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株価が下がる11の理由を解説【応用が利く】

2020年9月27日

今回は株価が下がる理由として考えられるパターンを10コ紹介します。

株価が上下する原因は複雑であり、たくさんありますが、このページで紹介する基本パターンをおぼえれば応用が利きますよ。

逆のパターンで考えれば株価が上がる理由もわかりますからね。

わかりやすく解説するので見ていきましょう。

株価が下がる最も基本的な理由

株価が下がる最も基本的な理由は、需要(≒人気)が下がったために売り注文が優勢になって下がるというもの。

これはヤフオクのような競りでは起きません。

たとえば、あなたがヤフオクに骨董品Mを出品したとします。そうすると「オレは1万円で買うよ」「アタシは1万500円で買うよ」という入札が起きます。

つまり、ヤフオクではM一つをみんなで買い争う形(みんなで値段をつける形)になるため、価格は上昇か現状維持しかないのです。

ヤフオクに出品されている物品の価格が下がるとしたら、高値入札がイタズラだったので取り消した、あるいは売れなくて出品者が開始価格を下げたくらいしか考えられません。

一方、株式は1つの上場企業で100万株~1000億株くらいは発行しています。そこでは基本的に発行株数が多い銘柄ほど買い注文と売り注文が大量に入っています。

逆に発行株数が少ない銘柄だと何か大きな材料がない限り、買い注文と売り注文の総数は少ないです。

そして株式の需要が下がると「オレは保有株を9950円で売るよ」「いや、オレは9930円で売りたい」というように売り注文が連鎖する場合があるのです。

売り注文は安い指値が優先されるからね。

このように売り注文が優勢になると株価は下がります。

株価が下がったと聞くと誰かにお金を奪われたと感じる人もいますが、価値(価格、評価額)が下がったと考えるべきです。骨董品を買うと市場の人気によって価値は増減するのと一緒。

利益確定売り

ここで気になるのは「どういうときに株式の需要が下がるの?(売り注文が優勢になるの?)」ということでしょう。

その一つに利益確定売りがあります。

というのも株価はある程度上がると、一部の投資家(とくに短期の投資家)は利益確定売りを入れるもの。これによって売りが優勢になれば株価は下がります。

中には長く持ち続けたい人もいるでしょうが「みんなが売るなら私も売る」という形で連鎖的に反応する人もいるでしょう。

個人の心理から集団の心理を読み解こう!

逆に株価がある程度下がると、下がりすぎたからリバウンド(底からの反発)を狙って逆張りとしての買いを入れるという人が出てきます。

中には特定の価格レンジを行ったり来たりする銘柄もあります。これをボックスレンジといいます。

業績と将来性の悪化

次に典型的なのは業績が悪いと判明したときです。

業績が悪くなると無配・減配の可能性が高まりますし、ひどく業績が悪くなると上場廃止となって1円くらいの株価しかつかないからです。

あなたが買いたい株式は、業績が上がってそれとともに増配されるなど株式の価値が上がる銘柄でしょう?業績が上がらないと(利益が多く出ないと)株主に配当を多く出せませんからね。

当期の業績がよくても来季の業績が悪そうだと株価は下がる場合が多いです。投資家は銘柄の現在よりも将来を重点的に見るからです。

その逆を行けば株価は上がりやすい(株式の需要は上がる)というわけ。

株価は長期的には業績に比例するといわれていますので、長期の投資家にとって将来の業績予想はとても重要です。

短期の株価はなかなか収束しづらかったりする。
たとえば、自動車メーカー1社の業績が悪いと判明すると、その時点で他メーカーの業績も悲観されて株価が下がる場合があります。これを「連れ安」といいます。

雨天の日が多いと株価は上がる?下がる?

ここで重要な考え方は、業績の良し悪しがわかるのは決算前の場合もあるということです。

たとえば、ある年の夏の首都圏では雨天がとても多かったとします。この後の株価はどうなると思いますか?

業種にもよりますが、首都圏が地盤の鉄道会社の株価は下がるはずです。

雨天が多いとそれだけ人々が出かける需要が下がるからです。鉄道の乗客が少なくなれば、鉄道会社の収益も下がるでしょう。屋外型の遊園地を主力事業としている会社も同じようなものです。

大手の鉄道会社は鉄道事業だけでなく連結事業として小売業や不動産業なども営んでいるため、鉄道事業だけで株価は決まりません。

逆にカラオケやゲームセンター、家庭用ゲームなどインドア系の娯楽銘柄は雨天が多いと株価が上がったりします。

それらは雨天でも屋内で楽しめるからです。ただし、雨天は雨天でも台風だとカラオケ店やゲームセンターに行くのは面倒だったりしますが。

他には企業の不祥事が明るみになったときやゲームの売上ランキングで順位が悪かったときなんかは決算前の時点で株価は下がりやすいです。

このような考え方はとても役立ちますからおぼえておきましょう。

株価は将来性が大事。
天気の確率は長期的には平均に収束しそうな感じもするけど短期的には収束しづらいかな。

天災の中でも株価の下落率がひどいのが大地震。東日本大震災のときは株価が全体的に大きく下がりましたし、欧米の機関投資家は日本の地震リスクをかなり悲観的に見ています。

ただし、大地震が起きたときでも建設業だけは株価が上がったりします。これは復興需要を見込んでのものです。

決算では事前の期待度が重要

なお決算がよかったのに、なぜ決算後に株価が下がる場合があるのか不思議に思う人がいますが、それは決算前の期待が高かった可能性が疑われます。

たとえばプロ野球でいうと、1シーズンでホームランを40本打つことが期待されていた大物助っ人外国人が15本で終わったら「期待外れだった」と叩かれるでしょう。しかし、大して期待されていない選手が15本も打つと褒められるでしょう。

プロ野球で本塁打15本という数字自体はそれなりにすごいものですが、その評価は事前の期待度によって異なるわけです。

それと同じで決算の数字そのものはよくても事前の期待が高いと、むしろ評価が悪くなって失望売りされるパターンがあるのです。

逆に決算の数字そのものは普通でも事前の期待が低いと、むしろ評価がよくなる場合もあるわけです。

決算前に上がっている銘柄は決算またぎをせず逃げる方が勝率は高いかも。

重大な不祥事をしでかした企業

データ改ざん、商品偽装、欠陥商品、粉飾決算、内紛などといった不祥事をしでかした企業は、たとえ現在の業績がよくても、会社の将来やイメージ、積年の体質が悲観視されて株価が停滞しやすいです。

グループ企業や提携先から守られて株価が持ち直す場合もありますが、そのまま停滞することもしばしばです。

ただし、企業を長年経営していると少々の不祥事が出てくるのは仕方がない、あるいは自然ともいえます。多くの人間が関わりながら企業を存続させている中で、何も不祥事が発生しない方がむしろ不自然ともいえるからです。

また組織ぐるみで意図的にやらかした不祥事と、特定の従業員や不可抗力によって発生した不祥事とでは前者の方が重いでしょう。

そしてもっとも重視すべきはその不祥事が発覚した後、企業がいかなる対応をとるかではないでしょうか。

悪材料が一時的なものであるならば買うに値するかもしれませんが、中長期に及ぶようなら買わない方がいいでしょう。

不祥事銘柄はタカタのように破綻・上場廃止したものもあればオリンパスのように大復活を遂げたものもある。だから買い場と見る人もいるけど底値がわかりにくい。

大物が大きな情報を流したとき

次は言動について。

大物政治家や中央銀行の総裁が政府発表の統計とともに経済について言及すると、株式市場全体が影響を受けるという事態はよくあります。

2020年だと自民党の菅総裁は携帯料金を下げたがっているため、菅氏が自民党総裁の座につくことが有力と見られた時点で携帯キャリア大手の株価は下がりました。

それから大物投資家の発言や売買内容も市場に影響を与えます。とくにアメリカのバフェット氏やソロス氏のそれは世界中の株式市場に影響をおよぼすことで有名です。

日本語のTwitterでは○ルフ○田さんがよくも悪くも有名です。

実際、この人が発言した銘柄は出来高の急増とともに株価は急騰・急落することが珍しくありません。

しかしながら、根拠に乏しい情報を流すと風説の流布や相場操縦といった不法行為にも問われますのでご注意を。

情報は自分自身で噛み砕こう!

言動というより政策ですが、たとえば政府が薬のネット販売の規制を緩和することを示唆したとします。

この場合、楽天やヤフーのようなネット通販の売上・株価は上がり、実店舗で営業しているドラッグストアの売上・株価は下がるでしょう。

投資をするうえで社会の動きに目を配ることは大事なのです。

大口の行方を参考にしよう

日本の株式市場では数では個人投資家が多くても、取引額では機関投資家と呼ばれる大口が圧倒しています。

そのため彼らの動向によっても株価は上下します。

たとえば、有力な機関投資家として有名なブラックロックが日本企業の株を買うと「あのブラックロックが買ったなら(見込んだなら)買う価値がある」と考える人がいっぱいいるのです。

これとは逆に有力な機関投資家が日本株を売ったら連鎖的に売られて株価は下がります。

信用取引の残高が偏っている銘柄に対する売り仕掛け

次は信用取引について。信用取引とは証券会社から株式やお金を借りて行う売買のこと。

信用取引ではある程度の損失を出すと追加でお金を入金したり、建玉(信用取引のポジション)を決済する必要があります。

つまり、信用取引はコスト(金利や貸株料)や返済(決済・反対売買)が意識されやすいので、現物取引よりも短期の売買になりやすいのです。

そのため、信用買いが多く入っている割に空売りが少ない銘柄には大量の売り注文が仕掛けられることがあります。

そこで株価が大きく下がると信用買いをしていた人は投げてしまうので、いっそう株価は下がるというわけです。

また酷い場合、売り残が多いとしても、そこから買い戻しを入れるのではなく、むしろ売り残を下で買い戻すためにさらなる空売りを仕掛けて株価を下げにかかってくる大口もいます。

上値を大量の売り注文で抑え続けられると、一部の投資家はしびれを切らして(=株価が上に行かないと判断して)投げてしまうのです。単純に売り残が多ければ上がるとは限らないのです。

信用残も大量保有報告書もデータが出るのは売買されて少し経ってからだ。

円安と円高

一般に日本の株価は円安のときに上がりやすく、円高のときに下がりやすい傾向があります。

輸出系企業(外需を頼みとする企業)は円安のときの方が利益が大きくなり、日本市場では輸出系企業が大きな位置を占めているからです。

輸入品を売る小売業などは円高の方がよいともいえますが、短期的には大手輸出企業の不振によって連れ安になる場合も見受けられます。

それは日経平均株価にも影響を及ぼし、さらに新興市場にも伝わったりします。株価は個別から全体へ、あるいは全体から個別に影響が及ぶものなのです。

政府が為替をコントロールできればいいけど、それはほとんど不可能。

有力な海外市場の悪影響:とくにアメリカと中国

日本市場ならびに全世界の株式市場はアメリカと中国という二大国の影響が強く及んでいます。

実際、2008年のリーマンショックはアメリカが震源で、2015年のチャイナショックは文字どおり中国が震源です。2018年の株価停滞もその二大国間の貿易戦争が主因といわれています。

「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく」という説があるように、アメリカ市場と中国市場の影響は投資家にとって看過できないものがあります。

とくに影響が多いのはグローバルに活動している自動車メーカーや大手電機メーカー、総合商社、石油会社など。

個別の輸出銘柄や商社にしても、米国重視、中国重視、あるいは米中同率くらいというように重視の度合いは会社によって異なりますので米中依存度を調べておくとよいでしょう。

まとめ:短期の投資家と中長期の投資家ではスタンスが異なる

短期の投資家は上記の要素ほぼすべてについて気にする必要があります。

しかし、中長期の投資家は株価やテクニカル、為替、信用残について細かい部分を見ることはあまり意味がありません。

中長期の投資家は「信用残や為替は短期的にはいろいろ動くけど、〇年後は業績と配当に応じて資産が〇%伸びる」という見込みのもとに投資するものだからです。

つまり、中長期の投資家は業績重視というわけ。

ただし、決算前後や大きな材料が出たときは決済を考えた方がよいかもしれません。

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