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鉄道周辺

通勤ラッシュのピークの時間帯と混雑率を知ろう

2020年2月12日

一般に電車通勤によるラッシュ時の負担を軽くするには

  1. 混雑率の低い種別(とくに各停)に乗る
  2. 有料の列車や座席に乗る
  3. 途中駅で降りる人のあとに座る
  4. 運転距離が短い列車を選ぶ
  5. 乗る位置を工夫する
  6. 始発駅を利用する
  7. ピーク時間を避ける

などが挙げられます。

1は私鉄では有効ですが、JRでは大して効果がない場合が多いです。

2は経済的な制約が大きい、3は運の要素が強い、4は混雑率の差は大きくない、という欠点があります。

5については路線や時間帯によって特徴が異なるので割愛しますが、一般論としては乗降客数が多い駅で出入り口となる階段・エスカレーター・改札に近い号車・ドアが混む傾向にあります。

6に関しては下の記事を参考にしてください。

首都圏の始発駅一覧
参考始発駅の一覧【首都圏・東京版】

続きを見る

この記事では7についてピークの時間や路線によって異なる混雑率を示します。

首都圏の電車通勤のラッシュのピーク時間を知って混雑の負担を和らげましょう。

なお混雑率の目安は次のとおり。

  1. 200%以上足の踏み場にも困るくらいの混雑。駅に着いて車掌がドアを開けるボタンを押してもドアには混雑の圧力がかかっているのでスムーズに開かない。そのため、電車のドアを開けてまた閉めるために駅員(押し屋)が必要。
  2. 180%~200%かなりの混雑で足の踏み場にも気をつかう。押し屋が必要か不要か微妙なくらい混む。
  3. 160%~180%ぼちぼちの混雑だが、自分の私物をバッグから出し入れする余裕はある。
  4. 140%~160%それなりの混雑だが、混雑に慣れている人から見ると取るに足らない混雑。慣れれば大丈夫。
  5. 100%定員乗車。座席はすべてうまり、つり革やドア付近に立ってポールにつかまる人がちらほら。

電車の通勤ラッシュの時間帯と最混雑区間と混雑率

一般に日本の会社や学校の始業時間は9時が多いといわれています。

これについて日本人は始業前の準備をしたり、電車の遅延に備えるために目的地にはやや早く到着することを目指すものです。

ここで注目したいのが東急電鉄の公式サイトの混雑情報

そこでは次のように最混雑区間とピーク時間が発表されています。

路線 最混雑区間 ピーク時間
東横線 中目黒に到着したところ(祐天寺⇒中目黒) 7時50分~8時30分
田園都市線 渋谷に到着したところ(池尻大橋⇒渋谷) 8時~8時30分
目黒線 目黒に到着したところ(不動前⇒目黒) 8時~8時30分

つまり、郊外から都心に至る路線の混雑のピーク時間は8時過ぎで、その最混雑区間は山手線との接続駅の直前か、地下鉄との最初の接続駅の直前ということです。

地下鉄との最初の接続駅とは、中央線の中野、京王線の笹塚、小田急線の代々木上原、東武東上線の和光市、西武池袋線の練馬、西武新宿線の高田馬場、常磐線と東武伊勢崎線とつくばエクスプレスの北千住、総武線の錦糸町、京葉線の新木場など。

郊外から都心に向かう人たちは、都心の入り口で山手線や地下鉄に分散してそれぞれの勤務先や学校に向かうわけです。

この傾向は東急線に限らず他の路線でも同じです。

ということは、山手線と地下鉄の混雑のピーク時間はそれよりも少し後にズレた時間帯、つまり8時15分~8時45分くらいだといえます。

実際、国土交通省が発表している資料群を見るとその傾向が現れています。

また郊外の駅においては、たとえば渋谷駅まで30分かかる駅から田園都市線の上り列車に乗るとすれば、7時30分~8時発の列車が渋谷駅到着の時点でピークの時間帯にさしかかります。

東急電鉄の池尻大橋⇔渋谷の区間を含む電車定期券をもっている人は、平日朝に三軒茶屋駅前後のバス停から渋谷駅行の東急バスを使うことができる。これは条件がついているから東急の該当ページを参考にしてみて。

JR線の最混雑区間を確認

ここで各線の最混雑区間を確認しておきましょう。

さきほどの国交省が発表している平成29年度版の資料をもとに最新の補正を加えました。

国交省の発表だと総武線各停は「錦糸町⇒両国」の1駅区間になっていますが、このページではもう少し長く見積もっている路線もあります。

なお、こちらの項目はあくまで「平均混雑率」です。

たとえば中央線快速の場合、快速と通勤特快の平均混雑率を意味します(中央特快はピーク時は運行なし)。

ですから、平均混雑率が185%だとしても通勤特快の方が混雑しているということがありえます。

路線名 最混雑区間の目安 最混雑区間での最混雑時の平均混雑率
山手線内回り 高田馬場⇒渋谷 180%
山手線外回り 上野⇒秋葉原 150%
中央線快速 中野⇒新宿 185%
総武線各停 亀戸⇒秋葉原 195%
総武線快速 新小岩⇒錦糸町 185%
東海道線 川崎⇒品川 195%
宇都宮線 土呂⇒大宮 155%
高崎線 宮原⇒大宮 170%
京浜東北線南行 川口⇒赤羽 175%
京浜東北線北行 大井町⇒品川 190%
横須賀線 武蔵小杉⇒品川 200%
湘南新宿ライン 武蔵小杉⇒大崎 190%
埼京線 板橋⇒池袋 185%
常磐線快速 松戸⇒北千住 160%
常磐線各停 亀有⇒綾瀬 160%
京葉線 葛西臨海公園⇒新木場 175%
横浜線 小机⇒新横浜 180%
南武線 武蔵中原⇒武蔵小杉 190%
武蔵野線 東浦和⇒南浦和 180%

横須賀線の混雑率「200%」が目を引きますが、横須賀線は他の区間ではJRの主要路線としては平均レベルの混雑です。

横須賀線は武蔵小杉のタワーマンション需要がフィーバーしたことと、武蔵小杉~品川では本数を増やしにくい線路構造であるため、すごい混雑になるといえます。

武蔵小杉~品川では湘南新宿ラインとの平面交差がある。平面交差は文字どおり平面で他路線と交差するから、そこを走る際はもう片方の路線を止めなければならない。

私鉄の最混雑区間と平均混雑率

次に私鉄の最混雑区間と、そこでの平均混雑率を見ていきましょう(つくばエクスプレスは第3セクター)。

一般にJRよりも私鉄の方が各停と急行・快速の混雑率の差が大きいことに注意です。

私鉄の各停はJRに比べて駅間が短く停車駅数が多いため、郊外からの乗客は急行・快速に集中するからです。

路線名 最混雑区間の目安 最混雑区間での最混雑時の平均混雑率
小田急小田原線 経堂⇒下北沢 155%
東急田園都市線 三軒茶屋⇒渋谷 185%
東急東横線 学芸大学⇒中目黒 175%
東急目黒線 武蔵小山⇒目黒 175%
京急線 戸部⇒横浜 150%
京王線 桜上水⇒明大前 175%
京王井の頭線 下北沢⇒渋谷 155%
西武池袋線 練馬⇒池袋 175%
西武新宿線 鷺ノ宮⇒高田馬場 170%
東武東上線 成増⇒池袋 145%
東武伊勢崎線 西新井⇒北千住 155%
京成押上線 曳舟⇒押上 150%
北総線 新柴又⇒高砂 120%
つくばエクスプレス 八潮⇒北千住 185%
京急線は青物横丁⇒品川の方が混んでいるという説もあります。

東京メトロの最混雑区間と平均混雑率

次に東京メトロの混雑率です。

やはり山手線を横断し、有名なオフィス街にいくつも停まり、郊外に伸びている東西線の混雑率が突出しています。

路線名 最混雑区間の目安 最混雑区間での最混雑時の平均混雑率
銀座線 赤坂見附⇒溜池山王 175%
丸ノ内線 池袋⇒茗荷谷 180%
日比谷線 北千住⇒上野 165%
東西線 木場⇒門前仲町 200%
千代田線 北千住⇒西日暮里 185%
有楽町線 池袋⇒飯田橋 165%
半蔵門線 渋谷⇒表参道 165%
南北線 駒込⇒本駒込 160%
副都心線 要町⇒池袋 150%
副都心線は東京メトロのなかでは混雑率が低い。副都心線が乗り入れている東武東上線沿線は東急よりも地価が低いから狙い目だと思う。
上の東京メトロの混雑は逆方面だと意外とひどい混雑ではなかったりします。すなわち、平日朝における東西線の中野⇒大手町、千代田線の代々木上原⇒大手町などです。

都営地下鉄の最混雑区間と平均混雑率

最後に都営地下鉄の混雑率です。

都営地下鉄は、東京メトロがビジネスライク(オフィス街や商業地中心の路線)なのに対して、山手線の外側の公営団地と都心をむすぶ役割が強調されます。

そのため、混雑率は東京メトロよりも少し低い傾向があります。

ちなみに大江戸線は「環状線もどき」になっているため、森下⇒勝どき、新宿⇒六本木、飯田橋の前後、中井⇒東中野は混雑するというように、内回りにしても外回りにしても混雑と混雑解消を繰り返します。

路線名 最混雑区間の目安 最混雑区間での最混雑時の平均混雑率
浅草線 押上⇒浅草 145%
新宿線 西大島⇒住吉 160%
三田線 西巣鴨⇒巣鴨 165%
大江戸線 門前仲町⇒勝どき 175%

まとめ

混雑率はその列車の乗車定員に対する乗客の割合を意味します。

つまり、A路線とB路線のラッシュ時の乗客数は同じだとしても、本数も車両数も少ない路線の方が混雑率は高くなるのです。

本数や車両数(増結)について余裕がある路線は今後、改善の余地がありますが、それが限界に達している路線もあります。

あるいは沿線の人口動態からいって減少傾向や増加傾向の路線もあります。

今後、転居される方は路線を総合的に見て判断することをオススメします。

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