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総合政策学部とは何をするのか、メリットとデメリットをOBが解説

慶應大日吉キャンパス銀杏並木 生活
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総合政策学部は学際系学部の一種

日本の大学の文系学部は、文学部(文学、歴史学、哲学、社会学、教育学、言語学など)、経済学部、商学部、法学部(法律学科、政治学科)などがあります。

このあたりの学部が何をするのかは大体、見当がつくでしょう。

しかし、総合政策学部、総合情報学部、環境情報学部の類は何をする学部なのかよくわかりませんよね。

そこで今回は学際系学部について総合政策学部のOBである私が解説します。

私は社会科学の商業出版本の著者でもあるので参考になると思います。

総合政策学部、総合情報学部、環境情報学部みたいな学部をまとめて学際系学部といいます。学際とは、理系を含めたさまざまな学問が関わりあった領域という意味。

学際系学部では、たとえば文系学生でありながらもITや生命科学の基礎を学ぶことができたり、法学と経済学を組み合わせて法と経済の関係を探究することができます。

総合政策学部は具体的にやりたいことがある人に向いている

たとえば、あなたが在学中あるいは卒業後にアフリカの貧困問題を解決したいと考えたとします。このとき、どんな学問の知識が必要でしょうか。

現地の言葉(とくに植民地で使われやすい英語やフランス語)、コミュニケーションの方法、開発経済学、国際法、国際関係論、アフリカ地域の地理などがまずは必要でしょう。

つまり、アフリカの貧困問題を解決したいとすれば経済学と法学と政治学など複数の領域にまたがった知識が必要なのです。

このように、最初に何か自分が解決したり実現したいことがあって、それに向かって必要な学問を学び、それらを複合的にツールのごとく使っていくのが学際系学部だといえます。

慶應大の総合政策学部の場合、その解決策は政策系(政治・経済・法律にかかわる分野)です。これと対になっている環境情報学部の場合はIT系やバイオ系が主体になります。

総合政策学部はビジネスにも有効!

「じゃあ、具体的にやりたいことがない人は学際系学部に行かない方がいいのか」と考える人がいるかもしれません。

しかし、学際系学部はビジネスにとっても有効です。

というのも総合政策学部には、法学系、経済学系、政治学系、ビジネス系(マーケティング論、プレゼンテーション技法、ライティング技法、会計論)、IT系(ウェブ制作やプログラミング)の科目がそろっています。こういった知識はビジネス全般に役立ちます。

これに対して、たとえば法学部に進学すると法学系の科目ばかり履修することになります。

しかし、法学部に進学してきちんと勉強したとしても、法曹の資格でもとらない限り、会社や公的機関では法律専門の人材とまでは認められません。

それならば最初からさまざまな学問を学んだ方がおトクともいえます。

学際系学部のメリット

次に総合政策学部をはじめとした学際系学部のメリットを見ていきましょう。

  • いろんな学問のつまみ食いができる

⇒たとえば、法学系の授業があなたに合わなかったからビジネス系やIT系の授業を多く履修することができます。

よく「法学部に入ったら法学がつまらなくて学生時代をムダにした」なんていう意見がありますが、総合政策学部では他の授業を履修すればいいだけのこと。

大学によっては他学部で履修した単位を卒業単位に含めることもできます。これによってさまざまな学部学科・キャンパスの雰囲気を味わうことができます。

  • 学生が多様

⇒政策系、IT系、バイオ系など学際系学部は文系・理系さまざまな学問領域にまたがるため、多様な人間が集まりやすいです。

これは個性があって面白いですよ。

  • 伝統のしがらみがないため教授は外部出身者が多い

一般に有名大学の伝統学部(法学部や経済学部)の教授は、その大学の出身者が多いです。慶應の伝統学部の学部長など慶應出身者ばかり。

しかし、学際系学部はそういう伝統がないため、外様教授や外部(民間企業や省庁)の出身者の割合が多いです。

学術一辺倒の教授よりも民間企業を経験してきた人の方が話は面白かったりします。学術的な深みは欠けるのかもしれませんが。

学際系学部のデメリット

次に学際系学部のデメリットを見ていきましょう。

  • 専門性がつきにくい(中途半端になりやすい)

⇒学際系学部はいろんな学問のつまみ食いができます。それは裏を返せば専門性がつかないも同然だといえます。

そもそも法学部の学生や教授なら法学を専門的に極めることが究極目標になります。

一方、学際系学部での法学は自分がやりたいことを実現する際に使うツールというような位置づけです。

もし弁護士、公認会計士、税理士といった高度な専門職につきたいのなら、早いうちから意識を高めて専門の学部学科に入るべきです。こういう人に総合政策学部は向きません。

ちなみに事務系の公務員試験は、数的処理(数学クイズみたいな問題)、法学、経済学、政治学などから構成される。この点、総合政策学部ならどの学問にも対応している科目がある。

  • 歴史が浅いのでOBOGが少ない

⇒学際系学部は日本では1990年前後からでき始めました。それゆえOBOGの人脈は他の伝統ある学部に比べると少ないです。

そのため、OBOGを頼りに就活するときは心もとないかもしれません。

  • 就活などにおいて自分の学部学科や研究内容を説明するのが難しい

⇒総合政策学部や環境情報学部という学部名は外部の方にとっては意味不明です。

そのため就活では学部や専攻の内容について説明を求められやすいです。

まとめ:学部4年間を教養課程に、大学院の数年間を専門課程に

日本の大学では学部1・2年生が教養課程で、学部3・4年生が専門課程と見なされています。

しかし、学部3・4年生の間は就活に追われる分、専門性は身につきにくいものです。

この点、各学問が中途半端な学際系学部の場合は4年間すべてが教養課程といえるかもしれません。

そこで学部4年間の中で特定の分野を専門的に学びたくなったら、大学院を専門課程と見なして進学してみるのもよいでしょう。

つまり、学部4年間が教養課程で、大学院の数年間が専門課程という形です。

※学際系学部の内容は大学によって異なります。詳しくは各大学のウェブサイトをご覧ください。
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