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自分の市場価値を知るには経済学でいう賃金の決まり方が参考になる

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自分の市場価値はいくらか

社会人が自分の市場価値を知ることは重要です。とくに転職希望者にとってはより重要です。

もし自分が年収500万円くらいの価値であるにもかかわらず年収1000万円の転職を望んでいるのだとしたら、厳しいのは目に見えているからです

少し上くらいなら射程距離!

ただし、好況時は転職しやすいですが不況時は転職しにくくなるように、市場価値は景気によっても左右されます。

それに一生のうち転職できる回数は限られているので、できることなら自分の市場価値が高まったとき、なおかつ好況時が転職のタイミングにとって望ましいです。

自分の市場価値が高まったときというのは、自分が高い賃金をもらうに値したときと言い換えることができます。

それを具体的に知るにあたってヒントになるのが経済学でいう賃金の決まり方です。

これは正当な経済学では希少性と需給から、そしてマルクス経済学と呼ばれるやや異端な経済学では再生産という観点から説明されます。

なんだか難しいように見えますが大して難しくありませんし、また経済学の中では割と面白いところなので以降もご覧ください。

都民の賃金

そこで次にご覧いただきたいのは賃金データです。よいか悪いかは別にして、都民、時給換算、諸手当の恩恵込みという条件で賃金を大まかに示すと以下のようになります。

  • コンビニのアルバイト店員⇒1000円
  • 平均的なサラリーマン⇒2000円~3000円
  • 弁護士⇒4000円~30000円
  • 外資系の経営コンサルタント⇒80000円

以上は都民の時給ですから地方だとコンビニ店員の時給は800円前後になるはずです。

都会は家賃が高いですが、地方は家賃が安いのでバランスがとれているといえます。

それよりもあなたが気になるのは、なんで時給は差がつくのかということでしょう。そこでもち上がるのが希少性です。

賃金と希少性

希少性とは珍しさの度合いみたいなものです。経済ではこの希少性があるほど価値が高くなります。

要するに、コンビニのアルバイト店員はたくさんいますし、なるのもそんなに難しくないので経営者は時給を低く設定するというわけです。

もしアルバイト店員が時給の低さを理由に辞めたとしても、またすぐに補充できるでしょう。残念ながらコンビニのアルバイト店員というだけでは希少性に欠けるわけです。

この点、たとえば店長がフランス語が話せる日本人の店員を探しているとすれば、それは希少であるため雇った際には賃金を多めに支払うでしょう。

ただし、たとえばアフリカのマイナー言語を知っていても残念ながらそれは日本のコンビニ業務で役立つことはほとんどありません。

経済学でいう希少性とは価値がある(=需要がある)という意味での希少性なのです。

ビジネスで価値を決めるのは自分じゃなくて他人。たとえば、あなたが骨董品屋の店主だったら好きなように価格を決められる。でも、他人がそれを欲していなかったら価格を下げるしかない。逆に自分では価値がないと思っていても他人は価値がある判断したら、それは価値があるということ。これは転職でも似たようなもの。

需要と供給

ここで、たとえば日本政府が労働者の最低賃金を上げたとします。

そうするとコンビニ(企業)は雇う人を減らします。企業は利益をなるべく多くあげようと活動するため賃金を抑えたがるからです。これを経済学では「価格(賃金・給料)が上がると労働需要は減る」と表現します。

労働者の立場においては価格が上がると労働供給(労働量)を増やします。これは賃金が多いときほど労働者は多く働きたがるということです。

このような需要と供給が一致したところで価格は決まると経済学では説明されます。

弁護士の賃金体系

他方、弁護士になるには難関の試験に合格しなければなりませんから人材は限られています。また、弁護士事務所の運営には工場のような高価な設備は必要ないため所属先の設備代は少ないです。それゆえ、そこで働く弁護士の給料は高くなります。

なお弁護士の賃金が約10倍も違うのは、弁護士は難関の大手法律事務所(渉外事務所)に雇われると格段に高い報酬が得られるからです。渉外事務所では国際的な案件も扱うので語学力も必須です。

年収が低い弁護士の中にはこんなに稼げないのなら長い勉強時間をかけて苦労してまで資格をとるのではなく、おとなしく会社員をやっていた方がよかったという人もいるくらいです。

それもそのはず、一昔前は弁護士になるのはかなり難しかったため業界の給料は安定していたのですが、制度が変わって弁護士の数が増えたため(=供給増)平均賃金が下がってしまったのです。

大学の学部在学中でも司法試験を受けることができますが、そこで受かるのはごく一部の秀才だけであって合格者の平均年齢は30手前くらいです。つまり、弁護士の実働年数は大卒のサラリーマンに比べると平均としては短いわけです。

それにもかかわらずサラリーマンと時給が変わらないとすると、経済的には割に合わないということができるのです。ちなみにアスリートの年俸が高いのも実働年数が短いことが影響しています。

大企業と中小企業

高給取りの弁護士と普通のサラリーマンレベルの弁護士の格差は会社員でいう大企業と中小企業の差からも説明することができます。

一般に会社というのは従業員の賃金を、会社が稼ぎ出した売上および利益から支払います。大企業はブランド力も設備も優れているので中小企業よりも効率よく売上および利益を出すことができます。

つまり、一人あたりの利益は大企業に軍配が上がりますので、そこから支払う賃金もまた多くなるわけです。

「大企業のアイツと中小企業のオレでは仕事の内容に大して差がないのに給料は差がついているのか」と思う人がいるでしょうが、それは所属母体の性質から説明できるわけです。

ただし、大企業といえども一生安泰ではありませんし、中小企業の中にもすごい利益率をあげている会社があります。

企業規模の賃金格差に関して注目すべきは厚生労働省が出している産業別平均賃金という統計です。それによると2010年代で賃金が高いのは金融業・保険業で46万円くらい、低いのは宿泊業・飲食サービス業で27万円くらいです(いずれも男性の平均月給)。もちろん、正規雇用の総合職の方が高い傾向にあります。

つまり、平均賃金の低い産業に属する大企業よりも平均賃金の高い産業に属する中小企業の方が賃金が高いということがザラにあるのです。

また、産業別平均賃金は時代によっても変わるものです。そのため高給をもとめて職を探している人は、業界の構造や将来的な盛り上がり度も見るべきだといえます。

その他の希少性

さて、希少性を決定づける要素は他にも、容姿、資格、年齢、コネクションなどもあります。

実際、強いコネをもっている人はコネなしの人よりも少なく、またコネのある営業マンはよい仕事をとってくる確率が高いのでいい意味で希少性があるといえます。

この類の希少性は目に見えてわかりやすい方が有利です。

というのも、書類選考にしても面接にしても転職者を選別するのは初対面の人事や役員です。そのため求職者が「私は営業力があります」とアピールしても、現職の社内で表彰された証拠などがない限り初対面の人には確かめる術がありません。

面接での話し方で営業力は多少はわかるかもしれませんが、それでも弱いことに変わりありません。

これとは対照的に、年齢、学歴(偏差値)、テストの点、難関の国家資格、難関の組織で働いた職歴、目に見える実績などはだれの目にもわかりやすいです。市場価値が高いのはそういうのが充実している人です。

学歴は、新卒や第二新卒など職歴の浅い時期ほど見られやすい部分であって(他に見る部分があまりない)、それを過ぎた時期の転職では比重は下がるのが普通です。
マルクス経済学から見た賃金

賃金の決まり方でもう一つ有力な見方は、マルクス経済学で明らかになった労働者の経費や再生産に注目することです。

マルクス経済学というのは経済学の一派で資本主義の分析を得意としますが、現代では廃れてしまった感のある分野です。

そもそも給料は同じ企業の同年代では高卒よりも大卒の方が高いものです。しかし、大卒者の中には結構くだらない仕事をやっているが人がいるのに、なぜ給料が高いのかと思う人もいるでしょう。

実際、大卒サラリーマンの中にはお酒やゴルフなどを通じて取引先との接待に勤しんでいる高給取りがいます。

しかし、こういう接待にはそれなりの衣服やマイカー、酒代、ゴルフ代(練習代)、クリーニング代、タクシー代といった費用がかかります。それは会社持ちの部分があるとしても、普段から自発的に整えていないと対応できない面もあります。

そして彼・彼女がキツイ接待から酔いつぶれて帰宅した後、わずか数時間の休みで出勤する一方で家庭には子どもがいるとすれば、家庭には専業主婦(主夫)が欲しいところです。そのため、共働きではない分、給料も高めに欲しいところです。

つまり、この理論においては労働者が1日働いてから次の日もまともに出勤できる(=再生産できる)だけの費用を踏まえて企業は賃金を決定するとされます。

高給激務といわれる業界は比較的その傾向が強いです。

結婚相手が高給なことは好ましいけど、忙しすぎたり、モテすぎたりするため、意外と離婚する人もいるみたい。

私は女性にも社会進出して欲しいと思う立場ですが、酒が半ば強制される接待の連続は健康面でも体力面でも女性には厳しいものがあります。

それに一部の接待ではこの記事では述べられないレベルの下品なモノもあります。しかし、失望することはありません。女性には男性よりも得意な面もありますし、公務員の行政職は女性に有利だからです。

たがいに得意な面を生かしていけばいいのです。それに接待自体は不滅だとしても、おそらく昭和型の接待は減っていくでしょう。

大卒者の給料が高い理由

また、そもそも大学を卒業するにはお金がかかりますし、有名大学に合格するには結構な教育費が必要です。

大学を卒業するには最低でも4年はかかりますから、高卒後の4年間は給料をもらえない分、企業は大卒者により多くの給料を支払うわけです。

機会費用の考え方は人生全般で役立つ
あれこれ立場を考える投資においては投資家側の事情だけでなく企業側の事情を企業の立場になったつもりで考えることも重要です。そして投資家や企業のみならず、投資をやらない方にとっても役立つ経済学の考え方が機会費用です。大卒の機会費用機会費用とは、

この理論でいうと弁護士や医者の給料が高いのは、それらになるには大きな費用がかかったからだといえます。

転職者についても大企業出身の人は大企業に入るのに労力をかけたのだから、転職先でも同じかそれ以上の給料をもらう価値があるともいえるわけです。

民間企業の給料は公務員や医者などに比べると、やや動き方が大きいです。なぜなら歩合給や業績に連動する部分があるからです。

一方、公務員や医者などは公的に決められている部分が大きいですから変動幅は大きくないです。また、給料が公的に決められていると既得権を死守する人たちがいますから、そう簡単には下がりません。

まとめ

ここまで賃金の決まり方についてさまざまな説を示しました。

この記事を読んでいる人は「自分の価値はいくらなんだろう」「転職して現状よりもアップできないかな」と考えている人も多いはずです。

しかしというか当然というべきか、自分だけでは自分の価値を判断することは難しいものです。

そこで転職エージェントに登録すれば、エージェントによる求人案内を通じて自分の価値を判定してもらえます。

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