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学部の序列への考え方

大学の序列 生活

日本人は格付けやランキングが大好きです。

これは大学や学部学科の序列も例外ではありません。

そこで今回は大学の学部の序列の背景にある考え方を解き明かしてみます。

学生の就職先も就職偏差値としてランキング化されているけど、この手のランキングに振り回されすぎると病むよ。気にするならほどほどにね。
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学部の序列を決める第一の要素は偏差値

予備校の大学ランキングを見ると文系では法学部が、理系では医学部(医学科)がそれぞれ学部の序列トップに来る傾向があります。

これは単純に入学者・合格者の平均偏差値が高いほど学部の序列も上という考え方です。言い換えると、学校の勉強ができる人が集まる学部ほど序列も高いのです。

この類のランキング意識は日本では中学受験や高校受験の段階から浸透しており、その子ども世代にも着実に伝達されていると考えられます。

慶應文系の場合、昔は経済学部が高かったけど今は法学部が高い。時代とともに多少は変化するようだ。

第二によい就職につながるか

法学部は公務員や法曹という収入も世間的な評価も安定した職に就く王道ルートです。

医学部医学科も日本社会では医師の収入と名誉がきわめて高い水準で安定している以上、序列が高くなるのは当然といえば当然です。

文学部は伝統的な権威はあるものの、就職に関しては相対的に弱いため同じ大学の中ではランキングは低い位置に来やすいです。

以上は大学卒業後を見据えた実用的な考え方であり、偏差値による序列と共通したものがあります。

第三に伝統

哲学、物理学、法学、医学などは古代ギリシャ・ローマの時代から存在する学問です。こういった古代から存在する学問の権威は未だに強いです。

各国で不治の疫病が流行った中世では医師は蔑まれたといわれる。その時代で病人や死体は宗教的に気味悪がられたため、それらに触った人はあまり身分が高くなかった模様。
その時代の医療や経済の水準では人を治して高い料金をとるのも無理があったからね。今は技術が発達したし、医師になるまでに結構なお金もかかるから、高めの報酬をもらうのが当然みたいになっている。
現代の医師は高めの報酬がもらえて社会的な名誉も高ければ、医学部入学への競争率と偏差値が高まり医学にも拍がつくというもの。
医学は臨床(現場で見る人)と研究では権威が異なる感じだよね。医学に限らず前近代は理論の研究者が上位で、現場で実際に業務にあたる人が下みたいな風潮があった。

一方、経済学や工学は18世紀・19世紀頃が起源とされる比較的新しい学問ですが、それでも筆者が卒業した総合政策学部よりは伝統と権威があるでしょう。

新しい学問分野に沿った学部は伝統的な学部よりも序列が低く見なされる傾向があるのです。

また有名大学の場合、大学創設当初から存在した学部や大学創設のキッカケになった学部は今も権威が強い傾向があります。

前身が英吉利法律学校で現在の看板学部が法学部である中央大学はその典型です。

京大の理学部、慶應の医学部、一橋の商学部などもそんな感じ。

さらに伝統ある大学・学部はそれだけOBOGも豊富なので、人脈を生かして就職や出世が有利になります。

実際、東大法学部は官界では圧倒的な強さを誇るなど伝統と就職の強さが融合した感があります。

東京大学は江戸時代の洋学所と明治時代の旧帝国大学の流れを受け継いでいる政府直轄レベルの学問所といえる伝統がありますから、偏差値や就職実績以外でも一目置くものがあります。

ちなみに東大の歴代総長は法学部系(法律・政治)がやや多い。看板学部を背負った教授は総長選でも少し有利なのかも。

第四に純粋性

学生時代にあなたのまわりで勉強ができた人間は医学部や法学部への進学率が高いはずです。

しかし、ごくまれに医学部入試や司法試験を突破できそうな頭脳があるのに、物理学や数学、哲学などの道に進んだ方はいませんか。

その動機は、この世の根本的な原理を知りたい・真理を解き明かしたいというものが多いはずです。

学問の究極の目的は真理の解明ですから、それに純粋な形で近づける物理学や数学、哲学などは学問の中では序列が高いという考え方が根底にあるのです。

哲学や数学を専攻している(していた)人は法学や工学に比べるとかなり少ない。少ないし知的な権威があるから、いろいろ興味がわいてくる。
経済学は数学と物理学の影響を受けているし、経済学と法学では経済哲学や法哲学という分野もあるから物理学と数学と哲学はなんか別格感がある。
哲学は伝統的な権威はあっても「就職面ではちょっと微妙」と考える人もいるけどね。

大学というのは特定の分野を高度に専門的に研究するのが本筋。そのため教養学部や総合政策学部みたいな専門性に欠ける学部は序列が低いと見なされがち。

こういう学科はさまざまな学問をつまみ食いするためサラリーマンになる前の勉強としては役立ちますが、学問としては純度に欠けるため学界での権威は低いのです。

経済学界隈でも純粋性>実用性

また経済学界隈においても、経営学という企業の実務に即した実用的な学問よりも、経済学という根本的な経済原理を探究する学問の方が上という風潮があります。

そのせいか、一橋、早稲田、慶應、明治など、経済学部(政治経済学部)と商学部を併設する大学では経済学部の方が優位に見なされている感があります。

ただ、純粋性を重視する考え方は経済力が重視される現代では軽視されているのかもしれません。

ちなみに医療大国といわれるキューバでは、外国人観光客のお金を目当てにして医師や弁護士からタクシー運転手へと転職する場合もあるそうです。

筆者としては、ものすごく頭のよい人は個人的な実利よりも発明や起業など多くの人間に恩恵をもたらせる分野に進んで欲しいと思っています。

しかし、発明や起業はリスクが高い分野でもあるため日本社会では敬遠されやすいのでしょう。

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