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資産課税とは何かを簡単に説明

税金ビジネス社会

今、この記事をご覧になっているあなたは学生ですか、社員ですか、個人事業主ですか、それとも年金生活者ですか。

いろんな回答があると思いますが、今回はそのどれにあてはまるとしても関係のある資産課税について見ていきましょう。

税金に関する話はかなりややこしく、まただれもが納税額は少なく済ませたいと考えているので議論も複雑なところですが、なるべくわかりやすく解説します。

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資産課税とは何かを簡単に

資産課税を理解するうえで、まず知っていただきたいのはストックとフローという経済学上の概念です。

ストックとは蓄えたものを意味し、フローは一定期間に出入りした(取引された)量を意味します。

以上をプールに例えると、プールに溜まった水がストックで、プールに入ってきたりプールから出ていった水がフローです。

フロー・ストックのプール

これを家計に例えると、ストックは金融資産(預金や株式)や不動産で、フローは一定期間で新たに入った賃金やそこから出ていった(使った)費用を意味します。

ストック課税や資産課税は、こういったストックに課税あるいは課税強化することと考えてください。

このあたりはそんなに難しくないですよね。

ストック課税と資産課税はほぼ同じ意味。

ちなみに賃金とは労働の対価として受け取るお金のこと。

所得とは事業収入や資産運用も含んだ総合的な収入を意味します。

資産課税が必要な背景

ここからは資産課税が必要だとさけばれる社会背景について解説します。

一般に日本の現役世代(働いている世代)は賃金を生活のあてにするものです。

この現役世代は富裕層でなければストックが少ないのが普通です。

一方、年金生活者は毎月の年金(フロー)とそれまで貯めてきた金融資産(ストック)を生活のあてにします。

さらに、現役や引退は関係なく投資で大儲けしたような富裕層はストックをあてにします。

それらの関係を大まかに表したのが下の表です。

世代おもなフロー収入フロー出費金融資産(ストック)生活費の頼り
一般的な現役子育て世代普通(賃金)やや多い少ない賃金
現役子育て世代の高所得者多い(賃金)とても多い多い賃金と金融資産
一般的な年金受給世代やや少ない(年金)やや少ないやや多い年金と金融資産
年金受給世代の富裕層普通(年金)普通とても多い年金と金融資産
富裕層の目安は保有資産額1億円以上。日本の場合、富裕層の多くは45歳以上。
お金持ちはフロー収入として株式投資の配当も大きいだろうね。(配当については後述)

以上の基本を踏まえて、下のモデルケースを考えてみてください。どんな風に税金をとるのが望ましいと思いますか(所得は税引き前)。

  • 一般的な現役子育て世代:夫婦の平均年齢40歳、小学生の子どもあり、世帯の年間所得600万円、保有資産額500万円
  • 現役子育て世代の中高所得者:夫婦の平均年齢40歳、小学生の子どもあり、世帯の年間所得2000万円、保有資産額5000万円
  • 一般的な年金受給世代:夫婦の平均年齢75歳、子どもは独立、夫婦の1年間の年金受取額400万円、保有資産額2000万円
  • 年金受給世代の富裕層:夫婦の平均年齢75歳、子どもは独立、夫婦の1年間の年金受取額500万円、保有資産額2億円

たぶん、多くの人は、一般的な現役子育て世代は人数が多く、また教育や住宅ローンなどにお金がかかる割に貯金が少ないですから、彼らにかかる負担を下げて欲しいと考えると思います。

若い人の方が食べる量だって多いから食費もかかる。
祖父母が子育て世代(実の子どもと孫)に金銭援助するっていうパターンはよく見かける。これは税制が歪んでいる証拠なのかも。

しかし、日本をはじめとした多くの国では「フローに対する課税>>ストックに対する課税」という関係になっているのです。

そこでご覧いただきたいのは、日本の代表的な1年間のフロー課税である所得税と一律10%の住民税。

法人税もフロー課税ですが、今回は個人向けの記事ですのでフロー課税としては所得税と住民税を取り上げます。
課税される所得金額所得税率所得税控除額所得税+住民税
195万円以下5%0円15%
195万円を超え 330万円以下10%97500円20%
330万円を超え 695万円以下20%427500円30%
695万円を超え 900万円以下23%636000円33%
900万円を超え 1800万円以下33%1536000円43%
1800万を超え 4000万円以下40%2796000円50%
4000万円超45%4796000円55%

所得税+住民税は多くのサラリーマンにとって毎年確実にそれなりの率でとられるので、とくに稼ぎが多い人は重税感が強いと思います。

サラリーマンの場合は他にも控除があり、所得税は課税所得金額に税率が適用されるから計算が面倒なんだけど、年収900万円の人の場合、所得税と住民税だけで100万円ちょっとは毎年とられる。他に社会保険料もかかるし。
サラリーマンの所得税は年収500万円あたりまでは重税感がないのだけれど、年収800万円以上からは重税感が出やすい。要するに所得税は累進課税の度合いが強い。

一方、ストック課税は簡潔な表にまとめにくいのですが、基本的にはフロー課税よりも少ないことは確かです。

ストック課税としてよく挙げられるのは、相続税、固定資産税、預金課税、富裕税(日本は廃止)など。
相続税は最大で55%にも達するのだけれど、発生するタイミングがかなり限定的。

要するに、勤労で稼いだ収入には毎年多くの割合で課税されるのですが、ストックには大きく課税されないのはおかしいという話です。

また昨今、労働力不足がさけばれていますが、現役の労働者に有利な税制にした方がみんなの働く意欲は高まるでしょう。その方が少子高齢化対策にもなります。

以上の事態についてバランスを整えるには、おもに現役世代が支払う所得税や住民税を減税して、資産への課税を強化すべきなのです。

人間は利己的なのか

しかし、現実には資産への大きな課税は難しい面があります。その理由は以下のとおり。

  1. ストック課税は入念な調査が必要(資産を隠す人もいる)
  2. ストック課税を嫌がる既得権層は中高年の富裕層に多く、彼らの権力は強い
  3. 金持ちと資産が海外へ大量に逃げてしまう
  4. 投資家に厳しくしすぎると、その国への投資が冷え込んでしまい、それは連鎖して普通の労働者にも悪影響を及ぼす
  5. たとえば金持ちの社長に大きく課税すると、社長は従業員の給料を減らしてまでも自分の給料を維持するのではないか
  6. 配当課税は二重課税の問題があるため課税を強化しにくい(配当課税は所得税・フロー課税の一種)

日本共産党などは富裕層への課税強化を強く主張していますが、現実にそれをやると金持ちと資産が海外に逃げてしまい、その結果、日本は貧しくなりうる点が懸念されます。

これを経済学では資産逃避(キャピタルフライト)といいます。

昔は海外移住には結構な壁がありましたが、現代ではその壁はだいぶ低くなりました。

少しの資産課税強化ならよい気もしますが、どこをもって少しに相当するかはよくわかりません。

また6の配当課税においては二重課税という問題があるため、強化するのは難しいと思います。

そもそも配当とは、企業の株式をもっていると一定期間ごとにもらえるお金を意味します。その意味では不労所得みたいなものです。

配当課税はフロー課税ですが、富裕層に対する課税を考えるうえでは避けられない議論。

また配当という不労所得へのインセンティブを高めるよりも、労働への意欲が高まる税制にした方がよいという考え方もできます。

この配当は企業が稼いだ利益(税引き後の利益)から支払われます。

つまり、企業が配当として支払うお金はすでに課税されているのに、投資家が配当として受け取った際にまた課税されると課税が二重になってしまうのです。

このような二重課税は不公平なのでなるべく避けるのが税制の基本です。

まとめ

税金に関する話はややこしいですが、基本的には公平感とバランス感覚が重要です。

たとえば、金持ちはお金をいっぱいもっていますが、そこに大きく課税しすぎると彼らは海外に出ていってしまいます。

さらに金持ちは金持ちでも年代によって事情は異なります。

税制においては

  • 人口
  • 年齢
  • 時代
  • 政治
  • 人間の性質(例:金持ちに重税を課すと逃げ出す)
  • 他の税との兼ね合い
  • 競合する国の状況

などを総合的に考えることが必要です。

とくに日本の選挙では、税といえば消費税ばかりに焦点があたりますが、税金は多種多様ですから総合的に考えるべきです。

たとえ消費税が現状維持になったとしても、他の税金や社会保険料がいつのまにか上がっているなんてことはよくあります。

また日本の場合、富裕層は若い頃から資産形成に熱心ですが、それ以外の層は投資に消極的です。

欧米では大衆も投資で資産形成するのが普通なように、日本人も資産形成に対する姿勢は改める必要があるでしょう。

投資は金儲けに限らず、お金に関してセンスや知識をつけられる機会でもありますから、筆者は投資を始めるべきだと考えています。