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空き家問題の論点や解決策のわかりやすいまとめ

古民家 社会・政治・法
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空き家は他人に迷惑をかける場合がある

昨今の日本で騒がれている社会問題として空き家問題があります。

空き家とは、国交省の定義だと1年以上使われていない家を意味します。

別荘や空室物件も1年以上使われていなければ空き家。

まずは空き家の現状と問題点と原因を箇条書き形式で簡単に見ていきましょう。

空き家の現状と問題点と原因

空き家の現状

  • 平成30年10月1日時点での日本全国の空き家数は約846万戸
  • 空き家の総面積は九州の面積以上ともいわれる
  • 空き家がとくに多いのは田舎や郊外
  • 空き家問題は大都市郊外でも深刻化しつつある
  • 団塊世代の高齢化とともにさらに空き家が増えそう
  • まとまった分譲地ごと空き家だらけになっている地域もある
  • 財政が破綻した自治体の空き家率は30%前後にも達する
  • 不動産が負動産になりうる

空き家の問題点

  • 雪国では雪の重みで空き家が倒壊して近隣に迷惑をかけたケースがある
  • 放火がこわい
  • 古い空き家が地震の発生時に倒壊しないか不安
  • 空き家が倒壊すると道路(避難経路や緊急車両の道)をふさいだり、延焼の原因にもなる
  • 雑草が伸びたり、ガラスが割れていたり、ゴミが不法投棄されていたりと地域の景観を損ねる
  • 外国人が空き家を不法占拠しないか不安
  • 子どもが空き家に不法侵入して大けがをした事件があった
  • 空き家を犯罪の場に使う人がいそう
  • 空き家が多い地域は治安や景観の悪化によって近隣の地価を下げる

空き家の原因

  • 少子高齢化と人口減少が主因(=住宅需要の減少
  • 1970年代までは住宅はかなり不足していたが、その後、飽和感が出てきてからも政府は景気対策として新築住宅を奨励する政策を打ち出したことも原因

空き家問題の解決の難しさと解決策

政府や各自治体も以前からこの空き家問題を認識していましたが、それでも解決が難しい面があります。

これも箇条書き形式で見ていきましょう。

解決の難しさ

  • そもそも空き家(土地と家)は個人の私有財産だから、公権力が強制的に撤去するのは難しい(条件がきちんとそろえば強制撤去もできなくもないが、条件がそろうケースは少ない)
  • 空き家を更地にするとまず解体費用がかかり、また更地は固定資産税の優遇措置が受けられなくなるため、空き家の主は解体をためらう
  • 空き家に住んだり、あるいは空き家を貸し出そうとしても、古びた家の再利用はリノベーション工事が必要
  • 空き家の解体費用は一般的なサイズの一戸建てで80万円~200万円くらいで、修繕費はもっと高い傾向がある
  • 所有者が登記していなかったせいで空き家の所有者の特定とそこへの連絡が難しいが場合がある
  • 本来ならば住宅の相続が行われるべきはずなのに、手続きがなされず所有者が不明の場合がある
  • 本来、建築基準法では住宅は道路と2m以上接していなければならないが、実際の住宅密集地ではそれを満たしていない住宅があるため、解体しても新たな住宅を建てられない
  • 地方では新築の一戸建て住宅は安いため、中古住宅よりも新築を選びやすい
  • 若い家族や貧しい人に空き家を格安で提供すべきという議論もあるが、スラム化が不安
  • 思い入れのある家は所有者が解体したがらない

空き家問題の解決に向けて

  • 全国レベルで税制を変える必要あり
  • 現在では空室等対策特別措置法という法律があって、適正に管理していない所有者に対して指導や命令を出せる
  • 自治体によっては空き家の解体費用の助成を受けることができる
  • 実例は少ないが、自治体が強制的に空き家の解体と撤去に及んだケースもある
  • 自治体が空き家の解体費用を負担する代わりに所有者から土地ごと空き家を寄付してもらい、それをまとめて公園として整備した自治体がある
  • 低所得や若い人に家賃補助を行って空き家を解消しようとしている自治体がある
  • 幼い子どもがいる世帯に空き家を格安で提供している地域がある
  • 店舗や賃貸への利用を条件に空き家を格安で提供している自治体もある
  • 空き家バンクで空き家物件を調べられるから、これを活用して移住したり、シェアハウスや民泊の経営におよぶ人がいる
  • 空き家を売却できるようであれば、さっさと売却しよう
  • 持ち家の場合、短命の住宅を建てて短期だけ住むのではなく、中長期にわたって住むという視点が必要
  • 空き家管理サービスを展開するNPO法人がある

まとめ

ここまでご覧いただいたあなたは空き家問題を理解できたかと思います。

空き家問題でもっとも危惧しなければならないのは、粗悪な空き家は空き家の周囲の他人に不利益をばらまいてしまうところにあります。

このように周囲に経済的な不利益を及ぼすことを経済学では外部不経済といいます。

空き家問題は当事者や行政だけの問題ではないということを強く意識すべきでしょう。

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