転職の進め方を丁寧に【20代後半・アラサー編】

商業出版するにはどうすればよいのか【無名からの実体験】

高校生からわかる社会科学の基礎知識 ビジネス

私は特別なコネもない状態から商業出版を果たしました。

その経験からいえる商業出版の基本とそこに至る道をまとめました。

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商業出版するには:自費出版の意味

まず商業出版と自費出版との違いですが、これはとても簡単です。

自費出版は、その名のとおり出版に関する費用を自分で負担して出版することです。

流通費用も支払えば自費出版の本でも一般の書店にも置いてもらえます。もっとお金を支払えば自費出版の本でも平積みにしてもらうことだってできます。

それは「割に合わない可能性が高い」ですが、お金次第で出版できてしまうことは確かです。

自費出版の本でも出版前には本文で違法行為をすすめていないかなど最低限のチェックはなされます。

ここで「割に合わない可能性が高い」という言葉が目にとまった方は多いと思います。

そう、自費出版は割に合わない可能性が高いです。

もし、割に合う本であれば商業出版してもらえるはずだからです。

商業出版をあきらめた本が自費出版されて大ヒットしたというパターンもありますが、それはかなりのレアケースです。

自費出版は記念にはなっても利益にはなりにくいことをおぼえておきましょう。

今の時代はAmazonキンドルで電子書籍の自費出版を、noteというサイトでは自作記事を有料で売ることができるよ。
自費出版本は編集者の目を通っていないために質が粗悪なモノもかなりある。それにお金次第で出版できてしまうから大して自慢にもならないのが現実。

商業出版は難しい

次に商業出版について見ていきましょう。

そもそも商業出版とは、出版物の製作・流通・販促などに関する費用は出版社が負担する体系を意味します。

作者は、執筆時間や取材費用は自分で負担するとしても、出版物の製作・流通・販促などに関する費用を負担しないのです。

商業出版における出版社の負担額は1企画あたり数百万円といわれます。ですから、出版社が著者や企画の選定に慎重になるのは当たり前です。

商業出版の契約は一般人にとってはかなりの難関ですから、ひとたび出版実績がつくとプロフィールに箔がついたり、その後のビジネスがしやすくなったりします。

ネット時代の現代でもその傾向はまだ続いています。

コンサルタントや出版サービス会社などに大金を支払えば商業出版はできなくもない。でも、そこまでお金を著者が負担してしまうと実質的には自費出版と変わらない…

商業出版への道:フィクション編

次に気になるのが、どうやったら商業出版できるのかということでしょう。

これはまず、マンガ・フィクション(小説)とノンフィクション(政治経済・実用書など)にわけて考えるべきです。

というのも、初の出版であれば、マンガは出版社への持ち込みとコンテスト、フィクションはコンテスト、ノンフィクションは企画公募がそれぞれ主流になっているからです。

よくマンガ雑誌には「第〇回〇〇賞受賞作」という作品や「〇〇賞へ応募しませんか」という広告が載っているように、マンガ家のデビューはコンテストと出版社への持ち込みが主流です。

ノンフィクションの本は企画概要と短めのサンプル原稿と著者プロフィールの時点でどんな本かは大体わかりますが、マンガや小説はあらすじだけではよくわかりません。

とくにマンガは、ストーリーだけでなく絵や構成、セリフのセンスなども重要ですから、コンテスト形式で審査が行われやすいです。

マンガは面白いか面白くないかがとても重要。過去にヒット作を出した作者でも面白くないと連載はあっさり打ち切られる。作者の学歴・経歴もほとんど無意味で、作品が面白いかが重要。つまり、実力主義の度合いが強い。
それは芸能界でいうならお笑い芸人と同じだね。俳優は大物二世というだけでちやほやされるけど、お笑い芸人は大物の子どもでも面白くないと全然売れない。
なお一般にマンガ家や小説家はペンネームを使うとともに顔も出したがりません。
これは

  • 個人情報を明かしたくない
  • 作品のイメージを壊したくない
  • 表現したり売り込みたいのは自分ではなく作品
  • 恥ずかしい

といった理由があります。

ノンフィクション本とその作家の性質

一方、ノンフィクションは現実に合わせて書かなければなりませんし、著作物には作者のプロフィールも書かなければなりません。

というか、ノンフィクションは学者や実務家が出す場合が多いですから、現実のビジネスや実績に役立てるためにはペンネームよりも本名の方が都合がいいでしょう。

実際、ノンフィクション本の企画審査では「この人は執筆に値する人か、読者が著者のプロフィールを見たときに説得力を感じるか」などプロフィールや実績もかなりチェックされます。

そのためノンフィクション本の出版希望者は実績を磨くとともに、それについて記した企画書を出版社に送るのが正攻法です。

ノンフィクション本の作者は大きな出版実績があると過去の題材を使いまわしたりする。それによって生き延びている人・出版社もいる。

ただし、出版社の編集者はほぼ例外なく忙しいうえに、日々いろんな企画書が送られてきますから一つ一つをゆっくり審査できません。

そこでノンフィクションの出版企画書を送る場合、そのあたりに配慮した企画のまとめ方が必要です。そうでないと社内会議にかけられる前の段階でシュレッダー行きです。

出版希望者から見るとそれは「冷たい行為」に映りそうですが、出版社も営利企業で利益を上げないとつぶれますから、ある程度仕方がありません。

ただし、日本には数百もの出版社がありますから、あっちの出版社はダメだったけど、こっちではデビューできたというパターンもあります。そのため粘り強さも必要です。

中にはブログを書いていたら、こちらからアプローチしていないのに出版社からお呼びがかかったというパターンも聞き及びます。

この種のオファーは本当のオファーである場合と、詐欺めいた自費出版や情報商材の場合がある。

企画書に書くべき内容

具体的に企画書には書くべき項目は以下のとおりです。

  • 書名案
  • 企画概要
  • 類書
  • 理由背景
  • 著者プロフィールと実績
  • ターゲット層
  • 構成案(もくじなど)
  • 工夫点(著者として協力できる点)
  • 連絡先、SNS、運営サイト、住所など

まず書名案についてはあくまで仮のものです。書名・本のタイトルは本の売上にとって大きな比重を占めるので、企画がとおったとしても最終的には出版社が決めるのが普通です。

大物著者だとタイトルを自分で決めることができたりもする。

次に企画概要と類書は2つのパターンが考えられます。まず1つ目はすでに類書が多数ある分野に切り込んでいくこと、もう一つは類書がほとんどないような独自性の高い分野に切り込んでいくことです。

どちらがよいかといえば、プロフィールや実績に自信があれば類書が多数ある分野に乗り込んでいっても売上が見込めると判断されやすいです。

逆にプロフィールや実績に自信がないのであれば、独自性の高い分野に切り込んでいく方がよいかもしれません。私はこちらのパターンです。

あと、企画概要と理由背景については独りよがりにならない方がいいです。

というのも、作者がどんなに内容がよいと思っていても、読者目線で考えたときに売れると思われないと出版社は及び腰になってしまうからです。

最近の社会の事情も考慮したうえで説得力のある理由背景を考えましょう。

企画書を送る

次に出版社に企画書を送ります。

このとき重要なのは、あなたが送ろうとしている企画書の内容と、出版社が対象としている領域を合わせなくてはならないということです。

極端な話、児童書ばかりを出版している出版社にビジネス書の企画書を送ってもほぼ意味がありません。

ですから、すべての出版社に企画書を送るべきではありません。というか最悪の場合、企画書を迷惑な形で送るとブラックリストに入れられてしまいますから、最低限のマナーは守るべきです。

講談社、小学館、集英社といった大手出版社に企画書を送りたいという人もいるでしょう。確かに大手は幅広いジャンルを出版していますが、著者に求めるプロフィール水準も高い場合が多いです。

また大手出版社といっても苦手なジャンルはあります。ですから、中小の出版社にも送るのが普通です。

昨今は電子メールでも企画応募を受け付けている出版社もあります。これは「出版、企画募集」などと検索するといくつかヒットします。

ただし、電子メールの添付ファイルで企画書を送る場合は、出版社がウェブ上に公募アドレス(公募窓口)を設置していないと迷惑がられる可能性が高いですから注意しましょう。

なお同時期に同じ企画を複数の出版社に売り込むことは基本的には問題ありません。

当たり前ですが、ボツになった企画をふたたび同じ出版社に送るとか、他人の企画の明らかなパクリはいけません。

企画のたまご屋さんについて

最後に、商業出版をめざして企画書を送るのなら「企画のたまご屋さん」というサイトを利用するのも一つの手です。

こちらの利用料は出版に至った場合に印税のうち30%を支払うという体系。つまり、出版に至らなければ費用を支払う必要がないのです。

フィクションも扱っていますが、ノンフィクションの方が通りやすいようです。

ちなみに私はこの「企画のたまご屋さん」のエントリーに落ちてから、その企画をいくつもの出版社に持ち込んでみました。

念入りにつくった企画書をいくつも出版社に送ると、たまに興味をもってくれる出版社が出てきます。

興味をもってくれる出版社に対してはこちらから積極的にアプローチしましょう。

具体的には出版社の担当者と会ったりメールで交渉したりして、自分と企画によい印象をもってもらいましょう。

しかし、もし担当者によい印象をもってもらえたとしても、契約を結ぶには会社の会議で了承されなければなりません。

こればかりは祈るしかありません。

もし落ちたとしても、その企画書をさらに別の出版社に送るとか、別の企画を送るといったことも可能です。

このあたりは忍耐力や根性も必要です。

出版は執筆にしても契約にしても試行錯誤が重要だといえます。

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