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民主主義の基本と対義語

民主主義の対義語から民主主義の意味を探る


民主主義は「democracy」の訳語とされています。democracyの元となった言葉はギリシア語のdemokratiaです。demo(s)は「人民」を意味し、kratiaは「権力・支配」を意味します。つまり民主主義は、人民が権力を有する政治・人民主体の政治を意味するのです。

ニューヨーク

ここでdemocracyを「人間による政治」と解釈すると、democracyの対義語は「神権政治(神政政治)」になります。神権政治とは、預言(神や霊の言葉)の解釈によって行う政治体制です。この場合、「人間(俗なるモノ)による政治」と「神(聖なるモノ)による政治」の対比になっているわけです。この解釈においては独裁政や貴族政も「人間による政治」なので民主政の一種ということになります。

他方、democracyを「多数の人間(大衆)による支配」と解釈すると、独裁君主制がその対義語になります。ここでは「多数者による支配」と「少数者による支配」が対比されているわけです。

民主政は間接民主制や共和制の類に落ち着く


ただし「多数の人間による支配」を実現しようとしても、直接民主制は現実的には殆ど実現不可能なので、民主政治は実質的には「間接民主制」や「共和制」の類に落ち着きます(近代で君主は統治の第一線から退きました)。つまり、皆で政治を行おうとするよりも、皆を的確に主導するエリートの育成や、エリートによる政治が機能する体制、そして資質のあるエリートが選ばれる仕組みの構築に力を注ぐことの方が現実的といえます。

たたき上げの仕組みを整えるべき


※この点において問題なのは、日本は叩き上げの仕組みが整っていないことです。本来、国会議員には、民間企業で実績を上げた人や有能な地方議員を選出すべきであって、大した経験のない人や知名度だけ先行している芸能人が、党名のみをシグナルとして国会議員にいきなり選ばれるというのは望ましくない話です。他方、オバマ大統領、キャメロン首相、シュレーダー元首相など先進国の指導者層は、地方や民間企業で経験を積んでから、中央でその経験と才知が認められました(一党独裁の中国でも同様の傾向があります)。有能な人材が外資や財閥に流れがちの日本でも、人材の育成や選定に関して改革が必要とされているのではないでしょうか。



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