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資本主義の基本とビジネスへの活かし方【社会科学の物書きが解説】

大国の首都 社会
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資本主義で生きる以上、資本主義の意味を知ろう

今回は資本主義について解説します。

記事の前半は

  • 資本主義の基本的な意味
  • 民主主義との関係
  • 社会主義との関係
  • 資本主義の限界論

など学術的な面を簡単に解説します。

そして記事の後半は

  • 自由と自己責任
  • 何でも売り物にする世界観
  • 先行者優位
  • 試行錯誤
  • 環境の変化
  • 将来予測

など実際に資本主義社会で生き抜く際の心がけやビジネスに役立つ面を記します。

それではまいりましょう。

資本主義の基本的な意味

資本主義とは、資本家(=お金や設備をもっている人)が労働者を雇い、自由に利益をもとめていく思想や体制のこと。

この場合の自由とは

  • 雇用の内容
  • お金の使い方
  • 会社の事業内容
  • 利益の規模
  • 事業からの撤退

などが自由だということです。

雇用の内容が自由とは、会社側にとってはだれをどのくらいの期間雇うかが自由、そして労働者の側にとっても辞める自由があるということです。

ただし、会社を辞める際には引き継ぎ期間があったり、労働者の賃金には最低ラインが設けていたりと自由の中にはいろいろなルールがあります。

たとえば最近、批判されがちなコンビニのフランチャイズも契約するかしないかは本人の自由。ああいうのはルールとメリット・デメリットがたくさんある。ただし、契約は自由だとしても解約には縛りがあり、それも契約書に載っているはず。

でも、契約書の類って読むのが面倒なんだよね。字が小さい場合も多いし、堅苦しいし。

確かに面倒なんだけど、要点は確実に把握しておいた方がいい。今の時代、ちょっとググレば大手のフランチャイズ事情はよくわかる。

資本主義と民主主義の関係

ここで思い出していただきたいのは、日本には選挙に関する自由(立候補、投票先、選挙運動、報道、政党の結成、政党の思想などは自由)があることです。

このように、国民が自由な政治的権利をもっている体制を民主主義といいます。

勘のいい方はわかったでしょうが、資本主義は経済的な自由が基調、そして民主主義も政治的な自由が基調ということで、資本主義と民主主義をセットでとっている国はとても多いです。

日本をはじめとした先進国はすべて資本主義と民主主義を基調としている。

資本主義を根本的に否定した体制が社会主義

繰り返しになりますが、資本主義は経済活動の自由を基調とします。

しかしというか当然というべきか、経済活動が自由だと強者と弱者の間で格差が生じるものです。

こういった資本主義が生み出す問題を重く見て、資本主義を根本的に否定した体制を社会主義といいます。

資本主義体制は近世の西欧でいつのまにか生まれた。一方、社会主義体制は資本主義に対抗してマルクスなどがつくった理論を参考に革命を経て樹立した。要するに資本主義は起源が不明確だが、社会主義の起源は人工的でわかりやすいのだ。

この社会主義にはパターンがいくつかあります。

社会主義のパターンのうち、もっとも典型的なのは計画経済と民主集中制です。

計画経済とは、簡単にいうと、政府が経済活動をほぼ全面的に仕切る体制と考えてください。

要するに、計画経済では経済活動の自由がかなり乏しいのです。

民主集中制も、選挙に関する自由(立候補、投票先、選挙運動、報道、政党の結成、政党の思想などは自由)が強く制限された体制を意味します。

ちなみに中国は、経済活動は自由の度合いが大きくなっているものの、政治に関しては民主集中制で自由が乏しい体制になっています。

資本主義には限界があるのか

よく資本主義は「もう大きな経済成長が難しく、体制は限界に達している」といわれます。

確かに資本主義には欠点も数多くありますが、それ以上に社会主義の方が欠点が圧倒的に深刻なので社会主義国のほとんどが滅びました。

一方、資本主義には自由があります。

たとえば、日本、フランス、アメリカ、イギリス、スウェーデンなどはすべて資本主義国ですが、得意産業や社会保障の度合いは国によって異なります。

日本の場合、よくも悪くも長期的関係が特徴です。

要するに、日本型の資本主義が行き詰ったとしても他国型の資本主義に移行すれば、まだ存続できるというのが常識的な見方です。

資本主義社会は自由を基調しながら変化するのです。

この対応力こそ資本主義の大きな利点だといえます。

一方、現実の社会主義は独裁的になりがち。独裁的な政治家は自分だけの都合を優先するから社会はそう簡単に変化しない。優れた独裁者(政治家)がいればいいんだけど、なかなかいない。
でも、資本主義国の会社には独裁的な経営者がいたりするよね。独裁的な経営者は環境への対応が早いから、独裁は悪とは限らない。
そのとおり。政治的な独裁も公共事業を素早く進めるうえでは悪くなかったりする。たとえば、中国の高速鉄道の敷設はとても早かった(質には問題あり)。

資本主義と社会主義はとても奥の深い思想です。

そのため、資本主義と社会主義についてまだまだ気になる方は、管理人の著書である『高校生からわかる社会科学の基礎知識』をご覧ください。

『高校生からわかる社会科学の基礎知識』の著者が内容を解説
社会科学は難しくない あなたは「社会科学」という言葉にどんな印象をもっていますか。 「ちょっと難しそう」という感想をもっている方が多いかと思います...

自由の裏には自己責任がつきまとう

サンクトペテルブルクの地下鉄エスカレーター

資本主義と社会主義について堅苦しい話が続きましたが、ここからは資本主義に関してビジネスで知っておいた方がよい点を見ていきましょう。

これによって資本主義社会の生き方や攻略法が見えてくるはずです。

まずは自由とセットになりやすい自己責任についてです。

たとえば、あなたが利益をもとめて株式投資に失敗し、50万円の損失を出して、政府に損害の補償をもとめたとします。

しかしというか当然というべきか、投資に失敗したとしても政府は少しも助けてくれないのが普通です。

もし、政府が投資の失敗者を徹底的に救済すると、政府の資金はもたなくなるからです。

要するに、資本主義社会では自由に利益をもとめてよいのですが、それが失敗したときも自分で責任を負わなければならないのです。これが資本主義の自己責任です。

内定者の辞退予測でさえも売り物になる世界

最初の方で述べたように資本主義の目的は自由に利益をもとめていくことにあります。

そうなると「売れるモノは何でも売ったる、利益になることは何でもやる」という発想になりがちです。

インターネットが普及してからはその傾向がより鮮明になっています。

たとえば、現代ではSNSのフォロワーやゲームのデータでさえも売買することができます。

さらにヤフオクやメルカリなどを見ると、「こんなモノが売れるんか~い!」と突っ込みたくなる商品も出回っています。

「こんなモノが売れるんか~い!」と突っ込みたくなる商品の売買は、違法だったりグレーゾーンだったりする場合もあるので売る方も買う方も気をつけてください。

たとえば、2019年8月では企業の内定辞退の予測データの売買が話題になりましたが、これは個人情報の面で法に触れる部分があります。

法は人間の行き過ぎた経済活動に歯止めをかけているんだね。

先行者優位の傾向あり

「こんなモノが売れるんかい!」と関連しているところで、資本主義では先行者が優位な体制を築きがちです。

たとえば、YouTubeの動画を見ていると「なんでこんな手抜きの動画が100万回以上も再生されているんだ?」と思った経験はありませんか。

だれの動画かはいえませんが筆者にもあります。

こういう動画は有名YouTuberが大物になってからつくった動画である場合が多いです。

つまり、YouTuberは有名になるまではかなり大変でしょうが、ひとたび有名になってしまえば手抜きの動画をアップしても再生数を稼げてしまうのです。

これは、作曲にはめぐまれなかったとしてもグループの名前・人気だけでCDが大量に売れるアイドルみたいなものです。

企業レベルの動きでも先行している企業が優位な環境を確保して、あとから参入してくる企業を妨げる動きが見られます。

有名な例でいうと、アメリカのマイクロソフト社が築き上げたパソコンソフトの市場を切り崩すのは困難です。

大企業の商品だから中身を吟味しなくても大丈夫と思っていたら、意外にもハズレだったという経験がある人は多いはず。

また、それらとはちょっと違いますが、投資では知名度が低い時期に先駆けて投資すると莫大な利益になる場合があります。

たとえば、仮想通貨の代表格であるビットコインは話題になる前に買っておけばかなりの利益になりました。

しかし、筆者はそういう時期のビットコインを買わなかったように、知名度が低い時期に買うのはリスクがとても大きいものです。

リスクがとても大きいとは、利益の規模・可能性も損失の規模・可能性も大きいという意味。

何がヒットするかわからないから試行錯誤が重要

ラファイエット百貨店

次は「何がヒットするかわからない」についてです。

たとえば昔、日本ではたまごっちという携帯ゲーム機が流行ったことがありました。

筆者も一時的にもっていましたが「なんでこんなつまらないゲームがヒットしたんだ」と不思議に思っていました。

おそらく、開発陣の中にも開発中のたまごっちの将来(発売後の人気)に疑問をもっていた人はいたはずです。

しかし、現実には大ヒットしました。

逆に開発陣がものすごい力の入れ込みようで開発したにもかかわらず、意外と鳴かず飛ばずで終わったというパターンも多くあります。

つまり、開発者でさえも発売後に人気が出るかはよくわからないため、ヒット商品をつくることは難しいのです。

人間がヒット商品をつくり出すのは難しいとなると、ビジネスマンがやるべき行動は試行錯誤という言葉に集約されます。

「何個も新商品を開発し、それを世に送り出してみて、その中からわずかにヒット商品が生まれればよい」という考え方はビジネスマンによる試行錯誤の典型です。

企業の営業業務なんかでも営業先を変えたり営業手法を変えれば、営業成績は伸びることがある。これも一種の試行錯誤だ。

連続的な発想と断絶的な発想

ビジネスマンの試行錯誤は大きく分けて2パターンあります。

1つは連続的な発想にもとづくこと。

たとえば自動車の燃費を上げるとか、ゲームのグラフィックを見直すといった、すでに存在する商品を改善することです。

もう1つは断絶的な発想にもとづくこと。

たとえば、固定電話機をいくら改善しても携帯電話にはなりませんが、固定電話機の枠組みを飛び越えると携帯電話やスマホという発想が出てくるでしょう。

要するに、まだ存在しないような商品を生み出したい場合、すでに存在する商品にとらわれず、ぶっ飛んだ発想を出す必要があるのです。これを断絶的な発想と呼ぶわけです。

連続的な発想はサラリーマン的で、断絶的な発想は発明家や起業家を思わせる発想だね。
トヨタのカイゼンとかまさにサラリーマン的な発想だね。
ちなみに断絶的な発想からの成功はイノベーション(刷新)と呼ばれる。

環境の変化に対応しよう

携帯電話やインターネットが普及して社会は大きく変わったように資本主義社会は変わり続けます。

そこで資本主義社会で生きる人間は、環境の変化に対応すべく知識やスキルをつける必要があります。

環境が変われば労働者の市場価値も変わります。

その意味では大学や高校で習ったことに満足せず、社会人になってからも学び続ける精神が必要です。

学生時代の勉強は、その内容よりも勉強する習慣をつけることの方が重要なのかも。

日本社会は個人主義が強まるか

最後に資本主義社会の未来、とくに日本社会の未来を大まかに予測してみます。

具体的には信用スコアの高まりと資産課税の強化と人材の流動化と中途採用の重視が予測されています。これらはかなり高い確率で現実になると思います。

また中途採用の重視に関しては、私は下の記事で「ぶっ飛んだ実力者は大学に進学しなくてもいいけど、普通の人は進学した方がいい」と述べました。

それは、大卒区分の求人に応募したり入社先で大卒区分の給料を得るためには大卒の資格が必要ですから、サラリーマンになる人(普通の人)は大卒資格をとりに大学に進学した方がよいという意味です。

新卒就活では肩書(とくにどこの大学出身か)や年齢の若さといった形式的な要件が重視されますから、よい待遇の会社に入るにはそれなりの大学に入ることが必要です。

でも、将来的には新卒採用よりも中途採用の方が重視され、さらに形式的な肩書よりも経歴やスキルなどあなたの個人的な実質が重視されるようになると思います。

変化が遅い時代では新卒社員をじっくり育てることが合理的でしたが、変化の速い現代では新卒社員を育てているようでは変化の速さに乗り遅れてしまうからです。

具体的には企業の側はたとえば「AIの運用についてスキルのある人はいませんか」と募集をかけ、求職者は「私は人事面でのAI運用ならスキルがあります」とアピールする形です。

こういう雇用はジョブ型雇用と呼ばれ、日本以外の先進国ではすでに一般化しています。

ジョブ型雇用は空いているポストや企業が欲しがっている能力をその都度埋めるというスタイルですから、新卒一括採用よりも中途の方が適しています。

終身雇用の時代では新卒でどこの企業に入ったかが重要だった。新卒でよい企業に入れればその後は安泰、逆によくない企業に入るとハードモードみたいなところがあったが、そういうのは崩れていくだろう。
よく悪くも逆転のチャンスがあるってことだね。

またイノベーションは尖った人物によって起こされやすいものですが、新卒一括採用は人材が画一的なため、そういう人物が生まれにくいからです。

日本の資本主義は長期的な縁故が幅を利かせている。とくに政治は縁故が蔓延っている。こういった縁故の重要度も変わっていくだろう。
資本主義は資本家と労働者の関係の中で語られてきた。でも、これからはフリーランス・個人事業主として働く人が増えそうだから、その関係性は薄れそう。
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