投資

少額投資には意味がある【おすすめパターン】

2020年9月16日

投資

このページでは、少額の株式投資の意義(メリット・デメリット)、おすすめの戦略、おすすめの証券会社についてお伝えします。

筆者自身も少額から株式投資を始めましたし、社会科学(経済学や政治学)の商業出版本の著者でもあるので参考になるはずです。

まずは少額投資の意義から簡単に見ていきましょう。

人によって「投資における少額」の範囲は違います。

一般的には余裕資金、すなわち生活に必要なお金ではない使い道が決まっていない額が少額の目安になります。

まあ最低、10万円はほしいところですが。

少額投資には意味がある【おすすめパターン】

ネット上の意見を眺めると「少額投資には意味がない」と主張する人がいます。

それを主張する著名な人としては堀江貴文さんがあげられます。

「少額投資には意味がない」と主張する根拠は以下のとおり(少額投資のデメリット)。

  • ポートフォリオがまともに組めない(分散投資できない)
  • 選択肢が少ない
  • 利益が少ない

まずはポートフォリオについて考えてみましょう。

ポートフォリオとは金融商品のさまざまな組み合わせを意味します。

たとえば、合計300万円を投資している人は以下のような感じで分散投資できます。これは少額投資ではありません。

  • 日本の自動車会社Aに50万円
  • 日本の新興製薬会社Bに50万円
  • アメリカのIT企業Cに50万円
  • 金(ゴールド)に50万円
  • 不動産投資信託に50万円

このように分散投資すると、もし日本の新興製薬会社Bが治験に失敗して株価が暴落したとしても他の金融商品は暴落から免れることができます。

つまり、分散投資を行うと投資の安全度が増すわけです。

世界同時株安(世界的に全面安)みたいなのもたまにあるけどね。

一方、投資金額が30万円しかない人はこういった分散投資が難しくなってしまうのです。投資額が少ないためナンピン買いもしにくいです。

ナンピン買いとは、価格が下落したときに同じ銘柄を買い増すこと。

また日本株は100株単位で買うのが基本ですから、100株で50万円する銘柄を買うことはできません。

その意味では少額投資は選択肢も少なくなります。

一部の証券会社では日本株を100株未満の単位で売買できますが、これにはちょっとデメリットもあります。

デメリットとは、終値でしか取引できない、そして配当はもらえるけど優待はもらえない場合が多いということ。

少額投資のメリットは損失をおさえつつ経験がつくこと

ここで1000万円を運用して40%損した場合と、10万円を運用して40%損した場合を考えてみましょう

  • 1000万円の40%400万円の損
  • 10万円の40%(少額投資)4万円の損

どうでしょうか。同じ40%の損でもずいぶん違うと思いませんか。

たぶん、1000万円を投資して400万円も損した方はもう投資が嫌いになってしまうでしょう。知識や経験が欠けている段階で大金を投資するのはかなり危ういのです。

一方、10万円の中の40%を損した方なら「これを教訓として次に活かす!」と投資を続けるだけの意欲が残ることでしょう。

少額投資を通じてよいクセをつけよう

もちろん、投資額が少ないと利益もそれだけ少なくなってしまいます。逆に投資額が多いと利益も大きくなります。

しかし、初心者の段階は知識も経験も大きく欠けています。

そのため、初心者の段階で大儲けすると「投資なんて楽勝。次も楽して大儲けじゃ!」などと投資を見くびるようになってしまいます。こういう姿勢はのちのち大損コースに入ります。

つまり、初心者の段階での大勝ちは悪いクセがついてしまうのです。

そのため、投資はとくに初心者の段階では小さく始めるべきなのです。

投資の初心者は「いくら儲かるかな」「200万勝ったら新車のローンを組もう」みたいなプラスの皮算用をしがち。

でも、投資では損失額を見積もってそれを抑えることが重要です。投資は勝ち方も重要ですが、負け方も重要なのです。

投資は「小さく負けて大きく勝つことが重要」。でも、大半の投資家は大きく勝つことばかりを意識して小さく負けることを軽視している。

投資を成功させるには経験と勉強が必要

少額投資は初心者が損失をおさえつつ知識と経験をつけることにとって有用なわけです。

投資経験は若い頃からつけた方がいいよ。初の投資経験が定年後の退職金では遅い。
投資の初心者は結果を早く求めすぎない方がいい。それより知識と経験をつけよう。その方が結果的に稼げる。

これについて「投資の知識は本で学べばいい。投資の経験はバーチャル投資(ゲーム)で積めばいい」と主張する人がいます。

確かに投資の知識は本で学べますが、自分のお金を自分で実際に運用するのと、本やゲームで学ぶのとでは心理状態が大きく異なります。

つまり、実際に自分で自分のお金を運用しないと真の投資知識と経験はつかないのです。

もちろん、少額から始めて知識と経験がついたら投資額を増やすのもいいでしょう。

知識と経験は立派な財産。たとえネガティブな経験であっても次に活かせばいい。投資に失敗してもスキルや経験は残る。

おすすめの少額投資戦略

次に少額投資のおすすめ戦略を見ていきましょう。

そこでご覧いただきたいのが次の表。

ボラティリティ 初心者へのおすすめ度
日本株の個別銘柄:新興株
日本株の個別銘柄:大型株
投資信託
FX(外国為替証拠金取引 通貨ペアやレバレッジによる
仮想通貨(暗号資産) ×
金(ゴールド)
不動産 ×

個別銘柄とは、ヤフーや楽天など個別の上場企業の株のことをいいます。

投資信託(略すと「投信」)とは、多くの投資家から集めたお金についてプロがさまざまな株式や債券を通じて運用し、その運用成績に応じて成果が投資家に分配されるという金融商品です。

投資信託の多くは手数料は高いですし、他人任せで本人に投資経験があまりつかないためおすすめできません。

また日本株の中でも未公開株(上場していない企業の株)は難易度が高く詐欺もあるため、おすすめしません。株式投資をやるなら上場している企業の株を売買しましょう。

不動産投資はおすすめしない

さきほどの表のうちボラティリティとは、値動きの激しさを意味します。つまり、ボラティリティが大きいと価格が上にも下にも大きく動きやすいということ。

「そういえば不動産の価格って短期間ではそんなに大きく動かないなぁ」と思った人も多いでしょう。あれがまさに短期的なボラティリティは小さいということです。

しかし、初心者に不動産投資はまずおすすめしません。

不動産投資が初心者におすすめできない理由

  • 元手が300万円でも少ない
  • 値段が妥当か否かを計るのが難しい
  • 買うのも売るのも時間がかかる
  • 日本の不動産市場は一部をのぞいて厳しい見込み

不動産投資は、借金をすれば手持ちの資金が少なくても始められますが、それはリスクの高い集中投資になってしまいます。というか、それなりの額の借金をした時点で少額投資とはいえません。

それに不動産物件といえば庶民向けの物件でも数百万~数千万円はするものですが、あなたにその価格の高い安いを判断できますか。

食事や服の値段の高低を判断するのは簡単ですが、数百万~数千万円の物件について高低を判断するのは不動産投資のプロでも大変です。

確かに昼食の高い安いを判断するのは簡単だけど、4500万円と4000万円の物件を比べるのは大変だ。

さらに不動産物件は買うのも売るのも時間がかかります。具体的には、物件選び、契約、工事・改装、入居者集めといった過程をたどる必要があります。

投資目的でなくても普通に不動産を借りたり買ったりするだけでも不動産取引は面倒でしょう。あれと似たようなものです。

株や為替などはすぐに売り逃げることができますが不動産物件を売り逃げるのは大変です。

また不動産物件を保有している最中は、家賃滞納、住民トラブル、修理要求、災害対応、クレームなど対人的な苦労がたびたび発生します。

管理会社を使えば負担は減りますが、それでも対人的な心労はゼロにはならないでしょう。

不動産投資の先行きは厳しい

そもそも不動産投資では物件を所有している中で得られる賃料収入を重視します。

これは株式投資でいう配当金(インカムゲイン)のようなものです。

不動産収入は入居者がゼロでもなければ毎月賃料収入が発生します。

その利回りも10%を超えるものも散見されます。これは俗に私的年金と呼ばれるほどです。

しかし、賃料収入は入居者がうまっていてこそ成立するものです。もし、入居者が十分うまらなければジリ貧です。実際、都市部にも入居者がうまらなくて困っているオーナーがいます。

それに日本の不動産市場は2020年の東京オリンピック以降はかなり厳しくなると予想されています。

少子高齢化社会の割に日本の不動産供給は明らかに過剰だからです。

そのため、財産も知識もある人は不動産投資もよいとはしても一般的にはすすめることができません。

金投資は守備的

それから金投資は積極的な値上がりを狙うというより「株価が世界的に暴落したときでも金の価格は安定している」というようにリスク対策の資産という位置づけです。

つまり、金への投資は守備的であり、投資の脇役という感じなのです。

価格が激しく動く個別銘柄や仮想通貨だと投資家の技量によって成果も大きく変わる。でも、金のボラティリティは短期ではかなり小さいから技量はそんなに関係ない。
金の価格は長期的にはそれなりに変わるから、買うなら少しずつ積立感覚というのが定跡。貯金感覚といってもよいかも。

FXはレバレッジ次第で大きく変わる

次にFXについて。FXとは外国為替証拠金取引を意味します。要するに通貨と通貨を取引して利益を稼ごうとするのです。

通貨の価値は刻々と変わりますから、その変動を利用すると利益を稼ぐことができるというわけです。

このFXは通貨と通貨の組み合わせによってボラティリティが異なります。

またFXはレバレッジを25倍までかけられるので、それによって収支は大きく動きます。

レバレッジとは、預け入れている資金について25倍までの金額の取引ができる仕組みのことをいいます。要するにレバレッジを大きくするほどリスクが高まるのです。

初心者はレバレッジを低めにして知識と経験を積んでからレバレッジを大きくするというのが定跡です。

仮想通貨は少額投資ではおすすめできない

仮想通貨とは、政府・中銀が管理する法定通貨(円やドル)とは対照的な民間のネットワーク技術を使って管理される通貨を意味します。最近では暗号資産とも呼ばれています。

この仮想通貨はよくも悪くも不安定です。

株式の価値は上場企業の価値にもとづくためそれなりに安定しているのですが、仮想通貨の価値は何に基づくのかよくわからないため不安定なのです。

実際、仮想通貨はどれもこれもボラティリティが大きい傾向があります。これは「仮想通貨バブルが来そう」「乱高下するから今度こそ爆上げする方に賭けてみよう」というように投機(=ギャンブルのような投資)と見なされやすいからです。

しかも最近では「仮想通貨オワコン説」と「仮想通貨まだ行ける説」が対立しています。

日本に限らず世界各国では仮想通貨の盗難事件や仮想通貨事業の撤退もいくつか見られます。

こういった不安定さからいって、仮想通貨はおすすめできません。

2017年あたりの仮想通貨はスゴイ盛り上がりだったけどね。あのときの盛り上がりがまた来るかな?
ウォーレン・バフェットやジョージ・ソロスといった世界的に有名な超大物投資家は仮想通貨に否定的な発言を繰り返している。正直言って現状では厳しい。

バフェット、ソロス、ダリオ……著名投資家が仮想通貨についてどう発言したか

参考:coindeskjapan 2019年8月19日

株式投資のおすすめ戦略

私が初心者に最もおすすめするのは日本株の個別銘柄に株式投資することです。

ここで覚えておいていただきたいのは次のような傾向があること。

  • 大型株東証一部に上場している有名な大企業、業績に安定感あり、ボラティリティは中くらい
  • 新興株東証マザーズやジャスダックに上場している企業全般、業績が不安定、ボラティリティは大

新興にしても大型にしてもおすすめしない業種は2020年では、観光、交通、飲食、銀行、郵政系など。

逆におすすめなのはIT系や巣ごもり需要系。株価はあまり安くありませんが、大型株の中ではソフトバンクやリクルートなどに注目です。

「GAFA」と呼ばれるアメリカの巨大IT4社は経済情勢の厳しい2020年でさえも巨額の利益を計上しました。

一般的に価格は激しく動く方が対応するのが難しいです。

新興企業株のボラティリティが大きいのは、新興企業は経営がよくも悪くも不安定だからです。

逆に大企業は経営がよくも悪くも安定しているため株価は新興株よりは緩やかに動きます。

新興企業の中でもゲームやバイオテクノロジーを主力とする企業はとくにボラティリティが大きいよ。
そういう企業は突然発表したニュースによって株価が乱高下するからね。新興株はこういう突然のニュースを予想・対応するのが難しい。

「株価が大きく動くと自分は対応できるのか不安」と感じる人は多いでしょう。確かに株価への対応は一筋縄ではいきません。投資の知識もそれなりにつける必要があります。

しかし、投資額が少なければ慌てずに取引することができます。これが少額投資の利点。

まずは好きな大型株に少額投資して知識と経験をつけるべきです。

具体的には証券会社のログイン先では株価ボードに好きな銘柄を登録することができます。

その株価ボードには新興株から大型株、そしてさまざまな業種の銘柄を登録してみましょう。

そうやって株価や銘柄情報を何日も観察していると、いずれ自分なりの仮説をもつはずです。

それは「今は新興市場にお金が集中しているけど、そのうち大型株に資金がまわりそうだ」「新興や大型を問わずIT系の企業にお金が流れている」という感じです。

あとは仮説に従って試行錯誤を繰り返しましょう。

それは一筋縄ではいきませんが、少額投資で着実に知識と経験をつければ成功率は高まります。

とくに初心者は、IPO、ローソク足、移動平均線、ボリンジャーバンド、ロスカット、信用取引、PERとPBR、決算の見方、決算前後やSQの荒れる株価、仕手株、投資に関する税などをおぼえましょう。

以上を知識としても実体験としてもおぼえたら脱初心者・脱少額投資みたいなものです。

おすすめの証券会社

最後に少額投資におすすめの証券会社について。

少額投資におすすめの証券会社は、手数料の安いネット証券であるDMM株やSBIです。

たとえば、10万円を投資する際、手数料が1000円だと1%にも相当しますが、100円だと0.1%でしかありません。

つまり、少額投資においては手数料が占める割合が小さい方が有利なため、手数料の安いネット証券を選ぶべきなのです。

とにかく手数料が安いネット証券がよいのであればDMM株、商品数が充実しているのがよいのであれば業界最大手のSBI証券をおすすめします。

それにネット証券に口座を開設しても営業の電話はかかってきません。メールはきますが。

これは不動産投資の勧誘がしつこいこととは対照的。不動産投資の勧誘がそれだけしつこいのは客が乏しい(魅力がない)からでしょう。

総合証券(オンライン取引も店舗もある証券会社)や店舗証券だと電話営業や戸別営業があるよ。だから開設するならDMMやSBIのようなネット専業証券。
ネット証券は店舗をもたず営業はしつこく行わない。このようにネット証券はコストが低いから手数料も安くできる。

-投資

© 2020 通勤コンパス Powered by AFFINGER5