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株を売るタイミングとして参考になるパターン

2020年9月30日

株式投資

株式投資では新規の買い注文が約定した瞬間の収支はプラスマイナスゼロです(手数料や税金はのぞく)。

しかし、その保有株の売りは同値撤退でない限り利益確定か損切りになるなど収支を決定づけます。

それゆえ売りは買いよりも重要であり、そして難しいのです。

株を売るタイミングは基本姿勢とルールに沿ったパターンがありますので参考にしていただければと思います。

株を売るタイミングの基本:損小利大

最初に念頭に入れていただきたいのは、一般論として投資家の多くは利確は早めになりやすい一方で、損切りは遅い傾向があるということ。

しかし、投資家として望ましいのは利益確定売りを遅くして(=利益を伸ばして)、損切りとしての売りを早い段階で行うことです(=損失は小さく抑える)。こうでないと大きく勝つことはできません。

損小利大、これこそ株式投資の売りにおいて最も意識すべき精神です。

基本的な姿勢(1)頭と尻尾はくれてやれ

次におぼえていただきたいのは「頭と尻尾はくれてやれ」という格言に基づく行動です。

これは株式をたい焼きに見立て、その頭と尻尾が天井と底値にそれぞれ対応した格言。

たとえば、ある急騰銘柄の2週間の値動きにおいて安値が1601円で高値が2019円であるときに新規のスイングトレードで入る場合、理想は1601円で買って2019円で売ることです。

しかし、現実にはその中間である1800円から1900円程度で値幅を取れたらそれで御の字だということです。

つまり、投資の理想は底値で買ってピッタリ天井で売ることですが、それはかなり難しいので両端の利益は捨てて真ん中の美味を得ようということです。これが「頭と尻尾はくれてやれ」の意味。

いつも完璧というのは世界一の天才トレーダーでさえも不可能ですし、また疲れるので多少の妥協はどうしても必要です。

基本的な姿勢(2)スイングでは早め、長期では遅めに売る

「頭と尻尾はくれてやれ」からいえるのは株価の頂点で売るのは非常に難しいということです。

したがって、スイングトレードでは確実な利益を確保するために上昇トレンドの途中で売るイメージ、すなわち勝ち逃げするイメージで売ります。

一方、中長期投資ではできるだけ利益を伸ばすことが基本です。しかし、頂点で売るのはかなり難しいので頂点を少し過ぎたように見えるところが売り時かもしれません。

以上を株価の山にたとえると、登り坂の途中で売るのがスイングで、下り坂の途中で売るのが中長期です。

ただし、株価の山は独立峰もあれば連峰もあるので、とくに中長期では連峰を意識するとよいでしょう。

また、地合いがよいときには普段よりも長く待つ、そうでないときには早い段階で売ってしまうというのも考えるべき。

仕手株という短期急騰・短期急落型の株は長く保有しないのが基本。

基本的な姿勢(3)自分をリセットした状態で見つめなおす

たとえば、100万円で買った株が評価額90万円にまで下がったとします。10%の値下がりですから一つの損切りポイントといえるかもしれません。

ここで一つの有力な考え方は、下がったから売りを検討するのであって、もし自分がそれを保有しておらず、なおかつ余裕資金が90万円あったらそれを買うかということです。買うなら保有続行、買いたくないのなら損切りです。

つまり、自分をリセットしたような状態で含み損銘柄を見直すと、損切りか保有続行かが見えてくるというわけです。これは含み益状態のときでも使える考え方です。

基本的な姿勢(4)外部環境の明らかな悪化で売る

天災やリーマンショックのような金融危機など外部環境がだれの目にも明らかに悪化したときにはさっさと売るべきかもしれません。

とくに日本では周期的に大きな天災が起きるものです。

しかし、天災は規模や起きた場所によって売るべきかは意見がわかれるものです。

〇〇ショックと呼べるような経済危機であっても、震源地が新興国ならば狼狽する必要はないかもしれません。

そこでそれらに関する条件を想定しておき、売るか否かをあらかじめ決めておけば、天災や〇〇ショックが起きたときにも速やかに行動できるでしょう。

下落が一度に大きく来た場合はビックリするので逃げやすい。じわじわ下げられる方が判断に迷って逃げにくかったりする。

特定のルールに沿った売り(1)特定の増減率で売る

次に特定のルールに沿った売り手法を見ていきましょう。このルールの細かいところはあなた自身でアレンジしてみてください。

まずあげられるのは、たとえば買い値よりも増加率が10%に達したら利確売り、あるいは損失率が5%に達したら損切りの売りというように特定の割合で増減したときに売るという方法です。

当たり前ですが、普通は増加率>減少率という形で設定します。これで勝率5割のペースを積み重ねられれば、理論上は利益が損失を上回るからです。

さきほどの増加率と損失率は短期~スイングの投資期間が目安のパーセンテージですから、長期投資の増加率と損失率はもっと大きな数字を目安にしましょう。

長期投資では利確ラインはとくに設定せず伸ばせるだけ伸ばし、損切ラインは投資家の損失率よりもファンダの変化で決めるというパターンが多いと見られます。

ファンダの悪い変化として考えられるのは、悪い決算、成長鈍化、有力企業との提携解除、不祥事、カリスマ性のあった社長が退任などです。

これは長期投資においてはかなり重要。

特定のルールに沿った売り(2)描いていたストーリーが崩れたときに売る

自分が描いていたストーリーを軸とする方法もあります。

たとえば企業から好材料が発表されて株価が上がってその熱が冷めかかったころに売る、あるいは企業から好材料が発表されると見込んで株を保有していたが発表されなかったので売るというパターンです。

具体的には、その会社に関連するイベント(ゲーム会社ならゲームショウやE3)で発表を待つ、創薬ベンチャーで治験や承認に関してよいニュースが出そうなタイミングの前で買うといった形があります。

ゲーム会社は大規模なイベントに合わせてビッグニュースを発表することがありますから、それに合わせて株価が上がる場合があるのです。

このときイベントが始まっても発表されなさそうであれば売りです。要するに、買ったときの材料がなくなったり弱まったら売りというわけです。

「噂で買って事実で売れ」という格言もあるように、思惑期間だけを利用した方が勝率は高かったりするよ。

特定のルールに沿った売り(3)業種の平均PERを目安にした売り

それぞれの業種には目安となるPERがあります。そこでその業種の平均PERを下回っている銘柄を買ったら、その業種の平均PERの株価になるまで待ち、その付近に達したら売るとやり方です。

むろん、保有し続けている間によい決算が出ればPERは下がりますし、逆に悪い決算が出るとPERは上がります。

ただし、これはPERの妥当性が計りにくい新興株では難しいやり方です。

特定のルールに沿った売り(4)テクニカル指標を目安にした売り

移動平均乖離率、サイコロジカルライン、RSIなどテクニカル指標で売りシグナルが出たら売るという形です。場合によっては売りシグナルが出る少し前に売るのもよいでしょう。

具体的には株価が25日移動平均線を割り込んだら売るというパターンが有名です。

ただし、売り一辺倒のシグナルが強く出ていたらわかりやすいとしても、売りシグナルが弱かったり買いシグナルと半々の割合で出現する場合も多くあります。

こういう場合は地合いやファンダなどと見比べながら総合的に判断するしかありません。

ファンダメンタルズが弱いにもかかわらず急騰した仕手株のような銘柄は早めに売るのが基本。一方、ファンダメンタルズが強くなりつつ上がっている銘柄は中長期の保有に値するかも。

まとめ:迷ったら一部だけを売ることも有力

それでも売りに関して迷うことは多くあるでしょう。売りのタイミングは買いのタイミングよりも難しいとプロでさえいいますから個人にとって難しいのは当然です。

そこで頻繁に用いられる手法が、迷ったら保有株の一部だけを売るというものです。たとえば、200株をもっていて売るのか迷ったら半分の100株を売るという形です。

買う場合にしても、まずは100株買ってみて、よさげなら追加、悪ければすぐに売るというように最初に買った少量の株を起点にする方法はとても有力です。

しかし、たとえばトータル資金が100万円のときに100株100万円の銘柄にのみ投資していると、半分だけ売ったり買い増すということができません。

100万円を投資に使うのはよいとしても、そのすべてを1つの銘柄100株だけに投じると柔軟な動きができなくなってしまうのです。

そのため、ある程度の集中投資はよいとしても極端な集中投資は危険というのが一般的な理解です。

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