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アップルとiPhoneはなぜ人気があるのか【囲い込み戦略】

2021年1月4日

今回はアップル社(Apple Inc.)のiPhoneやMacBookはなぜ人気があるのか(売れたのか、成功したか)解説します。

なおスマホ市場におけるiPhoneとAndroid系のシェアは次のとおり(2020年)。

iPhone Android系 その他
世界 2割ちょい 7割ちょい わずか
日本 6割ちょい 3割ちょい わずか

AndroidとはGoogleが開発したOS(基本ソフト)であるAndroidOSを組み込んだスマホのこと。

スマホ本体は各メーカーがつくった、Xperia(SONY)、AQUOS(SHARP)、Galaxy(Samsung)など。

iPhoneの値段はAndroid系のスマホよりも高い傾向があるため、購買力の高い先進国ではiPhoneが健闘しています。

日本人のiPhone率、とくに若い女性のiPhone好きは異常。
日本の女性はブランド好きだし「あの子がiPhoneなら私も」みたいな考え方が強いからね。
年頃の男子の中には女子と話を合わせたいがためにiPhoneを選ぶ人もいるよ。

アップルとiPhoneに人気がある理由

アップルに人気がある理由は以下のとおり。

  • すべてが一体的
  • アップル製品ばかり連鎖買いしやすい
  • 洗練されたブランドイメージ
  • 路面店でさえもミニマリスト的でカッコイイ
  • iPhoneの操作はAndroidよりはシンプル(簡単)
  • シンプルでかわいいGUI
  • デザイナーやプログラマーに愛用されてきた実績
  • セキュリティレベルが高い
  • スマホの保護フィルムやケースはそこら中に売っている

ここから先は箇条書きの内容を掘り下げていきます。

すべてが一体的:アップル製品ばかり買いやすい構造

そもそもアップル社の事業領域は次のように分けられます。

  • おもな機器iMacとMacBook(パソコン)、iPhone(スマホ)、iPad(タブレット)、iPod(音楽プレイヤー)
  • おもなサービス上記の機器にて使うアプリやコンテンツの販売プラットフォームの運営
  • おもなソフトウェアiOS
  • その他アクセサリー時計やイヤホン
  • 実店舗の運営
  • 保守サポート
アップルの製品群の語頭の「i」はinternet(インターネット)を意味します。

一般にIT産業では機器の研究開発とソフトの研究開発は別々の傾向がありますが、アップルはサポートやアクセサリーも含めて一社で担っています。

アップルはすべてが一体的な世界観を消費者に体験してもらいたがっているといえます。

どのアップル製品も他社製品を着脱できますが、機器の互換性やデザインの統一感、そしてユーザーサポートを考えるとiPhoneを買った人がPCを買う場合、同じアップル社のPCを買いやすいです。

こういったアップルの包括的な売り方は俗に「囲い込み」と呼ばれます。

つまり、消費者がひとたびアップルの機器本体を買うと次々にアップルの製品を買うことになりやすいのです。

こうして「アップル信者」が誕生するわけ。

アップルはアメリカの会社だけど、その部品には日本企業のも含まれているよ。
アップルの工場は中国やインドにあるように多国籍的だね。

洗練されたブランドイメージ

さて、世の中にはITや機械に詳しい人と(=少数派)、それらについてあまり詳しくない人がいます(=多数派)。

詳しい人は機器の操作性やスペックを細かいところまで気にして選びますが、詳しくない人は、製品間にかなり大きなスペック差や価格差がない限りブランドイメージを優先します。

アップルはこのブランドイメージが大変に優れています。

iPhoneはスマホとしては高性能であるため、使いこなせない人にとってはオーバースペックです。

簡潔にいうとアップルのブランドイメージは「革新的」「シンプル」「柔和」の3語で表すことができます。

「革新的」というイメージはアップルが開発した先駆的な技術、そして天才だったスティーブ・ジョブズ氏の功績から来るものです。

ちなみに日本や韓国メーカーのスマホはスペックや価格は悪くありませんが、ブランド力ではiPhoneに負けています。

日本メーカーは「よい物さえつくれば高くても売れる」と考えている感じだけど、世界的には価格とブランドイメージが重要。

iPhoneはおしゃれ

アップルのブランドイメージのうち「シンプル」「柔和」についてはiPhoneやiPodの外観とメイン画面から感じ取ることができます。

アップル製品の外観色は白系が似合うと思いますが、最近ではゴールドやシルバーも人気。ゴールドは柔和な高級感があるんですよね。

とくに若い女性はスマホをファッションアイテムの一つとしてもとらえるため、iPhoneのブランド力とファッション性の高さは魅力に映るのでしょう。

アップル製品はメイン画面のGUIもおしゃれですし、スマホケースも種類が多いです。こちらは後述します。

実店舗は世界観を体験させる場所

アップルのブランドイメージである「シンプル」「柔和」については実店舗としてのアップルストアからも見て取ることができます。

アップルストアは「ストア(販売店)」とはいうものの、実質的にはアップル製品を体験できる空間という感じです。

ここでは売上よりもアップルのブランドイメージをポジティブな形で受け入れてもらうことが大事なのです。

ポジティブなイメージをもってもらったら、あとは各種の製品群で囲い込むわけか。

アップルストアの内装

アップルストアの外観はとても大きなガラス張りになっており、まるで現代アートのミュージアムのよう。これならデートにも使えますね。

アップルストアの内部は上の画像のようにとてもシンプルなつくりになっています。なんだかミニマリストがデザインした家電量販店という感じ。

ここで店員はアップル製品のデメリットまでも丁寧に教えてくれます。

日本の家電メーカーもソニーショップのような自社商品専門の店舗が必要なのかも。

アップルストアとAmazonは似ている

アップルストアの光景は、おしゃれかつシンプルで、それでいて店員は強引に売り込んできません。

そんなアップルストアはネット通販サイトでいうとAmazonと似ています。率直に言ってAmazonのサイトの見た目はシンプルです。

要するに欧米的な感性においては、ゴリ押しで売ることやごちゃごちゃのウェブサイトはダサいということなのでしょう。

これは日本の家電量販店のスマホコーナーでは所狭しと各社の商品が並べられていて店員は「売り込んでくる気満々」なのとは対照的。

日本人の感性は、古い世代はごちゃごちゃが好きで、若い世代はシンプルが好きという感じかな。

iPhoneの操作はAndroidよりはシンプル(簡単)

アップルはストアだけでなく製品本体の操作もシンプルです。

機械本体とソフトウェアはアップルだけでつくられているためサポートは効率的ですし、新しいバージョンのスマホやPCになっても操作は大きく変わりません。

機器相互の互換性も高いです。

これだと「iPhoneが壊れたら次世代のiPhoneを買う」ということにもなりやすいでしょう。

iPhoneとは対照的にAndroidユーザーはスマホメーカーに対するこだわりは低そう。

シンプルでかわいいGUI

アップルのシンプルな操作はGUIが代表的な例です。

GUI(Graphical User Interface)とはグラフィック重視のユーザインタフェースのこと。

macbookのアイコン

↑パソコンやスマホのメイン画面ではアイコンがいくつも並んでいて、それをマウスでクリックしたり指でタップすると次に進むのはGUIの典型。

とくにアップルのGUIは操作がわかりやすいです。そのうえアイコン自体もかわいい感じのものが多いため、女性やパソコン初心者でも親しみやすいといえます。

これはWindows系のパソコンやAndroid系のスマホもマネしたところです。

デザイナーやプログラマーに愛用されてきた実績

一昔前ではパソコンを使ったデザインやプログラミング、音楽作成といえば、アップルのMacを使うことが当たり前でした。

Macはクリエイティブな作業に適した機能とソフトが充実していたからです。

そのためデザイナーやプログラマー、デジタル音楽家はアップル信者が多いです。アップル製品におしゃれなイメージがあるのはこのためでもあります。

まあ現代ではWindowsもかなり充実しましたが。

セキュリティレベルが高い

アップル製品はスマホもPCもセキュリティレベルが高いという特徴もあります。

世界シェアでいうとスマホはAndroid、PCはWindows系が高いため、インターネットで悪さをする輩にとってはシェアの大きい方を狙うのが効率的だからです。

最近ではアップル製品を狙うハッカーも少しいますが、それでもAndroidやWindowsに比べるとセキュリティが高いのは間違いありません。

アップル製品のセキュリティレベルが高いというより、アップルはネットの悪者に狙われにくい条件になっているわけか。

1台あたりの価格はiPhoneの方が高いとしても、セキュリティレベルまでも高いとあれば、法人が社員にもたせるスマホとしてはiPhoneの方が有用でしょう。

アップルはApp Storeに申請されたアプリについて独自に審査します。要するに質や安全性が低いアプリはApp Storeの審査によって拒否されるというわけ。

これもアップルのセキュリティレベルの高さにつながっています。

オフラインの世界だとiPhoneを狙うひったくり犯とかいるから注意してね。
iPhoneは中古でも結構高いからな。

スマホの保護フィルムやケースはそこら中に売っている

スマホユーザーがスマホ本体とともに買いたがる商品といえばスマホケースや保護フィルム。

しかしながら、Android系の場合はメーカーや型番によってスマホケースや保護フィルムがそれぞれ違うため、小売店や製造業はそういったアクセサリー商品を充実させにくいです。

一方、iPhoneは規格が統一的であるためアクセサリー商品を充実させやすいです。

スマホケースにこだわる人は女性が多く女性はiPhone使用率が高いですから、お店としてはiPhone関連商品を充実されておけば、それなりの売上が見込めるのです。

「高級スマホケース」とウェブ検索するとiPhoneに対応しているタイプが多くヒットするよ。
確かにヴィトンやエルメスのスマホケースが見つかった。
偽物もあるから注意してね。

まとめ

IT産業の勝ち組は市場を独占しやすいという特徴があります。

こういう状態は英語では「Winner takes all.」と呼ばれます。日本語では「一人勝ち」「勝者がすべてもっていく」という意味。

それはグーグルやマイクロソフトを見てもわかるでしょう。

アップルにしても囲い込みのような売り方で驚異的なまでに売上を伸ばしてきました。

残念ながら日本メーカーのスマホは売上面では中韓にも負けている感じです。

iPhoneの部品についても台湾メーカーがシェアを伸ばしている。

なお今後のスマホ市場は「成熟感が出てきたためアップル製品ばかりが売れることはない」というのが有力な見方です。

しかし、アップルはウェアラブル製品(メガネや時計など)の分野でも革新的な製品を出しつつあります。

これによって業界がどう変わっていくか注視したいと思います。

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