転職の進め方を丁寧に【20代後半・アラサー編】

日本企業におけるキャリアアップの考え方【今に変化する】

キャリアに無関心 転職

キャリアアップとは、社内あるいは転職を通じて高いスキルや収入を得たり、高い地位に上がったりすること。

このキャリアアップには大きく分けて次の2つの方向性があります。

  1. 自社で評価されて出世すること(=社内の上司や同期、後輩から評価される)
  2. 自社でなくても評価されるスキルや経験がつけること(=フリーランス市場や外部の企業、転職市場から評価される)

1の「自社で評価されること」は転職を大して意識していませんが、2は将来の転職をかなり意識した形だといえます。

終身雇用の時代は1の「自社で評価されること」に勤しんでいれば安泰でしたが、そうもいってられない時代になりました。

所属先が大企業であっても一生安泰とは限らず、そのうち放り出されることもあるわけです。

そのため外部でも役立つスキルや経験をつけることが意識されるようになりました。

今回はこういったキャリアアップの基本について大まかに見ていきましょう。

とくに転職者はスキルは経験とセットで考えた方がいい。選考でスキルがあると主張しても、それを活かした業務経験がないと厳しいからだ。
本を読めば知識は身につくけど、具体的な業務経験がないと業務に活かせるレベルの自信まではつかないもんね。
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企業の目的と社員のキャリアアップの考え方は一致しない

さてキャリアアップ以前に、あなたは企業が何を目的にして動いているか知っていますか。

普通、企業は利益の追求を目的として存在すると考えます。

ここでは企業は自社の限りある資金と人材(従業員)と設備をうまく使ってなるべく大きな利益を生み出そうとします。これを「企業利益の最大化」と呼ぶことにします。

しかし、ここである重大なことに気づきませんか。

それは「企業利益の最大化が、あなたのキャリアアップにつながるとは限らない」ということです。

つまり、企業があなたを雇っているのはあなたのキャリアアップのためではなく、企業利益の最大化のためなのです。

ちょっと冷徹にいうと、企業にとって個々の従業員が他の企業でも通用するだけのキャリアを築けるか否かはどうでもよく、とにかく自社の利益を大きくしたいと考えているのです。

こういう考え方は日本企業ではとくに顕著です。

一部の企業は「会社をキャリアアップに使うのは歓迎。独立してもいいし、アシストもするよ」と考えている。こういう企業はかなりの少数派。

総合職という制度がキャリアに水を差す

また日本企業では、たとえばあなたがマーケティング関連で働きたいと考えていたとしても「会社側が営業部で働け」という辞令が出せば営業部で働かなければなりません。

「会社が言ったとおりに働くなんて当たり前だろ!」と思うかもしれませんが、そうでもありません。

ここには総合職という日本独自の制度が大きく影響しています。

詳しくは上の記事を読んでいただきたいのですが、簡単にいうと日本企業の総合職とは何でも屋を意味します。

総合職としての雇用契約は会社の一員になるという契約をするのであって、細かい業務内容までは定めません。

要するに、日本企業は会社側の都合であなたの部署や勤務地をコントロールするのです(適性や希望も一応見ます)。

総合職は会社の存続を優先した制度であり、従業員が自主的にキャリアを積むのには向いていません。

この点、ジョブ型雇用だと入社時の契約で何をすべきかは決まっているので、そのような辞令は出せません。

つまり、ジョブ型雇用のもとでは従業員は自分の専門分野(入社時に契約した担当業務)を発揮することに専念できます。

欧米の会社も利益を出すことが重要なのは日本と変わりありませんが、欧米企業の従業員の方が専門分野を深めやすい体系になっているのです。

日本企業は欧米企業に比べて研修や教育が充実しているし、飲み会や運動会みたいな社内行事もある。でも、それがかえって社員のためになっていない感じだね。

社内政治に勝てる能力は外部では役立ちにくい

また、伝統的な日本企業では社内政治でうまく立ち回ることが出世にとって重要です。

しかし、社内政治に勝てる能力が市場(フリーランス市場や転職市場)で評価されるのかは大いに疑問です。

社内政治の勝敗は人脈や学閥、飲み会など閉鎖的な人間関係が大きく左右するのであって具体的なビジネススキルとは言い難いからです。

こういうところで出世するのは有能というより社内調整がうまい人だったりします。

たまに転職面接で「部長ならできます」といって失笑を買う人がいる模様。それは社内の調整役ができるという意味であって、社外でも通用する具体的なスキルとは言い難い。
大企業は組織としてのブランド力や稼ぐ仕組みがスゴく整っているから、組織の歯車になるだけで大きめの年収が得られる。つまり、年収の高さは大企業の組織力のおかげなんだけれど、それを自分の実力と勘違いして独立すると割のいい仕事が全然得られず大失敗なんてことがある。

市場評価を上げるための働き方

この点、転職市場で自分の評価を上げるには個人として会社の利益改善につなげる能力、すなわち自分の生産性を高めることが必要です。

企業は利益を追求して動く組織ですから、自社に居続けるにしても転職するにしても利益につながるスキルや行動が大切になります。

具体的には下のような項目に貢献することです。

  1. 業種・会社の全体像と部署の状況と自分の置かれた状況を把握するとともに目標を立てる
  2. 業務のムダ・ムラ・ムリを省く
  3. 他者を取り巻くだけのスキルや説得力をつける
  4. 数値に示せるだけの具体的な成果

上の箇条書きは、1と、2と、3・4に分類することができます。

まず1は状況の把握であり、効率的に働くために必要なこと。

2はすでに存在する業務のムダ・ムラ・ムリをなくすということ。たとえば、会議の時間が毎週60分あって無駄が多ければ、それを3/4や1/2に減らして同じアウトプットを出すだけでも効果があります。

ブレインストーミング系の会議(アイディアを出すための会議)はとくに無駄が多い傾向がある。

そして3と4は、自分自身が業務や資格試験を通じて新たに身につけるスキルや成果という形になります。

こういった思考プロセスとそれにもとづく具体的な行動のアピールは、中途採用の選考でも役立つはずです。

人脈は会社内でしか役に立たないというパターンと、その会社を辞めても外部で役立つというパターンがある。後者タイプの人脈をつくるのは簡単ではない。

キャリアアップをめざさない生き方

キャリアアップを達成すると収入や地位は上向き、さらに在籍企業がピンチになったときでも外部に転職しやすいというメリットがあります。

しかし、それによってストレスや就業時間に対する不満は大きくなる可能性があります。

そこであえてキャリアアップをめざさない生き方というのもありだと思います。

この場合、収入や地位はあまり上がりませんが、ストレスはさほど上がらないでしょう。

あるいは起業・フリーランスの道に入るという手もあります。

ただ、起業・フリーランスで食べていくのはかなり難しいですし、不安定な世界なのでこれも単純におすすめできません。

会社員としてもフリーランスとしてもやっていける人が最強だろうけど、そこまでの人材は滅多にいないよね。若い世代にごくまれに存在する感じかな。

まとめ:日本企業は変わりつつある

日本の雇用体系は少しずつ変わりつつあります。

実際、2019年10月にはあのトヨタ自動車が将来的には採用の5割を中途にすると発表しました。

やはり総合職という何でも屋では外資に負けるため、新卒を減らして専門性の高い中途を多く採りたいのでしょう。

また日本企業の総合職は「何でも屋」で雇用保障が手厚いだけに、企業は人員を過剰に雇いたくないという気持ちをもっています。

これは人員不足による長時間労働につながりやすいため、働き方改革のターゲットにもなっています。

これからの日本社会は新卒採用の比重低下と中途採用の比重上昇がますます進んでいくでしょう。

中途採用に挑むのなら転職エージェントに頼るといいよ。
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