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副業が禁止される理由の基本とこれからの社会

これからの社会 転職・起業

副業に関する社会の態度は変わりつつある

少し前の日本社会では「会社員が副業などけしからん、本業一筋に尽くして生きろ」という風潮があったと思います。

しかし、インターネットが広まるとお手軽な副業手段が増えましたし、最近では転職も活発化してきました。今この時点で副業を志したり実際にやりかけている人も多いでしょう。

最近では政府や一部の大企業までも副業を後押ししていますが、いまだに副業を拒否する会社があることも事実です。

今回はそのあたりの基本と今後を探ってみたいと思います。

なお副業禁止に関する知識を知らないまま副業をやっていると、最悪の場合、会社をクビになってしまいますからきちんと知っておきましょう。

副業が禁止される根本的な理由

そもそも会社は利益を追い求める組織です。

これはどんな業種でも同じですし、そこに所属する社員も当然それに従わなければなりません。

そのため、会社は社員に対して「我が社と雇用契約を交わして一員になっているからには我が社だけの利益に貢献しろ」という理屈が成り立ちます。

つまり「社員は本業の妨げとなる行為(副業)をやるな」ということです。

このような副業禁止の理屈をもう少し細かくいうと以下のようになります。

  1. 本業のほかに労力を要する仕事をやっていたら本業に身が入らなくなる
  2. 本業の会社の同業種に副業面で貢献していたら、背任(=会社に対する裏切り)になる
  3. 副業の場面で我が社の信用を傷つけたり秘密を他社に漏らされるのではないか

以上の3つが副業禁止の基本線にあります。

これらは会社の利益を損なうおそれがありますので会社から見れば当たり前のことでしょう。

ちなみに公務員に副業を認めると、その公務員は本業において公権力をつかって副業周辺が有利になるように行動するなど不公平であるため禁止されるというの基本的な理解です。

公務員は全体の奉仕者ですから自分の私的な利益のために特定の私企業ばかりに便宜を図ってはいけないのです。

ついでにいうと、賄賂(公権力を通じた贈り物)とはちょっと違いますが、民間企業の従業員が取引先・他社から金品をもらうことは犯罪ではなくても就業規則としてはアウトの場合があります。

下手に他社から金品をもらうと、次の交渉のときに「あなたはこの間、金品を受け取りましたよね?」などといわれ弱い立場になってしまうからです。

そのため贈答や接待に関して厳しく規定している会社は結構あります。

背任と漏えいはかなりまずい

で、ここからが会社員の副業禁止に対する論ですが、上の2(背任)と3(秘密の漏えい)についてはそのままあてはまるのであれば会社が就業規則で副業を禁止していなくてもアウトだと思います。

副業云々以前に背任や秘密の漏えいは法律や判例でもアウトだと示されているからです。

1(本業に身が入らなくなる)は微妙ですので就業規則次第かなと思います。

やはり会社員の大原則は所属先の利益に貢献することです。

本業に差し障りのない副業はありか

ここで疑問が大きな生じます。

それは「本業の妨げにならず、また本業の会社に対する裏切りにもならず、本業で得た秘密を他に漏らさないような副業なら認めてもいいんじゃないか」ということです。

結論からいうと、会社の就業規則で禁じられているのならそのような副業でも何らかの罰則を受けますが(最悪の場合は解雇)、禁じられていなければ問題ないというのが基本的な理解です。

ただし、細かいところは会社によって扱いが違うでしょうし、規則上は問題ないとしても実際にやっていると「空気」としてよくないということはありえます。

また副業による所得が20万円以上に達すると確定申告が必要であり、これを怠ると脱税になってしまいます。

ですから、隠れて副業に勤しむよりは入社時あるいは面接時に副業の可否をたずねるべきです。

社員が副業を通じて力をつけることは会社にとってプラスか

副業を考えるにあたってもう一つの議題は「副業は社員を成長させ、そこで成長した社員は会社に利益をもたらすのか」ということです。

副業を解禁している企業はそれを期待しているようです。

しかし、

  1. 「社員が副業を通じて稼ぐ力を身につけると会社に対する忠誠心がなくなるのではないか」
  2. 「我が社は副業で稼いでいる人間を引き留めるほどの給料を用意できないから、有能な副業社員が辞めることは大きな損失だ」
  3. 「他の社員が副業社員をうらやましいと思うなどして社内に副業の波が連鎖したら、我が社は立ちいかなくなってしまう」

というように副業を拒む考え方もあります。

この考え方においては社員が力をつけることは会社にとって望ましくないわけです。

日本の会社は俗に「サラリーマン共同体」と呼ばれるように年齢が同じくらいの社員(おもに同期)の間では平等意識が強いです。

また、大企業ではサラリーマン社長(雇われの社長・下から出世した社長)が多いです。

それにもかかわらず副業で大きく稼いでいる人間がいると、嫉妬や裏切りなど共同体の不和をもたらすと懸念されます。

「平等」は素晴らしいように思えますが、ときにそれは足の引っ張り合いにもつながるわけです。

契約社会の発想が取り入れられるか

翻って欧米はどうでしょうか。欧米は個人主義的な自由と契約社会の概念が発達していますからダブルワーク・副業の類は盛んです。

契約社会とは、たとえば9時から18時までの間で8時間働くという契約を会社と交わしているのであれば、それ以外の時間はとくに干渉せず各自の自由にしてよいということです。

さきほど「本業のほかに体力を要する仕事をやっていたら本業に身が入らなくなる」と述べましたが、副業云々ではなく契約内容をきちんと果たせるか否かが契約社会では重要なのです。

したがって、体力を要する仕事をダブルワークとしてやるかは自己責任で判断するだけです。

一方、日本は

  • 「職務は一つの主君に尽くすのみ」
  • 「皆が残業しているから私も」
  • 「もし会社に嫌われると他に行き場所がないからサービス残業してまでも会社に尽くすしかない」

という考え方が根強いです。契約社会とは実に対照的だといえます。

また日本の会社員は源泉徴収制度があるので自ら確定申告しませんが、欧米の会社員は自分で確定申告します。そのため副業がバレにくいのです。

日本社会のあり方は変わる

さきほどの「職務は一つの主君に尽くすのみ」という発想は天皇の性質を考えると日本人に合っているかのように見えます。

しかし、戦前の日本は世界でもトップクラスの転職率を誇る国でした。この当時は労働法規が大して整えられていなかった時代です。

その後、製造業においては工員は短い期間で転職するよりも一つの職場で皆と協調しながら終身雇用で働く方がよいと考えられました。

それで成功した産業の代表格が日本の自動車産業です。アメリカや西ドイツにも勝ったといえるほど日本車は世界を席巻したのです。

しかし、現代の日本の自動車産業は短期雇用の労働者、いわゆる期間工がいないと成り立ちにくい状況になっています。

期間工は景気のよいときだけ安く雇い続けて、景気が悪くなったら契約しないというように雇用の調節弁として企業側から見たら便利な存在だからです。

また、かつての製造の現場では職人の熟練技が必要でしたが、工業技術が進んだ現代では機械に任せる割合が増えたため臨時の労働者にも務まるようになったのです。

社会の状況も考えよう

ここで考えたいのは一個人や一企業のレベルではなく、社会の全体像です。

残念ながら日本人の平均所得のピークは1990年代半ばという数値が出ています。

つまり、多くのサラリーマンにとっては本業だけでは収入は物足りないというのが本音といえるわけです。

しかも日本の場合、一部の産業では人手不足が深刻化していますし、それに合わせて転職サイトも活発化しています。

一部の企業は「副業を解禁した方が労働者にとって魅力的に映るから人手不足が和らぐ」と考えるのです。

また政府としても「労働者一人一人が稼ぐ力をつけた方が財政に負担がかからないから副業を後押ししよう」となるわけです。

これからの日本社会

おそらく日本の閉鎖的な体質は、外国人労働者の導入やインターネット世代の増加(生まれたときにはすでにネット環境が確立していた世代)によって崩れていくと思います。

実際、最近では単に副業OKに止まらず「うちの会社をキャリアのワンステップにして」「将来、独立を考えている人もどうぞ」という日本企業も増えました。

こういう企業はフランチャイズ系かベンチャーに多い印象です。

この記事を読んでいるあなたも早い段階で副業や転職(副業可能な会社への転職)を通じて力をつけておくとよいと思います。

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