社会・教育

なぜTwitterは日本人に人気があるのか【8つの理由】

2019年6月7日

SNSの様子

Twitterの国別の使用状況を見ると日本人のTwitter好きは世界トップレベルの高さです。

これは「一時的に流行った」というより、すでに日本国民の間で強く定着した感じがします。

私は国民性という言葉にちょっと疑問をもっていますが、このTwitter好きには日本の国民性が絡んでいるとしか思えません。

そこで今回は日本人のTwitter好きについて解き明かしていきます。

ちなみに私は本名でTwitterをやっていますので、もしよろしければそちらものぞいてみてください。

日本人のTwitter好きはなぜ?

まずわかりやすいところでいうと、Twitterは匿名でも登録・利用が可能なところが日本人にウケていると考えられます。

そこでは自分の肩書や体験・実績を盛ることができます。日本人は肩書が大好きですから、自分の肩書を盛ることで悦に浸っている面もあるでしょう。

Facebookでも偽名の登録・利用は可能ですが、規則上は本名でなければなりません。

ヤフーニュースの下側に設けられているコメント欄でもほとんどの人は匿名でコメントしているように(通称:ヤフコメ)、日本人が意見を表明する際に匿名を好むことは明らかです。

いや、正確に言うと本音としては本名を使いたいのかもしれませんが、所属組織(会社や学校)や地元の眼を考えると匿名で発言するしかないともいえます。

そのせいか本名のFacebookでは本音を明らかにしていないようにも見えます。

SNSにこそ日本人の本音と真実がある

日本人は普段の所属組織では本名として生きているため、本音をいえず建前で生きています。

日本の終身雇用は崩れかけていますが、それでも日本人は会社に長く雇ってもらうために所属組織に忠誠を誓います。それが本名と本音を隠すことにつながっています。

所属組織に対して面従腹背が多いとすれば、日々の鬱憤を匿名で吐き出したくなるのだろう。

また日本のテレビや新聞はスポンサーに対する配慮(忖度)が強く、身内のマスコミやスポンサーの悪い批評は示さない傾向があります。

つまり、テレビや新聞は社会の真実や民意を反映していないように見えるのです。

この点、インターネットは怪しい情報も盛りだくさんですが、テレビや新聞が積極的に報道したがらない社会の真実も盛りだくさんです。

そのため、ネットの匿名環境の方にこそ社会の真実があると考えることができます。

日本人の本音は本名によるやり取りや既存の大手マスコミが流す情報だけでは見えにくいので、日本人は日本人の本音が垣間見えるTwitterが好きなのです。

日本人はネット上の掲示板も大好きだよね。これも匿名環境で本音が見えるから。
本音が見えるだけに内容はえぐかったりするんだよな。

日本人は他人の意見を気にする

以上のように日本人は「他人の意見」をものすごく気にします。

ここでいう他人の意見とは有識者の意見だけに限らず、国民全般です。

実際、新聞の社会面でも一般人への街頭インタビューを取り上げたものは多いです。

転職、受験、結婚式なんかでも、企業による堅苦しい公式情報よりも個人の生々しい体験談の方が好まれたりもします。

ファッション誌や投資情報誌などでも巻末の方には必ずと言ってよいほど読者の意見が載っています。ウェブ検索でも「海外の反応」をもとめる需要は大きいです。

そのため最近の企業は個人の体験談を集めたり、有用な五つ星レビューを稼ぐことに四苦八苦しています。

ちなみにYahooの諸外国版のニュースページの下部にもヤフコメと同じように意見を示せる欄がありますが(匿名でも可)、PV数あたりの匿名コメント率はヤフージャパンがトップレベルだと思われます。

口コミ・評判の共有

さて、日本人は利用したホテルやレストランで不満をもったとき、従業員には面と向かって文句をいわず帰ってから自分と近しい人(家族や友人)に愚痴る傾向があります。

よかったときも同じで、滞在中は表には面と向かって出さず内に秘めて帰ってから近しい人と共有します。

その発想と同じで、日本人はTwitterを口コミ・評判の共有ツールとして用いる傾向があります。

こういう評判メカニズムはウーバーイーツやメルカリのように次世代の経済を引っ張っていくでしょう。

芸術も料理も味覚が重要
参考ウーバーイーツのメリット・デメリットと問題点

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特定のカテゴリごとに群れをなしたい

Twitterのプロフィール欄には、所属企業の業種、政治思想、趣味、出身校などが書いてあります。

もしプロフィール欄では特定の政治思想を表明していないとしても、その人の過去のツイートを見ると右か左か中道かはなんとなく見えてきます。

そうなると、Twitterを利用すれば自分と同じ属性の人と固まることができます。

つまり、Twitterはカテゴリごとに群れるのに便利なのです。

ちなみに私は政治的に中道(中道右派?)なので右も左もフォローしていますが、フォロー先が偏っている人はかなりいます。

政治や宗教について同じ属性ごとに固まるのは確証バイアスの危険がある。同じ考えの人ばかりで群れているのは気持ちいいかもしれないけど反対意見も大切。
確証バイアスとは自分の考えを補強したり証明する言説ばかりを探してしまい考え方が偏ること。

日本人はゆるいつながりを欲している

Twitterはフォローもリムーブも自由なゆるいつながりです。それはクリック一つで簡単にできます。

憧れの有名人へのフォローも簡単にできますし、稀に有名人から返信がもらえることだってあります。

Twitterのフォローとリムーブは実社会で友達をつくったり切り離したりするよりもはるかに簡単です。

こういう「ゆるいつながり」を日本人は欲していると見られます。

それとは対照的に、たとえば「社員旅行」や「飲み会」などと検索するとグーグルは「行きたくない」を上位にサジェストしてきます。

つまり、日本人は社員旅行や飲み会のように気の合わない人との強制的なつながりは嫌いですが、Twitterのようなお手軽なつながりは好むというわけです。

日本人の中にはTwitterのプロフィールに「フォロー、リムーブご自由にどうぞ」と書いている人がいます。

でも、よく考えるとこんなのは書くまでもなく当たり前のことなんですよね。自由にフォローされたくなかったら鍵アカウントにすればいいだけ。

日本人は短文が好き

ご存じのようにTwitterは140文字という字数制限があります。これは日本人の短文好き・短文芸術と合っています。

これに関して思うのが、私(今は30代)が中学生のころ、女子生徒は教室内でグループごとに手紙をまわしていたことです。

このときの手紙の内容は、今で言うLINEやTwitterに示しているような日常的な内容です。

当時はインターネットやガラケーがほとんど一般化していませんでしたから、女子たちはせっせと手紙交換に勤しんでいました。

いや、正確にいうと、手紙を回すという行為自体が「私たちは手紙を回せるだけのコミュニティをもっている!」という他のグループに対する優越感を示していたといえます。

そのうえ、私の少し前の世代ではポケベルという短文型コミュニケーションツールが流行っていました。

また日本伝統の短歌や俳句も短文ですし、マンガも短文型セリフの集合体です。

さらに5chみたいな掲示板でも長文レスは嫌われます。

そこでは「短い文で面白いことを言った奴が賢い」といわんばかりの雰囲気です。

このように日本人は短文を基本単位としたコミュニケーションが好きであるため、Twitterを好むといえます。

大喜利みたいなノリ

笑点やIPPONグランプリといったバラエティー番組に見られるように日本人は大喜利が好きです。

掲示板でも大喜利みたいなノリのところは多いです。これも短文に基づく芸術が好きであることが表れたものだといえます。

Twitterはハッシュタグや引用リツイートを利用すればそのたびに大喜利状態にもっていくことができます。

大喜利はとくに難しいスキルが必要なくその場の簡単な思い付きだけでできるので、芸能人だけでなく、一般人としても気軽に参加できます。

Twitterは自分のふとした思い付きを手軽に披露できるのです。

「自分のふとした思い付きを手軽に披露できる」というのはアートにもいえる。Twitterはカフェラテや空き箱などを使った身近な芸術を披露する場としても適している。
一般人がリアルの美術館で個展を開くとなると大変だけど、Twitterならすぐにでも個展を開けるもんね。

特定の瞬間の共有

さて、私はテニスファンなのでたまに5chのスポーツ実況板を見ます。

そこでは、たとえば錦織選手が勝つと「キター」「おめ(おめでとうの略)」みたいなすごく短い感嘆文であふれます。

「キター」みたいな著作物性のない短文は、他人に見せるために入力したというよりは「掲示板ながらも錦織選手の応援に参加していたから、そのときの記念やノリで入力した」みたいな動機だと思います。

ここでは自分が応援していた証をみんなの書き込みとともに記念に残すことが重要なのであって内容はそんなに練ったものではありません。いわば自己満足の世界です。

『天空の城ラピュタ』の放映時に多くのTwitter民が同時に唱える「バルス」も同じ発想です。

アニメや映画は定番の瞬間をみんなと共有すると、あたかも映画館で鑑賞しているかのごとく大勢の中で見ていたと思い込むことができるため定番のセリフをつぶやきたがるのでしょう。

情報収集の需要に対応している

さて、日本は自然災害が多い国です。

さらに人口密度は高く、都市部や幹線交通は渋滞・混雑が常態化しているため、日本人はそれらに関する情報に敏感です。

しかしというか当然というべきか、こういった情報の供給は新聞では遅いですし、テレビは公式情報を慎重に流します。

公式情報というのはNHKの首都圏版の交通情報でいうと、JR東日本輸送指令室や日本道路交通情報センターのアナウンスがあてはまります。

ここで今現在、遅延している路線の通勤者は思うはずです。「そんな中央指令室の公式情報だけでなく現地の生情報・様子がすぐにでも知りたい」と。

でも、テレビ関係者が都合よく遅延箇所の近くにいるとは限りませんし、彼らはテレビを通じて正確性の高い情報を流すのが仕事です。

この点、素人撮影の画像・映像だとよからぬものも映ったりしますが、人数が多く、速報性に長けています。

しかも電車通勤なら、自分で運転するわけではないので情報を流すだけの余裕があります。

こういうローカルレベルの情報(交通情報や自然災害)のやり取りにおいてはTwitterは使えます。この場合のTwitter民は特派員みたいなものです。

また、そういう情報を流すと他人から感謝されたり、マスコミからその情報を使わせてくれないかと頼まれたりします。

この特派員役は流動的なので、今までは見ている一方だった人が担う場合もあるでしょう。こういうところにやりがいを見出す人もいるはずです。

株式投資の情報収集

株式投資についても情報収集する人も多いです。

本来、株式投資の本道はファンダ(業績や財務)かテクニカル(株価の動き)にあるのですが、株価は他人の売買によって上下する以上、個人投資家はTwitter情報(他人の動き)を気にするのです。

ここではオピニオンリーダー的な人が株価を先導したりします。

ウ〇フ村〇、テ〇タ、c〇sなどが日本株のオピニオンリーダーとして有名ですが、相場情報についてデマを流したり、株価を操縦しようとすると違法行為になりますのでお気を付けください。

株価の動向は他人に左右されるのですが、日本では機関投資家のさじ加減が大きく左右するということは知っておいた方がいいです。

そこでは個人投資家の力は弱いと言わざるを得ません。

マルチ商法にはご用心

ちなみにSNSの類はマルチ商法にも利用されやすいです。

マルチ商法とは勧誘された人が新たな人を勧誘する販売方法で、法律で規制されています。

マルチ商法のすべてが違法というわけではないのですが、大抵は無知な人をはめ込む手口になっていますのでSNSでのお金絡みの話にはご注意を。

日本人は友人になるまでには壁を設けているけど、ひとたびその壁を乗り越えて友人と見なすと必要以上に信用してしまう。マルチ商法の多さの原因はそこにある。
まとめ

Twitterは日本人・日本社会の特性と合った便利なツールだといえます。

ただ、Twitterは監視や密告に使えるツールでもありますので、発達しすぎると息苦しくなる面もあります。

また、画像やツイートの著作権理解については一層の向上が必要だと考えます。

個人的には画像や著作権に関する授業は中学・高校でやった方がいいと思います。

それ以下のような内容です。

  • 店内では撮影許可が必要
  • 立ち入り禁止場所での撮影はダメ
  • 有名人を撮影する際は許可をとる
  • 著作権や肖像権の基本
  • 運転中の車両に対するフラッシュ撮影はダメ
  • 他人が写った写真のアップは許可をとるか顔を隠す

この程度のマナー・規則はきわめて常識的なことですので、もっと「拡散」して欲しいものです。

ソーシャルメディア
参考ソシャゲはなぜ日本でこれほど人気になったのか

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