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どこまで未来を予測できることが望ましいのか

バラエティ番組の最終回は悲しい?


先日、『笑っていいとも』のフィナーレにおいてSMAPの中居氏が非常に興味深いことを言っていました。その主旨は「音楽ライブは最終日、映画はクランクアップ、ドラマはオールアップという明確なゴールに向かって動くが、バラエティ番組に特定のゴールはない。評判が良くても悪くても映画やドラマは最終回に向かって進むだけだが、バラエティは人々を楽しませようとするだけで最終目的がない。だからバラエティ番組の最終回は悲しい」というものです。

新宿駅付近これはバラエティ番組の本質を突いた発言ではないでしょうか。確かにバラエティ番組は視聴率が良ければ続き、視聴率が悪かったり主たる構成員が降板を申し出たりすれば「ゴール」がないまま終わるのでしょう。

「人間は目標をもって生きろ」なんて言われることがありますが、バラエティ番組の構成員は楽しさと視聴率を増大させようするばかりで、明確なゴールを見出しにくいといえます。

地球が確実に滅ぶと宣言されたらどうなるか


他方、経済の場合、未来がよく分からないからこそ経済活動が活発化するということがあります。

例えば今から1ヶ月後に地球が確実に滅ぶと公式に宣言されたら、人々はどのような行動を起こすでしょうか。まず、あの世には財産をもっていけないので、財産を使い切ろうと考える人が出て来るかと思います。しかし、よく考えてみると、財産を楽しく使い切るために不可欠な飲食店や小売店の従業員も同じことを考えるため、財産を平常時のように使い切ることは極めて困難になります。同様に電力や交通機関も麻痺するでしょうし、あらゆる貨幣も意味をもたなくなるでしょう。

保険業は予測不可能性に基づいている


以上の仮定は実際には殆ど起こり得ないでしょう。もし人類の生存にとって絶望的な超巨大隕石が地球に近づいたとしても、すぐに白旗宣言を公式に出すと前記のようなパニックが起きるため、その被害を少しでも軽減するための抵抗が最期まで展開されるからです。100%確実な滅亡はないと考える人がいるため、経済は人類の滅亡寸前まで壊滅しないかもしれないのです。そうはいっても一応の理論上は、破滅的な未来が確実に予期されると、その時点で経済は壊滅するというわけです。

チャペルそう考えると、まさに保険業なんかは将来の予測不可能性に基づいて運営されているといえます。個人規模での破滅が確実に予期できたら誰もが保険をタイミングのよい期間だけ契約するでしょうし、全体規模での破滅が確実に予期できたら誰も保険には加入しないでしょう。予測可能性が完璧だとしたら保険業は成り立たないわけです。

安定的な予測可能性が結婚や需要を活発化させる?

他方、男性が求婚するときなんかは人生の見通しが良い方向についていた方が有利でしょう。確実とはいえないまでも、将来についてある程度安定的な予測可能性が確保されていなければ、男性は女性にアプローチしにくいはずです。また結婚が活発な社会の方が、有効需要は大きくなるでしょう。

近年では新興国の出生率や経済成長率が鈍化傾向にあるのも、世界経済の見通しが立たなくなっていることが影響しているのかもしれません。




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