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ソニーはアップルのように復活できるか

PC事業からの撤退発表


先日、あのソニーがPC事業からの撤退を発表しました。ソニーといえば、革新的な商品を世に送り込んできたメーカーですので衝撃が大きいものでした。

ただ、PC事業というのは、それだけ厳しい事業領域だといえます。一般に工業製品には「規模の経済」が作用しますが、それは単純な再生産の場合であって、莫大な開発費がかかる場合や、数カ月おきにニューモデルが出るPC業界では「規模の経済」が表れにくくなるからです。

復活のイメージPCは、その単価は大きいのですが、「規模の経済」の障壁となる二点(莫大な開発費と数カ月おきのニューモデル)をともに満たしているだけに、業績回復は困難だと判断されたのでしょう。

撤退を忌避するバイアス


資本主義は市場と収益を自由に拡大することを前提としているだけあって、資本主義国の私企業とその経営コンサルタント、さらに政治家や官僚は事業の撤退や縮小を忌避しがちです。とくに事業の撤退は市場での負けと損失確定を公に認めることを意味するため、彼らは撤退を忌避するのでしょう。

またソニーほどの企業となると、社会の希望や公器としての性質も一部に帯びますから、その英断?には目を見張るものがありました。

アップルは華々しく復活できた


かつてアップルは90年代に深刻な低迷を経験しましたが、2000年代にはスティーブ・ジョブズ氏を中心に大躍進を遂げました。人間は苦境に瀕しているからこそ、かえって凄いパワーを発揮できるということがあるといえます。それは「順境に居続けることが人生や企業にとってプラスになるとは限らない」という形でも言い換えられます。

ソニーもアップルも独自路線を突っ走る企業であり、熱狂的なファンが大勢います。とくにAppleはハードの質とデザインだけでなく、ユーザーインタフェースや店舗形態、プレゼンテーション、広告などソフト面も抜きんでています。この総合力は、かつて質の良さで世界をリードした日本メーカーにとって見習うべきことでしょう。

Appleやマイクロソフトは確たる独占的市場・プラットフォームをもって繁栄しているように、現代で機械とITが絡む業界では勝ち負けがはっきりと分かれる傾向があります。ソニーがそのような独占的市場を再び築くには大変な苦労を要するでしょうが、できないことではないでしょう。ソニーおよび日本の電機産業の苦境からの奮起を期待します。




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