転職に迷う20代から30代は幸せの要素を分解して検討しよう

ビジネスにおける演繹法と帰納法と仮説の使い方をわかりやすく解説

演繹法と帰納法 ビジネス
スポンサーリンク

演繹法と帰納法

さて、あなたは日々の学業やビジネスで身近な事柄を整理して、うまいこと結論を導けていますか。

こういった場合、よく使われる思考法が演繹法(えんえきほう)と帰納法(きのうほう)です。

演繹法と帰納法、字面はとても難しそうですが基本はそんなに難しくありません。

もともと演繹法と帰納法は数学系の推論法ですが、ビジネスや法学などにも大いに使える概念です。

今回は「ビジネスに使える」というテーマに沿ってわかりやすく解説してまいります。

帰納法の例

まず帰納法とは、いくつもある事象から共通のモノを見出して妥当な結論導くことを意味します。

たとえば今あなたのもとに、銀座のデパートでは大福が、新宿のデパートでは羊かんが、池袋のデパートではまんじゅうが売れているという情報が入ったとします。

ここでちょっと知識のある人なら、銀座、新宿、池袋はすべて東京都区内であること、そして大福、羊かん、まんじゅうはすべて和菓子であることはわかるはずです。

その意味では帰納法を使いこなすには知識が必要です。

で、そこから共通要素として「東京都区内のデパートでは和菓子が売れている」と導けます。

あなたが菓子メーカーの社員であれば、その共通した要素から「我が社は都区内デパートへの和菓子の供給にもっと力を入れよう」と進言するのが自然です。

帰納法で共通した要素を導き出すには妥当なサンプルが必要。どんなに優れた思考力があっても、サンプルが少なかったり偏っていたりすると妥当な結論を導き出すことができないからです。

帰納法のビジネス的な推論は実用性に着目

帰納法を使う際には推論の実用性にも着目しましょう。

さきほどの銀座と新宿と池袋は確かに東京都区内なのですが、これらはすべて近くに東京メトロ丸ノ内線の駅がある地域でもあります。

ですから、銀座と新宿と池袋の共通要素は「東京メトロ丸ノ内線の沿線」と推論しても論理的・地理的には間違いありません。

でも、ビジネス風に考えてみてください。

銀座と新宿と池袋で和菓子が売れているにもかかわらず、銀座から近い距離にある日本橋では和菓子が売れていないことって考えられるでしょうか。

渋谷のような若者だらけの街だと和菓子が売れないというのはありそうですが、銀座で和菓子が売れているとしたら、その近くの日本橋でも売れていると考える方が自然です。

そのため、ビジネス的には銀座と新宿と池袋の共通要素は「東京メトロ丸ノ内線の沿線」よりも「東京都区内」が妥当だといえます。

ビジネスにおける推論は実用的な方が価値があるのです。

演繹法

次に演繹法についてです。

これは、ある一般論(前提)を何らかの事象にあてはめると特定の結論を導き出せるというものです。例は次のとおり。

  1. 一般論(前提):営業部門で優れた成績をあげた人は報酬をたくさんもらうべきだ
  2. 事象:Mさんは社歴が浅い社員ではあるが優れた営業成績をあげた
  3. 一般論と事象から導かれる妥当な結論:Mさんは報酬を多くもらうべきだ

演繹法において重要なのは1の前提が妥当であることです。

2の事象は起きたことをありのまま述べるだけでいいとしても、前提が間違っていると3の結論がおかしくなってしまうからです。

演繹法の一般論(前提)は感情や思想の面でなるべく中立的でないと多くの人に受け入れられない。

今回の例に関連するところだと、たとえば経理の分野に成果主義を適用するのは難しいでしょう。

経理は営業部門と違って売上や利益を直接的に生み出す分野ではないからです。

しかし、経理の効率を大きく上げたとか、中途で入ってきた経理担当者がそれまでの経理について不正を見抜いたといったことがあれば、成果主義を適用してもよいかもしれません。

演繹法を使う際には前提として成り立つような一般論を多く知っている方が有利です。
ちなみに政治面に理想的すぎる演繹法を持ち込むのは無理がある。たとえば、「日本は平和主義をとるべき」と考えたとする。これを極端にとらえると「日本は一切の武器を捨てるべき」と導ける。これはどう考えても非現実的。
ほどほどの平和主義はいいけど、極端な平和主義はかえって混乱をもたらすってことだね。平和主義そのものは美しくてよい出発点だけど、極端に考えるのはよくない。

仮説との組み合わせ

帰納法や演繹法においてはなるべく論理的に自然な観点から推論をすすめることが重要でした。

しかし、現実のビジネスでは多少の仮説や願望が混じる場合もかなりあります。

それを2018年の日本経済のヒット商品であるペットボトル型コーヒーとドライブレコーダーを例にして見ていきましょう。

例:ペットボトル型コーヒーと帰納法

  • 「昨今の日本ではコーヒーはよく売れていると観察できるものの、ペットボトル型のコーヒーはほとんど見かけない。だからペットボトル型のコーヒーを発売すればヒットする。」

この推論には明らかな欠点があります。どこだかわかりますか。

答えは、ペットボトル型のコーヒーがそれまでの日本市場にはあまりなかったからといって発売しても売れるとは限らない、という点です。

そこに論理の飛躍や願望があるわけですが、100%の確信をもって行える新規ビジネスなどそうはありません。そのため、このくらいの飛躍は仕方がないところです。

例:ドライブレコーダーと演繹法

  1. 一般論(前提):煽り運転は社会からなくなった方がいい
  2. 事象:Nさんは煽り運転で酷い被害を受けた
  3. 結論:ドライブレコーダーが売れるにちがいない

まず、この一般論は願望も込められていますが、煽り運転は社会的に批判が多いですから前提としては妥当な範囲でしょう。

しかし、結論についてはちょっと論理の飛躍があるかもしれません。

ドライブレコーダーは煽り運転の被害を受け相手に過失があったとき有効なのであって、煽り運転そのものをなくす装置ではないからです。

みんながドライブレコーダーを搭載すれば、威圧効果はあるだろうけどね。

それにドライブレコーダーは運転手の視界を妨げたり、車内の他の機器の動作を狂わせたりします。それに値段も1万円くらいはします。

正常な運転をしている人から見れば、1万円で自分の運転の正しさが証明されるのは安いものですが、それでも故障や電池代なども考えるとちょっとした出費になります。

つまり、ドライブレコーダーには少しの欠点もあるので、100%(車1台につきドライブレコーダーも1台)といえるほどに売れると断言するのは難しいのです。

個人的には運転頻度の高い自動車にはドライブレコーダーをつけるべきだと思いますが、田舎の農作業でしか使わないようなトラックにはつけなくてもいいと思います。

政府が全車にドライブレコーダーの搭載を義務付けたら別ですが、そうではないと不確定要素もあるわけです。

まとめ

ビジネスにおいて帰納法と演繹法はどちらも重要な思考法です。

これは政治面にも使えますので、場面や相手、そして社会のバランスを考えながら使っていただけたらと思います。

タイトルとURLをコピーしました