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自然な都市と計画的な都市 〜人間が好む都市像とは

自然に形成された都市と、計画的に構築した都市


都市には大きく分けて二種類あります。

一つは人々の長年の営みの中で自然に形成された都市です。もう一つは公的機関が計画的に設計した都市です。後者の中でも有名なのは京都(平安京)とブラジリアでしょう。

まさに首都


東京23区の中でも皇居周辺や都庁周辺などは近代日本における政治経済の中枢であり、戦前あるいは戦後に急激に発展しただけあって計画的な色彩が強い地区です。東京23区は狭い道と雑居ビルが多いのですが、その地区に限っては建造物間の距離にゆとりがあり、道幅と車線数も充実しています。その整然とした光景はまさに「首都」という感じです。

新宿副都心

休日のオフィス街は寂しすぎる?


ただし、おそらく皇居周辺や都庁周辺は好き嫌いが分かれる地区だと考えられます。日曜日にそれらの地区を訪れると、平日昼間の活気とは対照的な寂しさも感じられるからです。休日のオフィス街が閑散としていることは当たり前かもしれませんが、そうはいっても、あまりにもギャップが大きい気もします。

人によっては休日特有の静けさを嫌って、安定的な集客力を誇り、なおかつごちゃごちゃした新宿三丁目や渋谷、御徒町といった繁華街を好むでしょう。日本の田園風景といえば曲がりくねった畦道と棚田などに象徴されているように、日本人は整然と区画された都市より日本の農村部を彷彿させる都市像が好きなのかもしれません。

都市の棲み分け

ここで私が提起したいのは「都市の棲み分け」です。例えば、都市はオフィス地区と商業地区を分離する方がよいのか、それとも東京ミッドタウンのように混在している方がよいのか、ということです。さらに廉価品ばかりを扱う店が銀座に進出することや、冒頭で述べた計画性についても「都市の棲み分け」として賛否が分かれるところでしょう。

意見が分かれるところかとは思いますが、私は基本的に都市は棲み分けを進めるべきだと考えます。

例えば東京には神保町という書店街があります。それぞれの事業者はライバルの関係にありますが、ときには街をあげて団結し「本の街」として売り出すこともあります。これは街に特徴があるからこそできる芸当であって、どこもかしこも混在していたら街としての個性が失われてしまいます。また同業者は近接していた方が、それらを取りまとめる会社や訪れる側としても便利です。

他方、都内に点在する飲み屋街については、災害に配慮しつつもレトロで人情味のある空間、すなわち自生的な流れを引き継いでもらうことが私にとっての理想です。飲み屋街は整然とした殺風景な街並みよりも、提灯と暖簾がひしめく方が日本らしくて人々を惹きつけるように思います。




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