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前近代の人々は理論家を尊敬し技術者を蔑視していた

社会・政治・法

前近代の現場

現代の日本では、技術者や臨床医は尊敬されている職業でしょう。しかし、前近代の殆どの社会では、その多くは蔑視されていたと考えられています。

そこには理論や思想を探究・創造するのがエリートの仕事で、現場で作ったり執刀したりするのは身分の低い者に限定されるべきだという考え方がありました。

また医療行為については、病んだ体(傷んだ体)や穢れた体に触れるのは身分の低い者に限定されるべきだという信仰心も影響していたのでしょう。

今でも肉体労働より頭脳労働の方が偉いという考え方は一部の社会に残っている感じがする。
鉄道会社や警察組織ではキャリア組(管理職系)とノンキャリア(現業職系)では差がつけられているね。

前近代では理論と技術が分かれていた

つまり前近代では、理論体系と技術体系が明確に分かれていたわけです。実際、古代社会で著名な人のほとんどは、政治家か軍人か思想家(哲学者・文学者・宗教家)です。

ルネサンス期(中世後期)には一部で芸術家が台頭しますが、それでも近世・近代では技術および技術者の地位は高くなかったはずです。

17世紀から19世紀半ばまでの間でも、優れた理論を確立した人はエリートばかりでしたが、発明についてはスティーブンソンやエジソンを筆頭に高等教育課程を経ていない職人が担っていました。

理論と技術の融合

しかし産業革命期には、理論と技術を別々にするという考えは薄れていきました。

19世紀には英仏に比べて近代化が遅れていたドイツと日本は高等教育の整備に力を入れました。

そこでは有能な卒業者が政府機関や大企業に流れる仕組みをつくって、先行の列強を猛追し始めました。

それまでの社会なら理論部門に流れる人が技術部門に入って発明や製造の効率化を推し進めたのです。

全体として近現代に生み出された文明の利器は、理論と技術、さらに高等教育が融合しなければ生み出せない産物だったといえます。

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