ウーバーイーツ(Uber Eats)とは、消費者がネットを通じて加盟レストランの料理を注文し、それにマッチングした配達員が消費者のもとに料理が届けるというサービス。
レストランと配達員と消費者が数多くいないと成り立たないことから、日本では大都市中心の展開となっています。
しかしというか当然というべきか、ウーバーイーツはまだ新しいサービスなだけにトラブルや問題点も多く見え隠れしています。
そこで今回はウーバーイーツのメリット・デメリットを整理してみました。
ウーバーイーツのメリット・デメリット
まずはウーバーイーツにおける利用者、配達員、レストランのメリットとデメリットを確認していきましょう。
そもそもウーバーイーツにおける配達員は雇われの人ではなく、ウーバーと契約する個人事業主という立場となっています。
彼らは雇われではないため自由度が高いのですが、その分、一部の配達員はルーズなところがあると批判されがちです。
普通の外食企業だったらアルバイトの配達員といえども教育がなされ、何かやらかすと同僚から冷たい視線が向けられるため妙な行為におよびにくいのとは対照的。
利用者のメリット
- レストランの選択肢が格段に増える
- 配達状況がわかる
- 屋外でも料理を受け取れる
- 注文も支払いもスマホで簡単
普段はオシャレすぎて入りにくい店でもデリバリーなら気軽に利用できたりします。
利用者のデメリット
- 手数料が少しかかる
- 届けられた料理が崩れている場合がある
- 悪天候のときに頼むと時間がかかる、あるいは頼めない
- 住所を知られるのがイヤがる人もいる
途中で何か混入されるかもしないという不安をもっている人もいるように、ウーバーイーツのデメリットは実害があるとは限らず「心理的になんとなくイヤ」が大きかったりします。
配達員のメリット
- 自分の好きな細切れの時間に働ける(副業にしやすい)
- 個人事業主として働くため人間関係や服装関係のしがらみはない
- 面接なしで働ける
- 働くと同時に運動になる(疲れるともいえる)
- 日給2万円以上を稼ぐこともできる
- 都会では効率よく稼げる(郊外では稼ぎにくい)
高級な住宅やタワーマンションに配達するとチップを特別にくれる場合もありますが、これは稀有な例。
タワマンは入口や駐車・駐輪で手こずったり、上層階に行くのに時間がかかるなど基本的に割に合わないため、慣れている配達員ほど避けたがる傾向があります。

配達員のデメリット
- 報酬が保証されているわけではない(出来高制の仕事だから届けた分だけ報酬になる)
- 配達員は個人事業主として契約するという形をとっているため報酬額は一方的に変えられる可能性がある
- 稼げるかは天候に左右されやすい
- 自動的に加入する保険はあるものの、交通事故は自己責任の割合が大きい
- 若い女性配達員などは消費者からセクハラっぽい行為を受けることもある
- 自動車から煽られる場合がある
- 経費は自腹
- タワマンは何かと面倒
ウーバーイーツの自動加入の保険は物足りない感じです。
しかし、最近ではウーバーイーツ以前に都道府県ごとに自転車保険加入を義務化するトレンドがあります。
そのため保険への加入や保証は強化されていくでしょう。
ちなみにタワマンが面倒なのは配達に時間がかかったり不審者扱いされるから。まず外部の者としては駐輪の時点で迷います。
カードキーを受け取るというような入館手続きが必要だったり、上層階と低層階とでエントランスやエレベーターが分かれている場合もあります。
さらに高級なマンションはわざと照明を暗くしていたり、エントランスの大理石の床が滑りやすかったりします。
ウーバーイーツの配達員は初見の配達先が多いため何かと戸惑うのです。
ただし、高級タワマンの住人はチップを特別にくれたりもしますから総合的に見ると悪くないのかも。
店舗のメリット
- 自社で配達員やバイクなどを用意せずに自社商品をデリバリーできる
- 新たな販路を開拓できる
店舗のデメリット
- デリバリーに適した専用の容器を用意する必要がある
- 飯時において店舗付近に配達員がたくさんいると店のイメージは悪くなったりする
- ちゃんと料理を提供したとしても、配達員の不手際で料理が崩れるとレストランの印象までも悪くなりかねない
利用者と配達員とレストランの問題点
ここまででメリットとデメリットは理解いただけたかと思います。
次に見るべきは、消費者も配達員もレストランもそれぞれ不完全であるため、問題をときに起こしてしまうという点です。
利用者の問題
- 配達時間に厳しい人がいる(
配達員が交通違反におよぶことの遠因にもなっている)
- 消費者は配達先や料理の選択に関して入力ミスをする場合がある
- シャワーや寝床に入っていたために、遅配になる場合がある
- 配達員にセクハラをやらかす人がいる
ウーバーイーツには10分ルールというものがあります。
配達員が所定の場所に着いたのに客と連絡がとれない場合、そこで10分待っても連絡が取れないと料理は廃棄になって配達員への報酬が入るのです。
配達員の問題
- 店で料理を受け取る際、行列に割り込む人がいる
- 配達員は面接や試験などを通じて絞られるわけではないので配達員の質にムラがある
- 車道逆走、信号無視、斜め横断、車道の真ん中走行、蛇行、スマホ見ながら運転、イヤホンつけながら運転、サンダル運転、当て逃げ、右折レーン使用、違法駐輪、高速道路の走行、歩道での高速走行をする配達員がいる
- 不潔な配達員もいる
- 在留資格のない外国人が配達員になっていた事例もある
- 注文を受けるまで待機している配達員(ウーバー地蔵)が禁煙区域でタバコを吸ったり、吸い殻を道端にポイ捨てしている
- 袋や箱に入った料理を地べたに置く人がいる(それによって気分を悪くする消費者もいる)
ウーバーイーツは私的な営利企業です。
しかし、配達員に交通違反が多かったり在留資格のない外国人に配達させると私的な問題にとどまらず社会問題に発展します。


自動車の運転手の中には、交通ルール・マナーを守っているウーバーイーツの配達員を煽る人もいます。
彼らはウーバーイーツの配達員に苛立った経験があるため、バッグの「Uber Eats」ロゴを見ただけで反射的に敵意をむき出しにするわけです。
そのため最近では「Uber Eats」ロゴを隠す配達員が増えました。

店舗と料理の問題
- デリバリーに適した料理とそうではない料理がある(汁物は難しい)
- レストランでの調理が遅れているために配達の時間もまた遅れる場合がある
- ウーバーイーツは大した利益にならないと考えている店舗にとっては対応が雑になりがち


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ウーバーイーツは1回の配達ごとに使い捨てのプラ容器をいくつも消費します。
そのため、ウーバーイーツの需要が上がっている昨今では世界的にプラごみが増えており問題視されています。

運営会社の問題
- アプリやGPSの動作は正確とは限らない
- ウーバーイーツはトラブルが起きたとき、返金対応をしてくれない場合もある
- トラブルの原因や処理を配達員やレストランに押し付けている場合がある
- 配達員は自社雇用ではないため、彼らに対する指導が甘い
ウーバーイーツで異物混入があって誰がやらかしたのかわからないと、運営と配達員とレストランの間で責任のなすりつけ合いが起きることもあります。
要するに責任の所在が不明確になりやすいのです。
まとめ
当たり前ですが、ウーバーイーツにはちゃんとした配達員もいれば、そうではない配達員もいます。
これを解決するのがユーザーからの評価なのですが、まだウーバーイーツは歴史が浅いだけに本部もレストランも配達員も試行錯誤の段階にあります。
そのため消費者としてなるべく失敗したくないという方は、ゴールドパートナーと、デリバリーに適したレストラン・料理(容器も含めて)を選ぶべきです。

