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『のび太とアニマル惑星』の感想と考察【映画版ドラえもん】

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惑星と書いてプラネットと読ませるセンス

今回、考察と感想の対象として取り上げるドラえもんの大長編は『のび太とアニマル惑星』。

そう、惑星と書いて「プラネット」と読ませる映画です。

このような読ませ方は宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)やブリキの迷宮(ラビリンス)、名探偵コナンの映画と同じですね。

「騎士」と書いて「ナイト」と読ませる類の名前が日本人に増えてきているのは、それらと関連があるようにも感じられます。

光の階段は地球につながったことで動物たちを2度救った

それは置いといて、本作はドラえもん映画にしては神秘的というか怖い雰囲気が随所に漂っています。音楽やデカい月も怖さを引き立てています。

チッポの明るさやゴリ郎パパの愉快さは、その怖さを完全に打ち消すにはいたっていません。

動物型人間だらけの世界はメルヘンなように見えて実は怖いのでしょうか。それとも真に怖いのはニムゲ(人間)でしょうか。

メルヘンはおとぎ話や童話を意味する。でも、おとぎ話や童話はゆるい世界に見えて実はかなり怖いというパターンが多い。
本当のおとぎ話や童話は残酷すぎるから、子どもに見せるメディアでは穏やかに改変しているみたいだね。

さて、この作品で私が好きなのは「光の階段」です。

人間に迫害されていた動物たちが神様(科学者)に導かれて別の惑星に移動させられて助かるという話は空想として魅力的だからです。

しかも、それはしずかによって科学者による人工的な移動装置の仕業だと推理され、偶然にも地球と結びついたという指摘には感動しました。

光の階段はチッポたちの先祖を助けたことに加えて、今回、地球につながったことで2度も動物たちを救ったことなります。

アニマル惑星は異種交配なき純血を大事にする世界なのかな。動物たちが人間っぽく進化して何百年も経てば、交雑種が生まれる方が自然なはずだが。
確かに、ライオンとトラの雑種であるライガーみたいな動物人間がいてもおかしくないね。でも、あの世界は、イヌ系、ゴリラ系、キリン系などが独立して生きているみたい。タヌキとイヌなんて種族としてはかなり近いはずだけど。

怖さの根源はメルヘンかニムゲか

それから嫌でも目につくのがニムゲの存在です。コックローチ団というネーミングや組織の体質は小物っぽいものでしたが、インパクトは強いものでした。

とくにジャイアンは実際に迫害されたわけでもないのに影を感じただけでひどく怖がっていました。

ニムゲは全身が防護服に覆われながらも目の付近はサングラスみたいになっている点、あと光の階段があった森林の雰囲気が怖さを増幅させているのでしょう。

もし、のび太ではなく怖がりのジャイアンが赤い星に乗り込んでいたら果たしてロミちゃんを取り戻せたでしょうか。

ジャイアンは勇ましいように見えて、宇宙開拓史や大魔境では意外と臆病な面も見せていますから、それは難しいように思います。

この点、のび太はよくも悪くも鈍感。その鈍さは今回は役に立ったね。

最後はタイムパトロールが解決するという形がちょっと物足りなかったですが、概ねよい感じにまとまっている作品でした。

細かいところだがドラえもん映画のワープシーンはなかなか魅力的。本作でいうと宇宙救命ボートを使ってアニマル惑星に行く途中で一粒一粒の恒星が線状になったところ。

同じようなシーンは銀河超特急やブリキの迷宮などでも見られる。

この映画で気になったワードはツキの月の原料であるゴツゴーシュンギクです。

私が子どものころは何のこっちゃと思っていましたが、成長して謎が解けました。あれはF先生がドラえもんのご都合主義を自虐風に表現したものだと。

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