日本のスーパーやコンビニに行くとわかるようにインスタントラーメン・カップラーメンは新商品が続々と発売されています。
そんな激戦市場の中でどこのお店にも置いてある商品といえば、日清食品のカップヌードルでしょう。
日清のカップヌードルは日本人にとって「国民食」と呼んでもいいほど日本に定着した感があります。
今回はそんなカップヌードルについて人気の理由を分析しました。

日清カップヌードルはなぜ人気があるのか
まずはカップヌードル主要5タイプのレギュラーサイズの内容を比較してみます。
どの数値も日清食品が公式サイトで示している数値です。
カップヌードル | シーフード | カレー | 味噌 | しお | |
味の特徴 | 割と普通のしょうゆ | とんこつ+魚介エキス | リンゴやピーナッツを含む | 3種の味噌で濃い味 | スパイシーな塩味 |
めん・かやくのカロリー | 327kcal | 293kcal | 363kcal | 320kcal | 314kcal |
スープのカロリー | 24kcal | 30kcal | 59kcal | 71kcal | 50kcal |
合計カロリー | 351kcal | 323kcal | 422kcal | 391kcal | 364kcal |
内容量としての重さ(カッコ内は麺量) | 78g(65g) | 75g(60g) | 87g(60g) | 83g(60g) | 77g(60g) |
必要なお湯の目安量 | 300ml | 320ml | 300ml | 320ml | 320ml |
希望小売価格(税別) | 193円 | 193円 | 193円 | 193円 | 193円 |
5つの味を比較したときの特徴
- 味によって具の量やカロリーが少しずつズレている
- 希望小売価格はすべて同じ(実際の販売価格は130円~200円くらい)
- シーフードとカレーでは合計カロリーが約100kcalも違う
- 麺はしょうゆ味以外はすべて60g
- 麺の太さは味とのバランスによってそれぞれ微妙に違う(濃い味ほど太い)
- 麺自体の味もそれぞれ微妙に異なる
- 必要なお湯の目安量が多い味は、それだけ具や粉末量が少ないと考えられる

たとえばカップヌードルの待ち時間は3分。どん兵衛だと5分。
技術的には待ち時間がもっと短い麺もつくれますが、それでは麺が伸びやすくなるなど、まずくなるのも速くなってしまいます。


カップヌードルに人気がある理由
次に、カップヌードルに人気がある具体的な理由を見ていきましょう。それは以下のとおり。
- 別袋のない手軽さ
- シンプルな味とパッケージ
- 豊富なサイズでいろんな消費者をカバー
- 香辛料がほどよくきいている
- 先に開拓した会社が有利
- 圧倒的な宣伝力と信頼感
そもそもカップヌードルに限らずインスタントラーメンを買った人は、調理にお手軽感をもとめているはずです。
筆者は自宅では自炊を基本としていますが、いつも自炊ではなく、たまには手を抜きたくなります。
こういうときは具やスープが別袋ではない、お湯を入れるだけですぐに食べられるラーメンが食べたくなります。
よく登山者が登山行程の中でカップヌードルを食べたがるのも、具やスープが別袋ではない手軽さがあるからでしょう。
登山者が食べ終わってゴミとして持ち帰る際も具やスープが入っていた小袋がない方が楽です。

シンプルな味とパッケージ
それからカップヌードルは王道・王者としてのシンプルさが感じられる商品でもあります。
というのもカップヌードルの味といえば、しょうゆ、シーフード、カレーの3つが基本ですが、最近では味噌としおも定着しました。
チリトマト味やフカヒレ味が流通したときもありましたが、結局はその基本5種ばかりが売れる感じです。
この理由は基本5種は味や具がシンプルで飽きないため、リピート買いしたくなるからでしょう。
ついでにいうと、基本5種のカップヌードルのパッケージにはラーメンの実写真が印刷されていないようにデザインもシンプルです。
このようにシンプルなデザインで売れている商品には定番商品としての魔力を感じざるを得ません。

豊富なサイズでいろんな消費者をカバー
カップヌードルのサイズは、ミニ、レギュラー、ビッグの3種が基本です。
一応キングサイズもありますが、基本サイズはその3種です。
3種類もサイズがあると、子どもはミニ(少量)を食べるとか、大食いの人がビッグサイズを食べるといった事情が想像できます。
少食の人から大食いの人まで受け入れることができるラインナップも人気の理由の一つでしょう。

香辛料がほどよくきいている
カップヌードルの基本5種と同じような味は他のメーカーも発売しています。
しかし、カップヌードルは独特の香辛料がほどよくきいています。
この香辛料の味と配合比率がなんとも絶妙で他メーカーの同種のラーメンとは違う印象を受けます。
これもリピート買いの理由になっているはずです。

先に開拓した会社が有利
さて、日本は資本主義の社会です。資本主義とは自由競争を基調とする経済体制であり、資本主義では先行して成功した会社が大きな利益をあげやすいです。
カップヌードルは1971年の発売当初は売れませんでしたが、それでもインスタントラーメン業界で先行して成功した業界のガリバーに他なりません。
同じ日清食品のどん兵衛や焼きそばU.F.Oの成功も、カップヌードルで築いたブランド力やノウハウを活かしたからでしょう。
圧倒的な宣伝力と信頼感
それから日清食品は宣伝もうまいです。
どん兵衛や焼きそばU.F.Oについても印象的なテレビCMを展開しているように、日清食品はインスタントラーメン業界の中では最高レベルの認知度を誇るといえます。
認知度が高いほど売れやすいのはいうまでもないでしょう。
現在では欧米やアジア全般でも日清食品の商品は売れているように世界に通じるブランド力と信頼感があります。
最近ではカップヌードルのプラモデルも大きな話題になりました。
【プラモ】1/1「カップヌードル」プラモデル 発売決定https://t.co/kbaJ3Q65jQ pic.twitter.com/NRrBHheg7X
— ホビー情報@フィギュア&プラモ (@figsoku) June 2, 2020
