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大企業と中小企業とベンチャーのさまざまな違いをわかりやすく解説

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転職や社会常識として企業規模の違いを知っておこう

私はベンチャー(新興企業)と中小企業と大企業のいずれにも関わった経験があります。

似たような点もあれば異なる点もありますが、基本的には日本社会の構造は大企業に有利にできています。

そこで今回はそれらのメリット・デメリットや特徴を大まかに解説しますので、今後に役立ててもらえればと思います。

仕組みが確立しているか否か

まず仕組みの成熟度についてです。

たとえば、大手の鉄道会社に入社したら一部の人を除いてほとんどの人は組織を維持する基本的な業務に配属されるはずです。

この種の業務としては、列車の運行、設備の保守、駅の運営、経理などがあてはまります。

要するに既存の設備や人材を適切に動かして現状の売上・利益を維持するような業務です。

大企業は稼ぐ仕組みが確立しているため、組織を維持する業務に人員を多くまわすのです。

これとは対照的なのが、次世代列車の研究、駅ナカの開発、新ダイヤの編成、子会社・グループ会社の再編など未開拓の分野を開拓したり既存の制度を変えたりして売上・利益を伸ばすような業務です。

こういった職種は必要とする人員が少ないうえに、かなりの実力と経験を必要とするだけに、就けるのは内部から出世した人、あるいは他企業の実力者を引き抜くという形が多いでしょう。

中小企業やベンチャーの成熟度

一方、中小企業も稼ぐ仕組み自体は確立していますが、それは大企業よりも規模が小さく、また利益率も低いのが普通です。

中小企業は設備やブランド力、販路などが大企業に比べて劣るので利益率も下がるのです。

利益率が低いと当然、中小企業の方が平均賃金や福利厚生も低いですし、プロ・実業団レベルのスポーツチームをもつ余裕もないのです。

この点、ベンチャー企業はできて間もないだけに稼ぐ仕組みがしっかりと確立していませんし、人員にも余裕がありません。

ベンチャーはよくも悪くも未熟なので商品開発や販路など経営全般について試行錯誤する余地が大きいのです。

そのため若い社員も稼ぐ仕組みをつくるような裁量の大きな仕事を任せてもらえたりもします。ベンチャーの社員は起業家気分を味わえるわけです。

しかし、一般にベンチャー企業は資金に余裕がありませんから、裁量が大きいといっても打ち出せる策(動かせるお金の量)には限度があります。

また人員が少ない以上は、大企業では外部委託したり非正規労働者に任せている雑務も正社員がある程度担うことになります。

この点、大企業は資金・予算が潤沢にありますから、既存の枠組みに縛られる部分は大きいでしょうが、若い段階から大きな仕事に携われる可能性が高いです。

これは大企業の大きな魅力だといえます。

一般に日本の大企業では社長はサラリーマンタイプ(下から出世した人、雇われの社長)が多いです。このタイプの企業は労使間が協調的である場合が多いです。

一方、中小企業やベンチャー企業ではオーナー社長(創業者や創業家出身で会社の筆頭所有者)が多いです。このタイプの企業では経営陣は強権をふるう場合が多いものの、経済成長にとっては協調よりも望ましいとされます。

研修の充実度

大企業は売上や利益だけでなく「ブランド力」という信頼感・無形の力があります。

こういうブランド力や肩書は多くの日本人が好むものでしょう。そうなると大企業は大きめの予算を使って正社員を教育します。

要するに大企業は、新入社員といえども外部の人間と相対しても恥ずかしくないように(ブランド力を落とさないように)手厚く教育してくれるのです。

とくにビジネスマナーは力が入っている場合が多いと聞き及びます。社会人になって間もないころに導入教育が充実しているのは心強いものです。

もちろん、ベンチャー企業や中小企業にも新人教育はありますが、平均的な充実度は大企業の方が上でしょう。

教育にはお金をかけない家族経営的な中小企業や学生サークルのようなベンチャー企業は珍しくありません。

それに大企業の社員の方が教育されており、また人脈もあるため転職市場では有利な傾向があります。

とくに若い時期は「この人は大企業に入れたから優秀なんだろう」と転職の書類選考や面接でも連想されがちです。

ただし、こういった教育があるせいで逆にプライドだけ無駄に高い人もいたりします。

すごいのは大企業の一社員ではなく大企業という組織なのですが、組織の実力を個人の実力と勘違いしてしまう人もいるのでしょう。

大企業にもつらい面はある

「じゃあ大企業の方がいいじゃん」と思うかもしれません。しかし、単純にそうとはいえない面もあります。

というのも大企業には上にも下にも横にも有能な人材がたくさんいますし(上司と部下と同期)、待遇もよいので離職率も低いです。

そうなると真面目に頑張っていても、上のポストは埋まっているのでそう簡単には出世できないということが往々にしてあります。

その一方で社内政治や血縁、天下り、スポンサー絡みの人事などによって労せず上に行く人もいます。

新卒でもコネ入社組は楽な部署に配属される一方で、実力入社組は忙しい部署にまわされるという慣行があったりします。

この場合、前者はホワイト企業ですが後者はブラック企業に近いなど、その企業はホワイトとブラックが合わさったグレー企業といえるかもしれません。

また、よほど希少な人材以外は代えの人材があふれているので「たとえ自分が突然いなくなっても会社は何事もなかったかのように余裕で存続できる」という哀愁を感じるでしょう。

場合によっては、クビにならない限りそれなり賃金はもらえるものの、閑職に追いやられます。

大企業はすべての従業員にやりがいのある仕事(=魅力的でスキルがつく業務)を割り振ることができないのです。

閑職では新聞を読んでいるだけだったり、地味な単純作業を強いられるだけだったりします。いわゆる窓際族というやつです。

大企業は体面を重んじるので乱暴に辞めさせるわけにはいかず、じわじわと辞めさせるわけです。

大企業のサラリーマンが私生活に関して逮捕されると、マスコミは所属先と本名を明らかにしたりするね。
学生レベルでも有名・高偏差値大学の学生の方が大きく報道されるのと似たようなものだね。芸能人の有名税と同じような発想だ。やっぱり有名な方がみんなの興味を引いたり、ルサンチマンとしての報道価値があるのだろう。
ルサンチマンとは、強者がやらかすと弱者は喜ぶ感情のこと。要するに強者に対する憎しみや妬み。

大企業は官僚化しやすい

一般に大企業は東証一部に上場している場合が多く、外部(投資家やマスコミ)からも見張られているなど、コーポレートガバナンス(経営の健全化や法令の遵守)が中小企業よりも行き届いています。

簡単にいうと大企業の方が法律や就業規則が守られやすいということです。

大企業の方が法律や就業規則が守られやすい理由としては、

  • 高学歴の人間が多いので法令順守に対する意識が強い
  • 大企業は外部からも注目されておりイメージダウンになることはしにくい
  • 従業員数が多い

などが挙げられます。

「従業員数が多い」というのは、経営幹部の立場になってみればわかります。

そもそも、会社というのは方針・目標に向けてまとまっていなければなりません。

つまり、企業の規模が大きい場合、経営幹部としては、おのおのの従業員を適当に動き回らせるのではなく規則(=みんなに共通したルール)で縛らないと組織を統制できないのです。

そのため大企業は規則重視になりやすいのです。

これは会社と顧客との関係にもいえます。

たとえば、街の隠れ家的な小料理店はヒイキの客をもつとか(一見さんお断り)、普段のメニューには載っていない特別なメニューを突然出すことがあります。

これも大型チェーンではないからこそできる芸当です。

しかし、大型チェーンの外食店はすべての客を画一的に扱おうとしますし、メニューも本部から教えられたものをマニュアルに沿って調理・提供するだけです。

一部の客を特別扱いしたら客からクレームが入りますし、特殊なメニューを勝手に出したら本部から怒られます。

トラブル時の対応についてもマニュアルだらけのはずです。

そのため大企業は公務員みたいで融通が利かないなどといわれるのです。

人が足りていないことへの不満と可能性

一方、中小企業やベンチャー企業は人材が足りていません。

というか中小企業やベンチャーには人を多く雇うだけの余裕がありませんし、待遇が悪いため社員の離職率も高いです。こういう構造では窓際族は発生しにくいです。

中小企業では代えの人材確保に困りやすいので、普段の仕事は人員不足でキツイとか、仕事を辞める際の引き継ぎ期間が長い、といった事態に出くわしやすいです。

管理職への出世も、大企業では社内のし烈な競争を勝ち抜いた名誉ある地位という感じですが、中小では「名ばかり管理職」という言葉もあるように給与アップの割合と業務量アップのバランスがとれていないといわれます。

ただ、ベンチャー企業は発展途上なだけに若いうちから実力次第で幹部になれたり、将来の上場にともなって大きな報酬を手にできたりします。

というか、一般論としてはベンチャーに行くなら若い時期の方が向いています。

ベンチャーは体力が必要ですし、もしベンチャーが失敗したとしても若い時期の方がやり直しがききやすいからです。

同じような理屈で大企業でも中小企業でも海外経験を積むなら若い時期の方がよいでしょう。

体力が必要ですし、転職の際に海外経験はプラスに評価されやすいからです。

時代の変化

さて、昨今では製造業で経営改善に苦しんでいる大企業があります。

2008年~2009年のリーマンショック期では業種を問わずかなり多くの大企業が苦しみました。

つまり、大企業といえども一生安泰ではないのです。

それに大企業は保守的な傾向があるので、時代の変化にうまく対応できずに経営が悪化していったりもします。

この点、ベンチャー企業や中小企業はニッチな分野(大企業が参入しないような隙間の分野)で地味に稼ぎ続けたり、身軽な規模を生かした大改革で生き残ったりもします。

自然界でもゾウやクマといった大型動物が勝ち組とは限らないでしょう。

図体(組織のサイズ)が大きいと、それはそれで別の悩みが発生するのです。

しかし、個々の会社員は転職によって危ない企業から魅力的な企業に移ることもできます。

創業者は自分の企業と一蓮托生ですが、普通の会社員にそこまでの義理はないでしょう。会社員はこの点を生かすべきです。

それに世間には知名度は低くても待遇や将来性は悪くない企業もあります。

それは就活では通称「隠れ優良」とかいわれたりする会社です。

転職・求人サイトをいろいろ探ってみると隠れ優良が見つかるはずです。

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