

ただし、3年前は100株を10万円で買うことができましたが、現在では100株を買うのに100万円もかかります。

株式会社の成長

つまり、投資家としてはAを買いにくくなってしまうため出来高は減りやすいのです。

このとき、A社がさらに株価を上げたいと考えたときに行う有力策の一つが株式分割です。

株式分割で買いも売りも増える

株式分割とは株式を細分化して発行数を増やすことです。

たとえば、3年後のA社の株式について1→4の株式分割が行われたとします。そうなると、株式分割直前にAを100株もっていた人の保有株数は、株式分割直後には400株になります。

株式分割

この場合、保有株数が4倍になるものの、株価は1/4になるので保有価額は変わりません。

しかし、分割後には100株あたり25万円で買うことができます。そうなると「以前の100株で100万円のときよりは買いやすい」と投資家の多くは考えるのでAはたくさん売買されるようになります。

つまり、株式分割後においては株価と出来高の増大が期待できるのです。

株式分割後においては株式を買いやすくなると同時に売りやすくもなるので株価が下がる場合もあります。

中長期投資の王道は分割スパイラルにあり

ここで重要なのは、上場当初は時価総額が小さかった会社でも業績や投資家からの期待が好調だと「株価上昇→株式分割→株価上昇→株式分割」を繰り返すということ。

これが上手く繰り返されれば投資家の保有価額も格段に増えます。ヤフーはその典型で、90年代後半からの数年でバブルにも乗ったような形で時価総額は100倍以上にもなりました。

昔のヤフーは将来の業績期待が大きかった。しかもヤフーは定期的に株式分割をしていたために「とりあえず買っておけば、そのうち分割されるし、同じように考えている人はたくさんいる」という楽観も強かった。今は成熟感がある?

投資の王道は、安い段階で買った株が「中長期的な株価上昇→株式分割」というスパイラルに乗って当初の価値が膨れ上がり、さらに配当金も上がるというパターンです。

投資家がめざすは、最初は小さかった種がよい循環に入って大きくておいしい果実に成長するというパターンです。投資家が出資先に対して成長や将来性を求めるのも当然だといえます。

また成長著しい企業(とくにオーナー社長)としても「分割によって自社の株が買われやすくなる株価が上がる社長がもっている大量に株の価値も上がるさらなる成長に向けて頑張ろう」と考えやすいものです。

株式分割をする企業は、「我が社は株価を上げてやるぜ!」「これからの成長に自信あり」という意気込みを示しているようなものなのです。

したがって、分割発表後あるいは分割実施後の最初の決算は通常よりも投資家の期待のハードルがやや高いと思われます。それがうまくいけばいいのですが…。

分割すると株主が増えて手間や事務コストがかかるから、株価と経営が高い水準で安定している大企業は分割しなかったりするよ。
ファーストリテイリング(ユニクロ)、キーエンス、任天堂、ファナック、JR東海はまさにそのパターンって感じがする。

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